発達障害就労日誌

色々あるけどまぁ生きていこうじゃないかというブログです。

雑記 なるべく他人に共感する努力をすると、最終的には割と得をするんじゃないかという話

みんな一番辛いという話

今日はビール飲みながらダラダラ書きます。

syakkin-dama.hatenablog.com

コレのブックマークコメントに、「人の上に立つなら感情のコントロールくらい出来るようになっとけよ」みたいなお話があって、「まぁその通りだなぁ」と思う一方、人間が人の上に立つタイミングというのは中々選べないもので、しかも通常「人の上に立つための専門技術」みたいなものを学ぶ機会もないんだよなぁ、などと思い、これは困った話ですねというところなんですが。

もちろん、昨日のエントリにも書いた通り「部下を精神的に追い詰めるのが三度のメシより好き、嫌われたくないとかそういう感情は持ってない」みたいなタイプの上司も存在しますし、「感情のコントロールがクソほども出来ない」という困った上司ももちろん存在して、それは本当に当たるとキッツイんですけど。

でも、その一方で上からは成果を上げろと詰められまくってるのに、下はまるで動いてくれないというどうしようもない状況に嵌りこんで、それをなんとかするべく必死になった結果が「ガン詰め」という形で表れてしまう上司の皆さんもいっぱいいると思うんですよね。部下を追い詰める上司が部下以上に追い詰められているという地獄絵図はわりと発生しがちで、本当に辛いところなんですよ。更にその上まで追っかけてみると、経営陣は経営陣で資金繰りやらなんやらで死に掛けてたりしますし。この世は地獄だ。

焦燥感でパリパリになった状態でまともなマネジメントなんて出来るわけがないんですよね。そんな状態で感情のコントロールなんて出来るわけがない。また、そういう状況になると新卒とかそういう立場が「楽そう」という風に見えちゃうわけですよ。だって責任が無いわけだから。「こいつが俺より辛いなんてあり得ないだろ」みたいな発想が自然に生まれてきちゃう。新卒は新卒で、上司の立場になったことなんてないわけだから上司の苦悩を推し量ってやることもまた難しい。わかんないですよね、実際のところ。僕も自分でやってみるまで全くわかんなかった。

みんな「俺が一番辛い」って思ってるんですよ。経営陣も中間管理職も新卒も。そして、実際みんなナンバーワンでオンリーワンの辛さを持ってるんですよね。また、中間管理職とか経営者とかそういう立場になってから、新卒だった頃の辛さとか中間管理職の辛さとかを思い出すのも難しい。(そもそも順調に出世したのであまり辛いというイメージを持ってないなどもありえる)

僕は、デカい組織の新卒やって経営者やって今は非正規雇用の雇われ営業マン兼敗戦処理の残りカスみたいな会社の社長なわけですけど。(すごいな、見事なテンプレ転落人生だ)まぁ、24歳から30歳くらいまでの間に面白いほど立場がクルクル変わったわけですね。新卒がいきなり人雇って上司になったりしたわけですよ。「人を使うの本当にキツい」ということだけはよくわかりましたね。そのうえ、全部基本的には上手くいかなかったわけですけど。一時的に良かったりもしたけど結局コケたしね…。

まー、辛かったですね。新卒も辛かったし会社経営も辛かった。今が圧倒的に楽ですよ。だって、仕事に行けばとりあえず固定給の部分はもらえるし、うまいことやれば歩合も貰える。他人のカンバン背負って営業するの本当に楽ですね。だって僕のカンバンじゃないもんね。他人の信用(しかもそこそこ積み上げられた)にフリーライドして仕事するの最高でしょ。その上、資金繰りのことも考えなくていい、従業員の給与の振込みが何日後か考えなくていい。経費の精算にビクビクしなくていい。「交通費ください」って言えば領収書が現金に戻るのすごいですね。感動しました。

僕は未だに「経費くれ」って言うのにすごい罪悪感があって(言われるのものすごく辛かったから…)なかなか請求できないんですけど、「おい、交通費清算しろ」って言ってくれるわけですよ。すごいですね。そういう感情を持ってると自然と職場の人間に対して好意と共感が沸いてくるし、多少の理不尽があっても怒りの感情なんかそうそう沸いてこないわけですよ。「俺にこの人を責める権利があるか?」と考えると、「無い」しかアウトプットされませんからね…。だって、こないだまでそっち側の立場でしたからね。キツさや苦労なんて大体想像出来ちゃうわけですよ。

良い新卒にも良い経営者にもなれなかった人間が自分だ、という諦めについてですが、これは結構驚きなんですが人生をフワッと楽にしてくれたところがあります。結果としてあのようなエントリが書けました。

なんの話だっけ

ああ、それであれです。要するに、みんな「俺が一番辛い」と思っている話ですが、これは要するに「他人の立場が想像出来ない」という点に起因するんだと思うんですよ。かといって、これは「想像力の不足」というわけでも決してなく、普通出来ないんですよね。だってやったことないわけですからね。

他人に同情出来る、というのは一種のスキルだと思うんですよね。「ああ、この人クソ辛い立場にいるな」というのが実感としてわかれば、多少の理不尽さをぶつけられても結構呑み込んでそれなりに的確な行動が出来ちゃうんですよ。その結果として物事が上手く運ぶことは非常に多い。理不尽をぶつけられたとき「それは理不尽だ」と叩き返すのって、大体の場合悪手ですからね。

発達障害者はふんわりした表現をすると「異常に空気が読めない」とよく言われますが、逆に「超デキる新卒」は「異常に空気が読める」のではないかと思うところが最近あって、あいつら経験したことのない立場の人間の辛さもある程度見えてるのではないか、という仮説が生まれつつあります。超デキる新卒がこのブログを見ている可能性は薄いと思いますが、もし見てたら種明かししてください。おまえら、僕が20代を丸ごと投じてやっと多少見えるようになった(ような気がしている)世界を物心ついた時から見てるんですか。それは理不尽過ぎる話じゃないですか。

人間に共感する能力

僕は、他人に共感する能力がかなり低い方だと思います。それどころか、「他人の立場など知ったことか」というスタンスでやってきました。だって、他人の立場なんて所詮は他人の立場ですからね。気にしないでゴリゴリ合理性で突き進むのが最適解に決まってる。そのような確信を抱いて前進した20代は無残な敗北で終わったわけですけれど。(冷静に今考えるとそりゃそうだという気しかしない)

でも、他人の立場をエミュレートして何を望んでいるか想定する能力って、冷静に考えるとクソ重要ですし、その気になれば悪用も出来ますよね。まぁ、悪用といっても資本主義社会で合法の範囲で他人の背中を刺して利益を得ることは悪なのか?という話は当然ありますが。まぁ、とにかく「他人に大いに共感しながら、極めて冷酷な決断を下す」ということも可能か不可能かで言えばぜんぜん可能なわけですし、なんなら非常に重要なわけですよ。

 冒頭で紹介した僕のエントリは今のところ、「とにかく媚びろ」という要旨に見えると思いますが、最終的には「他人に共感する能力を持ちながら、同時に冷酷かつ利己的な判断を可能にしろ」という地点に着地する予定なんですよね。ほら、人間の背中を刺すには背後取らなきゃいけないわけじゃないですか。

 共感をベースに行動を組み立てるのはわりと合理性がある

これはデキのいい定型発達者の皆さんにはもしかすると常識以下の話かもしれないなー、と思いながら書くんですけれど。ロジカルな行動規範にしたがって動くより、他人への共感をベースに行動する方が、少なくとも短期的には合理的であることって割と多いなぁ、と思います。要するに「空気を読んで動く」というやつですね。

限界まで追い詰められてパリパリになって怒鳴り散らす上司に「コイツはクソだ」と思いながら接する人間よりは、「この人もめっちゃ大変だろうな」と思いながら接する方が、上手くいく確率は高まると思うんですよね。「新卒は大変だろうな」と思いながら接する上司は、「新卒は責任が無くて楽だな、見てるだけでムカつく」と思って接する上司よりは良い上司になり、良いマネジメントをする確率が高いと思います。もちろん、他人の立場を理解して共感するだけでは不足で、時にはその共感を切り捨ててロジカルな判断を下す必要もあるわけですけど。それはそうとしても、他人の立場をエミュレートする能力って絶対要りますよね。

そういうわけで、「人間は皆オンリーワンでナンバーワンの辛さを抱えている」という前提を持っておくのは基本的に有用だと思うんですよね。この世の中、辛さを抱えてない人間なんて稀だと思いますし、他人の立場に寄り添ってやる姿勢は大変実用的に役に立つと思います。

 

他人に共感することとロジカルな判断は並立するんじゃないか

発達障害に起因するものなのか否かは判然としないのですが、僕は他人の立場をエミュレートするというのが得意でなく、また他人への共感性も薄いタチなので、あまり他人に共感し過ぎてまずいことになったことはありません。自分が理解できない、経験したことのない立場の人間に対しては非常に冷酷な考え方を持って生きてきたと思います。そういう意味で、かつて僕の上司であったり先輩であったりした皆さんは不幸だっただろうな、と思います。誠に申し訳ない。

結局、僕が共感出来る対象の人間って「自分の過去の経験から推し量れる範囲の立場にいる人間」だけだと思うんですよ。(まぁ、その共感自体がマト外れである可能性も大いにあるんですが)

それでもまぁ、なんというか。「相手の立場に共感しながら、同時にロジカルで利己的な判断を働かせる」ということが多少出来るようになったな、という気が最近しています。もともと利己的でロジカルな判断は得意だったんですが、それに加えて他者への共感というものが加わったというか。なんというか、「あなたの立場はわかる」という気持ちも本心ですけど、「それはそれこれはこれ」という判断も同時に存在しているわけですよ。あまり詳細に書くと僕を信用する人間がこの世に一人もいなくなる気がするのでフワッとぼかして書いてて申し訳ないんですが。

他者に対する共感と利己的でロジカルな判断というのは並立する思考だと思うんですね。これを上手いこと両立させてやっていくことが、人間の群れの中で上手く立ち回るコツなんじゃないかなぁと最近は思ってます。どっちかが突出すると大体辛いことになる気がするなぁと。そしてここまで書いて思ったんですけど、これって常識のような気がする。どうなんだ。そんなことだから人生失敗するんじゃないのか。

 

そういうわけで

「人の上に立つなら感情のコントロールくらい出来るようになっとけよ」という発想はあまり良くないのではないかなぁ、と思います。もちろん、理想論としては仰る通りなんですよ。出来るようになってるに越したことはない。なってて欲しい。でも、現実にそうはいかない。感情のコントロールが出来ないまま上司になってしまう人はいっぱいいる。むしろ、感情のコントロールなんてものを出来る人間の方が少ないです。そんなの学ぶ機会ほとんど無いですからね。

だから、切り捨てるのではなく「感情のコントロールが出来ない上司」の立場に寄り添ってやることが大事だと思います。あなたが仮にその上司に対して「絶対に殺す」という感情を抱いていたとしても。その目的を実行するためにも。

「この人はこの人なりにしんどい立場にいるのだろうし、マネジメントの技術を体系的に学ぶ経験なんてもちろんしたことが無いんだろうな」という前提がオススメです。共感を発生させやすくなります。それはそれとして、「こいつは機会を見つけて殺す」という思考も結構たやすく両立します。

「人の上に立つならば感情のコントロールくらい出来るべきだ」というべき論はこのような矛盾する観念をを並立させることを難しくさせる気がするんですよね。共感を切り捨ててしまうというか。そういうわけで、最近は「大抵の人間は同情に値する事情を抱えている」という考え方が僕の中で流行っています。なるべくそれを汲みとる努力をしよう、その結果として相手の望むことをなるべく実行してやろうと思ってます。

それはそれとして、もちろんそれをする目的は自分が得をするためですし、損をするならそんなことは絶対しないですけど。実際のところ、なるべく他人に共感して相手の立場をエミュレートしながら最適な行動を探るという努力は、結構得をする気がします。一番大事なのって得することじゃないですか。「かくあるべき」論を振り回してもあんまり得しないし、全ての上司が感情のコントロールを習得するなんてありえないですしね。

理想論を言うと、新卒も中間管理職も経営者も、皆が全員にうまいこと共感してお互いの立場を慮り合うのが一番だと思いますが、人間がコントロール出来るのは大抵自分だけなので、結局自分が他人の立場を汲む努力をするしかないですよね。辛い話ですけど。

まとまりのないあれで申し訳ないですが、そんなことをダラダラ考えました。

やっていきましょう。

 

 

残念な新卒のための生存手引書(実践編応用1 くそヤバイ時の乗り切り方)

ガン詰めが発生しました。

始まりましたね。本番です。あなたはやらかしてしまった。あるいは、多少のやらかしが積みあがってついに発火点に達してしまった。個室に呼び出されるパターンか、あるいは自席でモリモリ詰められるパターンかはわかりませんが、とにかく「詰め」という概念があなたにふりかかって来てしまった。

叱責のために上司、あるいは先輩が時間を取るというのは結構ヤバい事態です。この場合、想定されるパターンは二つしかありません。一つが「時間をかけて言って聞かせよう」という時間をとってくれているパターンか、「一回こいつを徹底的にシバかなければ収まりがつかん」というお気持ちが発生しているかです。そして、人間というのは残念なので自分が現在このどちらの気持ちなのかを判別することは通常出来ません

逆に言えばあなたがこれから取る態度次第で「こいつをとにかくシバキ殺す」になるか、あるいは「じっくり話して聞かせて反省させよう」になるかのルート分岐を選択できる可能性が残っている、ということになります。前者のルートに突入した場合、喋り疲れるまでお説教は終わりませんし、お説教に要した時間を確認した結果再び怒りが燃え上がるという二重の罠が発生します。怖いですね。

例外として捉えて欲しいのは「成果の出ない人間を詰める」という部族の風習がある場合です。この場合は単なるイニシエーションの一種ですので、詰められている先輩などを観察していればどのように振舞えば抜け出しやすいかは把握できると思います。そうしてください。「次の締め日までには数字上げます」以外特に言うこともないし、頑張ってどうこうなるものでもないです。あれは見せしめの意味もあるカルチャーなので、そういうものだと思ってください。借金玉さんは昔浄水器を売ってたことがありますが(わりと数字は良かった)あれは「人間をみんなの前でブチ詰める」ということに意義がありますし詰めもテンプレ化してるので対応自体はやりやすいと思います。じたばたあがいても数字が変わるわけでもないですし。

さて、話を戻しましょう。あなたはなんとしてもこの説教を終わらせた時に「あいつもわかってくれたな、時間を取った甲斐があった」という清清しい気持ちを相手に持たせてこの場を離れなければなりません。つまり、エンディングに向けて物語を構築していく必要があります。優秀な上司ならエンディングに向かって説教を上手に構築するものですが、たいていの人間にそんなことは出来ないので、怒られている側が上手に誘導してやる必要はあります。

さて、そういうわけでお説教が始まりました。最初に考えることは一つです。「どのタイミングでお礼を言うか」です。というのも、人間というのは人間をブチ詰める一方で「とにかく殴れればそれでいい」みたいなタイプは稀です。(たまにはいます)大体の人間は「説教した結果、説教した相手にも感謝されたい」という尽きざる欲望を持っています。逆に言えば、これが満たされた時お説教は終わります。脱出口はここにしかありません。厄介なのは、この欲望を自覚していないタイプの人間です。詰めれば詰めるほど人間は普通頑なになりますので、それが怒りに火を注いでお説教無限地獄になります。これだけは避けましょう。

「ご指導ありがとうございました」を言うタイミングをとにかく探ってください。いいですね。まずはここに全神経を集中してください。

とにかく聞け、無駄に喋るな、キレるな。

お説教が始まると通常、人間は相手の発言をシャットダウンするタイプの防御機制が発動すると思います。そのくせ、相手の叱責の言葉尻や認識間違いなどはびっくりするほどよく聞こえるので、それを拾って反撃したくなると思います。

やめましょう。一つも得はないです。

とにかく、ガン詰めが始まった場合に「勝ちに行く」のは最悪の判断です。あなたが鬼島津みたいなハイパープレイヤーなら別ですが、ガン詰めは通常撤退戦です。ダメージを最小に逃げ切る戦いです。多少の犠牲は切り捨ててください。「それは違う」と言いたくなる気持ちはわかります。しかし、これは撤退戦です。殿を守る兵員は切り捨ててください。助けに行くな。「でも」って言うな。手についたものをとりあえず投げつけるタイプのムーブを発動させるのは本当にやめろ。

とにかく相手の話を良く聞いてください。なんにせよ、「時間を取って指導してくれている」という建前は絶対に外さないでください。この建前を外すと理性が吹っ飛びます。半ば本気で思い込んでください。聞かれたことには答えてください、しかし聞かれていないことには1ミリも答えないでください。とにかく相手が「反省しているな」という認識を持つまではひたすら撤退を続けてください。時々「これは活路では?」みたいなものがピカッと見えると思いますが、全部錯覚です。また、本当に相手が重大な認識違いをしていたとしても、人間というのは一度振り上げた拳をスッと下ろすことは出来ません。その場で反撃しても10倍殴られるだけです。

お説教中に一番ヤバいのは、相手の発言を拾い損ねることです。人間が「反省したな」という判断をするのは往々にして、自分が話した(と認識している)ことを相手が的確に再生したときです。「おまえの意見を言え」みたいなシーンが発生すると思いますが、これは全て理解度確認テストの一種だと思ってください。しかし、通常キレている人間の発言は支離滅裂です。これらを必死で拾い集め、再構成して再生する。これがお説教を受けている側のミッションです。

お説教を受けている最中はとてもそうは思えないと思いますが、「人間の話を聞いて、問われた時に正確に相手が望む形でそれを要約して返す」というのはかなり難しい仕事です。これに集中していれば、ガン詰めを受けるのはかなり忙しいお仕事になるはずで、時間が経過するのをひたすら待つ作業にはならないでしょう。一生懸命やりましょう。この作業にひたすら集中していれば感情が異常に盛り上がってくるのも回避出来るはずです。

キレるのはやめましょう。「人生追い詰められた時は全て逆ギレで乗り切ってきた」という人類は結構存在しますが、あなたが職場の新入りで人間関係のイニシアチブを握っていない以上その戦法は通じません。キレて大爆発すればその場はお開きになるかもしれませんが、職場の不可触民まで落下することは避けられません。辞める時にとっておきましょう。

 

アフターケア

ガン詰めされた後にはケアが必要です。荒れた人間関係を修復してやらなければ、仕事を教わることもままなりません。それに、お説教の勢いで押し付けられてしまった冤罪も解消していく必要があります。

この場合、最も重要なのは叱った人間の心のケアです。というもの、ふつうの人間にとって「叱る」というのはかなり心のダメージを伴う仕事だからです。(例外もいます)例外については後で触れますが、通常人間はお説教をした後は心苦しく居心地が悪いものなのです。叱る立場になってみるとわかると思います。逆に言えば、ここはチャンスゾーンです。ここで「私はあなたからのご指導に感謝していますし悪感情は持っておりません」というアピールに成功すれば、人間の心はスルッと緩みます。逆に、最悪なのは「俺はテメーを恨んでるぞ」というアピールをすることです。ガン詰めが発生する前ならこれで「ちょっと歩み寄ってみるか」という判断をする上司もいるかもしれませんが、一回時間を取ってのガン詰めをやった後にこれをやれる人間はまずいません。(存在したら滅茶苦茶良い上司なので敬意を持ちましょう)

ガン詰めを食らった翌日は朝少し早めに出て、「昨日はお時間をいただいてありがとうございました。気持ちを入れ替えて頑張らせていただきます」などと叫ぶスタンドプレーはかなり効果的です。クソデキ新卒野郎がちょっと怒られた翌日にこれやってるの見たけど、「スゲェ」と思いましたね。基本的に「反省」や「感謝」を示す所作はやり過ぎくらいで丁度良いです。特に新人の頃は。

また、ガン詰めの最中に「これをやれ」と指示されたタスクは何を差し置いても絶対にこなすようにしましょう。「やれと言われたことをやらない」というのは最悪に近い行動です。気持ちが盛り上がっている時に指示されたものなので、往々にして非効率かつ無意味だったりもしますが、これは効率の問題ではなく「部族の掟を遵守する姿勢があるか?」という試し行動です。粛々と実行しましょう。

これに成功すると職場の空気がフワッと緩むのが確認されると思います。ガン詰めをしてきた人間も「あいつは恨んでないし反省してるっぽいな」と判断すると、今度は「嫌われたくない」という感情が沸き起こってきます。ここで少しずつ誤解や冤罪を解除していく努力をしましょう。うまくいけば相手に「理不尽な詰めやっちまったな…」という感情を持たせることすら可能になります。この感情を持たせれば勝ち筋が見えて来ます。とにかく、人間を怒らせてしまった後はこちらからケアしてやるという姿勢を持ってください。理不尽に感じられるかもしれませんが、ガン詰めをした人間は往々にして心にダメージを負っています。つまりは、付け入る隙があるということです。

 

上司がマジモンのサイコパス野郎でした

はい。借金玉さんのガン詰め対処方は基本的に人間の「嫌われたくない」という強力な欲求に付け入ることを旨としています。たいていの人間はこの感情を有していますので、かなり使えると思います。その一方で、例外もいます。

この場合ですが、逃走を視野に入れてください。「人間をいたぶるのめっちゃ楽しい」という人間は存在します。また、人間個人としてこの性向を持っている比率はそう高くないですが、職場全体の空気が「あいつはシバいて笑いものにしろ、殴れ殴れ」みたいなことになった場合、人間は一瞬でサイコパスに化けます。群れた人間は本当におっかないです。逃げてください。

これはイジメの構図と全く同じです。その場に残って得をすることはまずありません。実力があろうがなかろうが、この構図にハマったら死にます。逆に言えば、これに嵌らないように立ち回るのが最も重要だということです。しかし、これぶっちゃけアレな上司が一名いて職場を支配しておりその人間が「こいつ殴ろう」と決めたら2秒で発生するアレなんです。また、一人徹底的にいたぶられる人間がいると、人間の群れ全体がスムーズに機能するという現実は存在し、それを理解した上でマネジメントに取り入れている鬼畜も存在します。

こういった場合ですが、対処法は基本的に存在しません。恒常的に詰められるという状態に陥っている皆さんは自分がこの構図にハマっているかいないかをしっかりチェックして、完全に嵌っている場合はただちに逃げてください。義務教育と違って、職場は逃げようと思えば逃げられます。いつ仕事をバックレてもいい(もちろん病気などの理由はつけましょう)のが労働者の圧倒的な強みです。100%活用しましょう。傷病手当や失業保険などの利用できるものを調べ、最善の環境を作ったら即座に逃げましょう。また、それをやる余裕もないと判断したらもうやむを得ないのですぐに逃げてください。精神科に駆け込んで「つらいつらいつらいつらい」とあれすればそれほど苦労なく診断書は取れると思います。

職場の寮に入るなどして完全に思考が職場にジャックされてる皆さん、一回振り切って考えてみましょう。このパターンに嵌っていた場合の最善手は逃げです。逃げましょう。逃げろ。いいから逃げろ。

 

理不尽な怒られが発生した場合

新人の皆さんの場合、「仕事がわからなくて質問したらめっちゃ怒られた」などがよくあると思います。しかし、「質問せずに仕事を進めた場合はもっと怒られただろう」というのも間違いのない事実だったりします。これを食らった時、それをぐっと呑み込んで、怒った側をケアしてやる姿勢を持てるかが勝負を分けます。

というのも、人間は「そうかおまえは俺が嫌いか、じゃあ俺はもっと嫌ってやるよ」というアレがアレするのです。そういう生物なのです。理不尽に怒られた場合はとりあえず謝罪をし、後から挽回のチャンスを探ってください。(挽回のチャンスが永久に来ないだろうと確信が持てる場合は逃げを検討してください)その場でメタメタに上司を言いのめすなどは短期的には良いかもしれませんが、いかんせん仕事のスキルは相手が上、経験も相手が上、人間関係のイニシアチブも相手が持っている。この状況下で反撃しても基本的にメリットはありません。ぐっと堪えて、相手が受け入れ態勢を作っている時に備えてください。

しかし、相手が一度「俺、理不尽なことやったかな」という感情を発生させた場合、これらは叩き込む武器にもなりえます。ここで使うスキルは「全然あなたを責める気なんてありませんよ」という風を装いながら、相手の理不尽さを少しずつ言外に匂わせていくスキルです。じーっと相手のムーブを観察していると、「あ、ここでアピール出来る」という隙は発見できると思います。ここぞというタイミングで発動させてください。うまいことやりましょう。でも、やり過ぎは禁物です。なんなら仕事に慣れるまではこれはやらなくてもいいくらいです。

基本的に、人間は新人をどういう内容で叱ったかなんてのは長期的には記憶していません。要するに、多少の冤罪を着せられて怒られてもあんまり気にすることはないんです。(ただし、職場の金をパクったなど致命的な冤罪を着せられた時は大爆発してください。これは身を守るために必須です)気持ちが盛り上がるとガッと声を出してしまう瞬間湯沸かし器みたいな人はいっぱいいます。そして、往々にしてそういう人は意外と心が弱く、「あ、俺理不尽なこと言っちまった」という場合自分から謝罪を申し出るなどということは出来ません。こちらから、「ご指導ありがとうございました。多少理不尽があってもあなたのご指導には常に感謝しています」という気配を匂わせるとコロっと落ちます。人間は基本的には弱い生き物です。多少の粗相をしても自分に感謝と敬意を向けてくる人間を拒否するというのはかなり難しいことなのです。

ちなみに、その逆は超簡単です。自分が悪いということは薄っすらわかっていても、自分に対して悪意を向けてくる人間を嫌うのは本当に簡単。この場合、人間はとても器用なので「自分が悪い」という認識は見事に消滅します。これにハマるのを避けるのが最も大事です。

ある意味で、寛容な気持ちを持つことが重要です。上司も人間であり、弱いのです。なんとなくイラついている時に理不尽な苛立ちを新人にぶつけてしまうこともあるんです。こういう時に「それは理不尽だ」とアピールすると事態はより悪化します。立場はこちらが弱いのです。ぐっと呑み込んで、相手の弱さが表面に露出してくるまで耐えましょう。「嫌われたくない」という人間的な感情が表層に出てくる隙を待ちましょう。僕も三十路を過ぎてある程度冷静に周囲を見渡せるようになりましたが、この「嫌われたくない」という感情を表出せず人生を送れる人なんてほとんどいないと思うようになりました。

どんな人間にも隙はあります。落とせます。落としましょう。

 

キーポイントは人間の弱さ。

人間は基本的には弱いです。群れとして弱者をみんなでいたぶる構図が出来上がらない限り、たった一人で嫌われることも一切厭わず人間を殴り続けられる人間など滅多に存在しません。(たまにはいます。逃げましょう)

弱みにつけこむ。これが人間関係構築の基本です。「皆に恐れられている粗暴な上司」などは皆に嫌われ過ぎてそういうコミュニケーションしか採用できなくなった人のパターンも多いです。こういう人に好かれると大変メリットがデカいので、勇気を出して接近してみましょう。逆に、「みんなに好かれる上司」は弱さのコントロールがよく効いている場合が多いので落としにくいとすら言えます。

まずは、感謝を示しましょう。あなたが所属する部族に対して、あなたの上に立つ人間に対して「私はあなたに敬意を持っていますし、あなたの考え方とやり方を尊重します」という姿勢を全身で表現しましょう。これが受け容れられると二の矢は非常に容易に刺さります。

あの鬼上司も今あなたをガン詰めしている先輩も、基本的にはあなたに嫌われたくないのです。人間の「嫌われたくない、好かれたい」という感情はそう簡単に追い払えるものではありません。そして、一度得られた承認と敬意というのは麻薬です。大変強い習慣性があります。ガンガン打ち込んでやりましょう。「叱った結果尊敬される」というのは、叱る側からすると最高の承認です。ヘロインです。

わかりましたね。遠慮はいりません。ガンガン依存させましょう。人間は弱い。だからつけいる隙はある。これだけは忘れないでください。

やっていきましょう。

 

(本日の内容はディティールが細かいため、まとめは省略させていただきました。気合いなどの概念を導入して読んでください)

残念な新卒のための生存手引書(実践編基礎3 外部記憶媒体)

手帳の選び方

いうまでもなく重要な概念から入ります。我々は短期記憶がクソ弱く、ちょっとしたことを記憶にとどめておくことが出来ません。外部記憶媒体が生命線であるということは皆さんも心得ていると思います。この認識がない皆さんについては認識しなおしてください。基本的に「覚えておく」は不可能だと心得てください。

そこで登場するのが最も簡便な外部記憶媒体であるところの手帳になるわけですが、手帳選びのコツは「胸ポケットに楽々入る」「メモ欄が多い」の二点が重要になります。

ノートなどのサイズの大きい記憶媒体は便利です。しかし、我々が必要な時にノートを所持している可能性は極めて薄い。我々が安定して所持していられるアイテムは、ポケットに違和感なく収納されるサイズが上限になります。言うまでもないことですが、ペンなどの筆記用具も絶対に胸ポケットに忍ばせておきましょう。鞄にはもちろんペンケースを入れる。それはそれとして、胸ポケットには絶対にペンを入れておくようにしてください。我々は必要な時必要なものにアクセスがめんどくさいと全てがダメになります。

また、リフィルを換えて使っていくタイプのシステムシステム手帳は絶対にお勧めしません。我々にとって、リフィルを追加したり換えたりという作業は不可能に近いからです。綴じ手帳の胸ポケットに楽々入る縦長サイズが僕の長年試してきた結論です。これを年数回買い足して使います。僕の場合は、年度の初めに3冊買ってしまうことにしています。

item.rakuten.co.jp

僕はこれを使用しています。価格も安く、紛失した時のダメージも小さい。また、全体の7割くらいがメモ欄なのでサイズの割に書き込める量は多い。なにはともあれ、これがポケットに入っている習慣を身に着けましょう。

また、言うまでもないことですがプライベート用と職場用で手帳を分けるのは絶対にお勧めできません。1冊に統一しましょう。スケジュールが破滅します。

まとめ

  • 手帳選びのコツは「ポケットに楽々入る」「メモ欄が多い」。
  • 常に胸ポケットに入れておく。
  • システム手帳不可。
  • ペンは常に胸ポケットに入れておく。それはそれとしてペンケースも鞄に入れておく。

 

メモ帳の選び方と使い方(机上用)

理想は「全ての情報を一冊の手帳に凝縮する」です。しかし、現実問題としてそうはいかないことは多い。職場で教わる仕事や与えられたタスクに関するメモを全て手帳に書き付けていては効率が悪い。

そこでメモ帳が必要になります。机上用のものは持ち歩く必要がないので、大きめのものがベストです。机のサイズや状況などと相談して選ぶべきですが、基本的にはメモ帳やノートは大きければ大きいほど便利かつ紛失リスクも小さくなるので、許容される最大の大きさのものを買っておくといいと思います。

デスクにいて最もメモが必要になるのは電話応対の際です。相手先の会社名と担当者名、用件、自社の誰に何を伝えるかなどの情報を常に書き込む必要があります。電話が鳴ったら即座に受話器を取る必要がありますが、そのときに記録用のメモ帳とペンがスタンバイされていないのは最悪です。

マルマン ノート ニーモシネ A5 方眼罫 N182A

マルマン ノート ニーモシネ A5 方眼罫 N182A

 

これなんかいいと思います。また、綴じ型よりはリングタイプのものを使うことを勧めます。情報を書き付けるページを開いて置いておけるため、目的のページを探す時間が必要ないのと、必要がなくなったページを破り取ることが出来るのがメリットです。

運用の仕方はこのようになります。

  1. まず、朝一番で机上にメモ帳をスタンバイし、ページの上の方に日付を記入する。
  2. その日の電話応対記録や振られたタスクなどを記入していく。
  3. 一日の終わりにそれを見返し、全てのタスクが終了しているならばそのページをめくって次のページに進む。

要するに、机上のメモ帳一冊でタスク管理も兼用するわけですね。偶発的に差し込まれるタスクをこれに書き付けておくようにして一日の終わりに見返してページを進めるという作業を習慣化すれば、仕事にやり忘れもかなり防げます。ちょっとした頼まれごとや伝言などを忘れるのはかなり印象が悪いので、活用しましょう。日付の記入はマストです。絶対にやりましょう。

ちなみに僕は営業職でデスクにいる時間はそう長くないため、このメモ帳にかけるコストを削って、出社したら朝一番でFAXの裏紙を二つ折りにしたものをホチキスで止めて日付を書いて代用しています。これはこれで便利。ちょうどA5サイズで使い勝手もいい。しばらくクリアファイルにでも突っ込んでおいてから廃棄すれば情報の吸出し忘れ対策も出来ますしね。

尚、ページに余白が多く残ってしまった場合も1日が終わったら次のページに進むことをお勧めします。我々は目に入る情報が多いと混乱してしまいますので。

まとめ

  • 机上のノートは大きめのリングタイプがおススメ。
  • すぐに書けるように常に机の上にスタンバイしておく。日付も書いておく。
  • 一日の終わりに見返して、やり残したタスクがないならページを進める。
  • 電話応対の際にメモが手元にないのは最悪なので本当に対策しとけ。

 

メモ帳(持ち歩き用)

このメモ帳はあると便利です。その一方で、ADHD傾向のある皆さんの全てにこのメモ帳を持つことを勧めるわけではありません。というのも、手帳を既に胸ポケットに持っているわけですし、「手帳のメモ欄がすぐに一杯になってしまう」というデメリットさえ呑み込めば、このメモ帳は必要がないわけですよ。そんなの手帳を新しいものに換えればいいだけです。(手帳を交換した際はしばらく旧い手帳も鞄に突っ込んでおくようにしましょう。情報の吸出し忘れは絶対に起きます)

情報のありかを分散させるのはデメリットも多いです。僕は大学時代を「全教科合わせてノートは一冊」という力技で乗り切りましたが、こういうやり方が合う人もいると思います。以前書いた持ち物エントリと同じ概念ですが、「一箇所にまとめて突っ込む」がまずは第一選択肢になるわけですよ。これが出来るようになったら、用途別に分けていくという方向に進んでください。間違っても、いきなり「用途ごとに細かくノートを分けて使い分ける」という方向には進まないでください。破滅しますよ。

まずは、胸ポケットに手帳1冊、机上にメモ帳1冊の運用体制を試してみてください。それでは不足だな、と感じた時に初めて追加のメモ帳を購入してみましょう。

このメモ帳の選び方は基本的に手帳に準じます。小さく、持ち歩きやすく、取り出しやすいもの。ただし、やはり選ぶならリングタイプのものがいいです。必要なページを開いたままポケットに突っ込んでおけるし、必要に応じてページを破り取ることが出来るからです。情報を書き留めて誰かに渡すというシーンもありますしね。

そして、追加で言うなら立ったまま書きやすいものが良いでしょう。堅い裏表紙が入ったものなどですね。この条件を満たすメモ帳はわりとすぐ見つかるので、特にこだわりがない人は100均などで買ってもいいと思います。皆さん既にお察しだと思いますが、ADHDの人生はカネを食います。削れるコストは削りましょう。

  • 情報記録媒体はなるべく少ない数に統合した方が基本的には良い。
  • 手帳で事足りるなら追加のメモ帳はいらない。
  • 買うならポケットに常に入れておけるものを。
  • とにかく道具はアクセス性が命。すぐに取り出してすぐに書けるようにしておくことが一番大事。

 

スマートフォン

以前も書きましたが、僕は「全ての外部記憶媒体をデジタルにしてペーパレスでやるんだ!」という試みを実行した結果、破滅しました。(そのうちエントリにします)基本的にタスク管理やスケジュール管理などは紙ベースでやるのが良いと思っています。

しかし、スマートフォンには無数の便利機能が搭載されており、これなしで仕事をこなすというのは最早考えられません。職場で許容されているのであれば、書類の記入例などはスマホのカメラでバッシバシ撮影するのが良いでしょう。とにかく、目の前に完成実例が存在する仕事の類はスマートフォンで撮影するクセをつけるのが重要です。

この撮影に関しては、ついつい「内容を書いた付箋を置いてわかりやすくして撮ろう」「わかりやすい名前を画像ファイルにつけておこう」みたいな考えが入ってくると思いますが、基本的にはやめた方がいいです。とにかく撮る、とにかく情報を突っ込んでおく。分類整理は気の向いたときにやればいい。くらいの気持ちでいいです。2ヶ月に一回くらいやっていく気持ちが沸いて来ることもあると思いますので、そのときにまとめて整理しましょう。

我々は脳が「この作業めんどくせえな…」と認識した作業を無意識に忌避してしまう悪癖があります。おまけに要領も悪い我々は「ファイルをわかりやすく保管する」という作業に気をとられて他の業務を吹っ飛ばしてしまいます。とにかく撮る。スマホにデータを突っ込んでおく。それが重要だ、ということを心得ましょう。

新人はマニュアルなどの情報はとりあえずスマホに抑えておくくらいの気持ちでいいと思います。というのも、使いたいときにマニュアルが定位置に存在しなかったら詰む、毎度デカいファイルをバタバタ開かないと仕事が出来ないというのもあんまり良い状態ではありません。文明の利器はガンガン使っていきましょう。

また、これはデジタルガジェットにたぶん僕より強い皆さんには不要な心配だと思いますが、借金玉さんは3年ほど同じスマホを使っていた結果「地図アプリがまともに動かない」「超動きがモッサリしてて使うこと自体がストレス」などの状態に陥っていることに気づいておらず、最近スマホを買い換えて感動しました。

ADHDの特徴である「道に迷う」などは最新のGPSつき地図アプリがあれば大体回避できることがわかりましたので、スマホは新しい良いものを買っておきましょう。いい買い物でした。

まとめ

  • 細かい話はいい。必要っぽい情報はとにかく撮影しろ。
  • 整理は後回しとにかく撮れ。
  • 撮れ。
  • 旧いの使ってるデジタル土人の皆さん。買い替えましょう。地図アプリがマトモに動けば道には迷いませんよ。

 

手帳の書き方、メモの取り方

先輩が指導するペースにメモを取るペースが間に合わない。はい。よくあります。人間というのは往々にして自分の能力を1.5倍くらいに見積もりますので、「他人がメモを取るスピード」については遅いと感じやすいものです。

まず、最初にですが「すいません、メモを取るのが遅くてご迷惑をおかけしますが、きちんと仕事を覚えたいと思っていますのでゆっくり目のペースでお願いできますか」とぶっちゃける勇気を持ちましょう。あなたがアワアワ言ってても、たいていの場合あなたに業務指導をする人は気づいてくれません。あるいは薄っすら勘付いていたとしても無視されます。後で「喋るペースが速すぎてメモが取れなかった」と言っても「じゃあその時言えよボケが」と言われるだけです。「なんでその時に言わねーんだよ!」は業務を指導する立場になると最高にムカつく話だということは、皆さんも一回指導をしてみればわかると思います。避けましょう。

電話応対についても同じです。「~社の~です」というアレはわりと聞き取れないものです。皆そうです。ここで「大変申し訳ないのですが、御社の社名と担当者様のお名前をもう一度頂戴してよろしいでしょうか」と言えるかがまず重要です。

メモの取り方の効率化などに目が行きがちですが、それは時間をかけて改善していくタイプの処方です。一朝一夕にはそうそう早くなりません。まずは、きちんとメモが取れるまで聞き返す、ということを覚えましょう。多少相手をイラつかせたとしても、教わった内容が全く頭に入ってないよりは百倍マシです。ウスノロと思われる勇気を持ってください。また、この辺は職場で「こいつに仕事を教えてやろう」と認識されているかどうかにもよってきます。

メモの取り方も、基本的には凡庸かつ堅実を旨としてください。また、勉強が得意だったタイプの発達があれな皆さんにありがちなことだと思いますが、妙な省略グセはあまりよくありません。というのも、学校で習う勉強というのは「教わったことの大体8割くらいインプットできてればかなり上出来」という性質のものです。僕もこれは得意です。細かいところはとりあえず流して大筋を掴んで、後から細かい記憶を関連付けで引っ張り出すタイプの暗記手法ですが、仕事ではほとんど通じません。(正確に言えば、ある程度裁量のデカい仕事をするようになると使えるようになる)

仕事で使う情報は、「大した量ではないが、100%インプットしなければ不合格」という性質のものが非常に多いです。我々の最も苦手とするジャンルです。面白みもないので頭にも入りにくい。発達障害傾向があっても勉強はわりと得意という皆さん、範囲の絞られた定期テストはあまり成績がよくないのに、範囲の広い学力テストになるとドカンと成績が上がる、などの症状はありませんでしたか?こういう皆さんは注意が必要です。どうでもいい話ですが、借金玉さんは高校生の頃定期テストの存在を完璧に忘れて、いつも通り学校をサボってしまったことがあります。事情を正直に説明した結果事態がどんどん悪化するの本当に理不尽だと思った。

メモの取り方の効率化はわりと人によってやり方が違い、僕のやり方を伝えても役に立たない場合が多いと思います。これは学校のノートのとり方に個性が出るのと一緒です。(僕は重要っぽい単語を拾い書きしていき、後で授業を思い出すスタイルでノートを取ってましたが、友人にノートを見せた結果狂人扱いされました)

しかし、やはり重要なのは日付、時間などの重要な情報を逃さないことです。また、業務手順などをメモに取る場合は「要点を抑える」が最大のコツになりますが、触ったこともない業務の場合はどこが重要なのかすら基本的にはわからないと思います。何が要点なのかわからなければ要点なんて抑えようがない。その場その場で適宜の判断をしながら情報を拾って総合していくしかありません。

 「重要な情報を逃さない」と「仕事の全体像を掴んで要点がどこにあるか把握する」を平行して進めてください。数ヶ月踏ん張れば仕事が見えてきて、メモを取る速度も桁違いに速くなっているはずです。そこまでは「メモを取るのが遅いのは仕方ない」と割り切ってください。繰り返しますが、「すいません、ちょっとゆっくりお願いします、頑張りますので」と「すいません、もう一回言ってください」を言う勇気を持ちましょう。これが一番大事です。

まとめ

  • 聞き返す勇気、ゆっくり喋ってもらう勇気を持て。
  • 仕事の流れを掴むまではメモが非効率なのはある程度仕方ない。要点はいずれ見えてくる。割り切れ。
  • ウスノロと思われても、教わった内容が全く身についてないよりはナンボかマシ。
  • 職場の人間関係が良好さが重要。とにかく「仕事を教えてやろう」という気持ちを持たれる新人であれ。

なんだこれ、こんなに俺は頭が悪かったのか?

職場に入るとこういう状態になることはよくあります。下手に学業成績が悪くなかった人間ほど「なんだこれ?俺勉強はそこそこ出来たよな?なんで?」というパニック状態に陥ってしまいがちです。落ち着け。大丈夫だ。

もちろん、「同期の中で自分のスペックが圧倒的に低い」という事態もありえます。(就職活動でホームランキメた場合に起こりがちです)しかし、そういう状態に陥ってしまったとしてもやるべきことに大きな差が出るわけではありません。シンプルです。「きちんと情報がメモに取れるまで教えてもらう」だけです。これは職場の人間関係構築と切っても切れない関係にある概念です。とにかく、仕事を教えてもらえる新人であるための努力を欠かさないようにしてください。前の方のエントリが役に立つと思います。

「速記」とかそういう概念は置いておいてください。もちろん身に着けて損はないと思いますが、一朝一夕には身につきません。また、発達障害傾向の皆さんには「そもそもノートを取る習慣がないし、ノートを見返したことなんてほとんどない」というケースも多いと思います。僕もこれに近いです。高校まではノートを見返す習慣なんてほとんどなかったです。テストの時にノートが何かの役に立った記憶がありません。(そもそも学校にあまり行ってなかったんだからノートに情報があるわけがない)

まずは、「ゆっくり教えてもらう」「わかるまで聞く」「それが出来る職場環境を構築する」を大事にしてください。電話応対については、電話の前に「社名・担当者名・時間」と書いた紙を貼っておくなどの対策も推奨できます。

メモの取り方が習慣として身につき、また仕事の流れが見えてくると一気に楽になります。努力をする価値は大いにあります。やっていきましょう。

 

 

 

 

 

勉強とモチベーションの話。フワフワした希望について。

閑話休題

anond.hatelabo.jp

ああ、休日はいいなぁ…と思いながらインターネットを眺めていたらこのような記事が目に入って来ました。勉強は社会に出てから役に立つのか。正直久しく考えたことのなかった概念だったのでちょっと考えてみることにします。

僕は一回大学を辞めてます。昔は教育学をやってました。「冷静に考えて教師は無理」「この大学の閉鎖的な雰囲気が無理」「人間関係も想定通りトチった」「国語国文学方面の専攻を選んだけど、ポストモダン方面にカブれていた自分の嗜好とまるで合致しなかった(作者主義の色が強くて面白みを全く感じなかった)」「当時付き合ってた彼女に振られて公務員になるというモチベーションが完全に消滅した」などの複合的な理由で終わりました。

この当時は「役に立つ勉強」を考えていたと思います。具体的には、勉強すれば到達出来る可能性が高い職業として教師を考えていました。人に物を教えるのは好きですし、色々ある子供たちの役に立つというのもいいなぁ、というぼんやりした志望動機と、「この地獄寒村にとどまるなら公務員になる以外にマトモな家庭を築く道はない」という明確な方針がありました。

ところで皆さんは別の大学に進学した自分の彼女がラグビー部のマネージャーになったことはありますか?僕はあります。はい。ラガーマン皆殺しブログです。絶対に殺す。あれ、アメフトだったかな?どっちにせよ皆殺しにすればいいと思います。

そういうわけで、僕は「そういえば僕は文学がやりたいんだった」「作家にもなりたい」「批評家にもなりたい」「やっぱ青春といえば東京っしょ」などの綿菓子のようにフワッフワした人生のモチベーションを思い出し、文学部に進学しなおして東京に出てきました。1年かかりました。その間は様々な仕事をして必死に金を貯めたり、ルームシェアで暮らしたり、やらかしておっかないおじさんに追われたり、オーバードーズの繰り返しと睡眠薬と酒のダブル依存で閉鎖病棟に突っ込まれたりしてました。

 

勉強、クソ楽しい

そういうわけで、全身B系(当時、僕の故郷であるヘル寒村では流行っていた。曖昧な黒人が狂った値段で販売してた)に身を包んだ金髪を後ろで束ねたデブが一匹東京にやってきたわけです。ショーンジョンのセットアップとか着てました。しかし、大学に入って感動しました。

「僕が喋りたい話をする奴がいっぱいいる」

という感動です。地元には数えるほどしかいなかった同じ言語で語れる人間たちが群れをなしていました。僕の異様な風体もそこでは個性という枠組みの中に無事ネジ込まれ(というかもっと異様な奴がいっぱいいた)、入学式の帰りには既に考古学への夢に燃える男の子と酒を酌み交わしていました。入学式の席が隣だったというだけの縁なのですが、未だに親交があります。

一つ目の大学は完全に「社会」という印象しかありませんが、二つ目の大学に関しては未だに感謝があります。「どこかしらに自分の居心地のいい椅子はあるのかもしれない」という希望があの大学にはありました。勉強は本当に楽しかったです。なにせ、自分の好きなことしか目の前に無いんです。どの授業に出ても、例え教授に喧嘩を売って授業を追放されてもひたすらに楽しかった記憶しかありません。これはたぶん、マンモス大学と小規模大学の性質によるものが大きいと思います。そのうちエントリにしますので、受験生の皆さんなどは大学選びの参考にして欲しい。このブログを読んで共感が発生してしまったタイプの皆さんはとにかく都会のデカい大学に行きましょう。人間関係の兌換が無限に効くというすごいメリットがあります。

そういうわけで、僕にとって勉強は楽しいからするものであって、役に立つ勉強を志した結果は無残な敗北でしかありませんでした。明確な人生の指針、現実的な未来設計、役に立つ勉強。それらは全て苦い記憶とセットになってトラウマ収納箱に放り込んであります。フワッフワした動機、享楽を求めて走る姿勢、そして逃走。これらは良い記憶と一体になっていい思い出箱に入ってます。「現実的に役に立つ」という概念は僕の人生において大体辛い結果しか生みませんでした。これは就職などの社会に出てからも大体一緒でしたね。

 

現実的な勉強が役に立つ人と、役に立たない人がいると思う

これはたぶんなんですが、現実的な未来設計や堅実な志望動機などが人生のプラスになるタイプの人間と残念ながらそうはならない人間がいるんだと思います。流石にこれだけ失敗したらわかってきた。フワッフワした動機に身を任せることでしか人生の風を掴めない人もいっぱいいるんだと思います。まぁ、風に流されてきた結果このブログを書いているというアレですが。今年は住民税払えるかなぁ…。何とか年金も多少は払いたいなぁ…。そろそろ差し押さえ来るんちゃうの…。経営してる会社の風向きがよかったとき調子こいて役員報酬自分に出して結局全部会社に貸し付けてしまったのが本当にダメだった…。

そういうわけで、あれですね。自分が「現実的で堅実な未来設計」に向かって走る能力を有しているのかいないのかの見極めが大変大事だと思います。「将来の役に立つから」という理由で大学に通いきって就職して、「生活のため」という動機で働き続けることが出来るのか。僕は出来ませんでした。その結果がこのザマです。結局こんなんなるってわかってるなら堅実な方向に舵を切ったあの時間全部無駄だったよ、返して欲しい。まぁ、このブログのネタになってるから無駄ではないのか…そうか…。

 

自分に見合ったモチベーションの保ち方を見つける

僕は結局、「楽しい」という動機でしか走れないのだと思います。このブログも究極的には「楽しい」という動機で運営されています。そりゃあもちろんカドカワさんから本が出てそれが売れて筆で食えるようになれば最高ですが。まぁ、それより何より楽しいっすね。だってですよ、僕みたいなカスの文章を数千人、下手すりゃ万に届く人数の皆さんが読んで、良かれ悪しかれ反応を返してくれるわけですよ。楽しくないわけがない。

それで、結局クソ長い自分語り(超楽しかった、自分語り大好き)をしてきてなんですが、紹介した増田を書かれた方も「楽しい」を見つけることが大事なのかもしれないなーと思ったわけです。だって、未来のために、役に立てるためにという動機でダメなら、「楽しさ」で走るしかないじゃないですか。「楽しさ」が尽きたらどうするのかは完全に尽きてしまったときに考えましょう。エンジンが一個死んだらもう一個のエンジン回して飛ぶでしょ。両方死んだ時のことはそのときに考えればいい。

もちろん、楽しさというフワフワした風を掴んで生きるのはリスキーです。僕のザマを見ればわかると思いますが、大抵こうなります。周囲を見渡しても大体そうなってます。「未来のため」「役に立つ」という動機で飛べる皆さんは本当に素晴らしいと思いますし、このブログはその飛び方も応援しています。僕に出来なかったことを皆さんには達成して欲しい。その一方で、エンジンがかたっぽ死んだらもう一方をまわすという対策もあることは覚えておいて欲しい。

フワフワした夢や漠然とした希望もそれはそれで大事なものだと思っていて欲しい。そんなことを漠然と考えました。

 

それはそれとして高校生は勉強した方がいいぞ

とはいえ、大学進学に学力は必要なので高校生も勉強はした方がいいです。将来直接的に役に立つかはともかくとして、「楽しい」に辿り着くためには学力が必要になることもある。もちろん、「将来のため」とか「役に立つ」という動機で勉強できる皆さんはそれはそれで素晴らしい。でも、それが厳しい皆さんはフワフワした夢へのエンジンを回してみてください。

具体性なんかいりません。どうせ具体的な夢なんて僕らみたいな人間には思い描けません。いつだってそんなものはありませんでした。未来のビジョンが想定どおりに現実化したことなんて一度もありません。「ここから逃げだしたい」という気持ちでもいいです。どこかに楽園があるかもしれないというフワフワした希望を大事にしてください。ここではないどこかへ行きたいという気持ちだって立派とは言えないし高性能とも言えないかもしれないけど、それでも人生を推進させるエンジンにはなりえます。

そして、なんかうまいこといったら、みんなで幸せになりましょう。

 

残念な新卒のための生存手引書(実践編基礎2 「朝に打ち勝つ」)

朝に打ち勝つ(眠る)

皆さんは朝が嫌いだと思います。はい、僕も大嫌いです。明日も仕事だということはわかりきっていたのに、明け方の5時頃焦燥感にまみれながらインターネットを眺めているあの絶望感は何度味わっても辛いものです。辛えな。本当に辛えよな。

「じゃあ夜型の仕事に就けばいいんじゃね?」と思った皆さんもいるでしょうが、借金玉さんは試しました。結果は大体同じか、ちょっと悪くなります。当たり前ですね、いくら我々が夜が大好きとはいえ、人間は基本的に夜行性の生物ではありません。

朝に強くなる方法は基本的にはシンプルで、インターネットに知見も大体揃っています。要するに、規則正しい生活をしてさっさと寝る。これに尽きます。細かいTIPSは無限にありますし(夜遅くに食い物を胃に入れない、寝る前にホットミルクを飲む、半身浴をする…)そのいずれも結構効果はありますし、やってみる価値はあります。ですが、正直言って「生活を完全に規則正しくする」に勝るものはないと思いますし、その程度でなんとかなるなら苦労はねえんだよ、という前提でこの文章は書かれています。その程度で何とかなる人については「うらやましいなぁ」という気持ちです。

結論はシンプルです。最寄の心療内科などに出向いて、睡眠薬貰ってきてください。

個人的には作用時間の短い(2時間程度)マイスリーが一番便利だな、と思いますが、深夜覚醒などの強い人はもう少し作用の長いものが合うと思います。(僕は圧倒的に入眠困難が強いです)31年かけてありとあらゆる睡眠ハックを試して来ましたが、薬に勝るものは存在しませんでした。色々試す時間が惜しいです。細かいことを試すのももちろんいいことですが、さっさと睡眠薬もらってきてください。

不眠は長く続けば続くほど加速度的に全てが悪くなっていきます。仕事のミスも増えて精神的にも安定しなくなり、ありとあらゆる歯車が噛み合わなくなっていきます。さっさと眠剤です。(他に精神が不安定になるようなら安定剤も便利です)心療内科は怖くありません。さっさと予約してください。「なんか眠れない」程度の症状なら、名医を探す必要はありません。片っ端から電話してとりあえず一番近い日に予約が取れる心療内科に飛び込んでください。急げ。本当に急げ。どんどん悪くなるぞ。どんなクソ医者に当たっても薬さえ貰えれば治る可能性のある初期が治療の大チャンスだ。さっさと医者に飛び込め。悪化したら間違いなく鬱もセットで襲ってくるぞ。

尚、僕がやってるのをツイッターで目撃した皆さんも多数いると思いますが、アルコールとの併用はとてもだめです。粉にして鼻から吸うのは論外です。やめろ。僕も30代になったしやめる。飲み会のあととか晩酌した後に飲むのはしょうがないけど、酩酊を求めて酒で飲むのはやめろ。僕もやめる。頑張る。借金玉さんそれで一回入院してるからな。すごいぞ、閉鎖病棟。一緒に頑張ろう。これに関しては強いこと言えないけど、一緒に頑張ろう。

まとめ

  • 不眠の対処は薬に勝るものなし。
  • 初期ならわりとすぐ治ったりもする。こじらせるとやばい。
  • 不眠は虫歯と同レベルに放置したらどんどん悪くなると認識しろ。
  • 死に至る病の初期症状の可能性が大いにあることを認識しろ。

朝に打ち勝つ(起きる)

朝起きるために必要なのは気合でも意志力でもありません。たった一つの小さな動作です。まずグダグダ言わずにカフェインの錠剤を買ってきてください。コーヒーを淹れるなどの優雅な行為は我々には無理です。エスタロンモカでもいいですが、海外からの輸入品にはクソ安いのがあります。検索しましょう。薬剤に抵抗が強い人はペットボトルのお茶を箱買いするなどもいいと思います。「毎晩水筒にコーヒー詰めよう」みたいなクソ高いハードルは設定しないでください。100%無理です。

重要なのは、「目覚ましが鳴ったらとにかくなんか一動作する」ということです。目覚ましが鳴ったらとりあえずカフェインの錠剤を飲むというのがほとんど無意識に実行出来るようになるまで続けましょう。しばらく続けるとカフェインなしで起きられる朝が増えてきます。僕も今は寝起きでカフェインを飲む朝は2割程度です。

ADHDの診断が出てコンサータを処方されている皆さんは、枕元に水と一緒に置いておきましょう。副次的な作用ですが、あれも覚醒作用はかなりあります。飲み忘れも防げます。

これはTIPS寄りの話になりますが、スマホのアラームはだめです。入力を忘れますし、音も小さくて目が覚めません。ご近所さんが怒鳴り込んで来る恐怖を感じるくらい音のくそでかい目覚まし時計は必須です。こういうことを言うとあれですが、お隣さんをマジギレさせる方が始業時間を寝過ごすよりマシです。ただし、アナログの目覚まし時計は12時間すると再び目覚ましが鳴り始めるタイプも存在し、これはだめです。我々は100%息の根を止め忘れてご近所さんをマジギレさせます。デジタルの24時間単位で時間設定可能なものにしましょう。

Google

こういう検索結果を活用して、とりあえず買いましょう。

まとめ

  • 目覚めに必要なのは小さな一つの動作。
  • 枕元にカフェインの錠剤と水、もしくはカフェインの入った飲み物をセット。
  • コンサータ飲んでるマンは当然枕元にセット。
  • 目覚ましは爆音のものを今すぐ買え。ただし、12時間単位の時間設定しかないものはダメだ。

朝に打ち勝つ(身だしなみ)

風呂は朝入るか…は絶対禁忌です。

大事なことだから2回言います。おまえは朝になってから風呂に入れるタイプの人間ではない。髭剃りと風呂だけは絶対に夜のうちに済ませておいてください。この二つだけは本当に大変だと思いますが何とか夜のうちにやってください

 朝の身だしなみが快調にこなせるかどうかは、実際のところ朝になってから頑張ってどうにかなることじゃありません。普段の生活と寝る前の仕込みで95%決まります。しかし我々のことです、5分以上かかる下準備を毎日続けるなど不可能に決まってる。しょうがない。課金しましょう。

まずは基本からいきましょう。ワイシャツ20枚買ってきてください。30枚でも構いません。店の前で投売りされてるクソ安いやつな。別に高いのでもいいけど、どうせ高いシャツ買ってもシミつけるしクリーニングにこまめに出すなんて不可能だからな。靴下も30本買ってきてください。ベルトも何本か買いましょう。我々は謎の理由でベルトが消滅します、ベルトが見つからなかったから約束に遅刻したことがありますよね?ネクタイも多めに買っておきましょう。靴は三足は最低要ります。紐がついたヤツは基本的にダメです。また、「2秒で履ける」をモットーに選びましょう。我々は「なんか気分がどうしても乗らなかったので一週間靴紐が解けっぱなしだった」みたいな人種です。靴べらが必要な靴はだめです。朝の我々の気力状況に対して「靴べらで靴を履く」というタスクは重過ぎます。顔洗って歯を磨いて服を着たら飛び出しましょう。液体のマウスウォッシュは言うまでもなく必要です。

とにかく、朝の身支度で一番最悪なのは出社に必要なアイテムが見つからない、あるいは足りないことです。買え。とにかく買え。備蓄を万全にしろ。多少はロス出しても構わん。お洒落とかそういう概念はとりあえず捨てろ。人間の格好をすることに専念しろ。言うまでもないことですが、当然これらのタスクが実行出来なかった場合に備える必要もあります。歯磨きセット、髭剃り、整髪料、口臭対策のガムやタブレットなどは絶対に鞄に入れておいてください。「救われた…」と思う日が必ず来ます。

まとめ

  • 髭剃りと風呂だけはなんとか夜のうちに済ませろ。
  • 出社必須アイテムは山ほど買え。ワイシャツ、靴、ベルト、靴下など。
  • 朝の最低限の身だしなみが出来なかった日の対策として、鞄には身だしなみセットを突っ込んでおけ。
  • 靴は三足は最低でも買え。重視するのは2秒で履けることだ。
  • 人間の格好をしてれば合格点だ。多くを求めるな

朝に打ち勝つ(持ち物)

鬼門です。これがかなり難度が高く、失敗した時のリカバリーも難しい。とにかく、「朝に持ち物を点検して全部揃えよう」という概念は綺麗さっぱり捨ててください。前の日の夜にやれなかったらもう無理です。そして、前日の夜にやるというのもかなり難しいです。

syakkin-dama.hatenablog.com

そこでこれです。はい、最初っから全部突っ込んでおけばいいんです。家で仕事を処理するなどがあった場合は、「終わったらとにかく鞄に突っ込む」などを徹底してください。「とにかく業務アイテムは全て机の上に置く」「寝る前に机の上になんかあったらきもちわるい」という習慣づけがお勧めできます。そして、目に入った必要性が発生しえるアイテムは全てカバンに突っ込んでください。一週間後に必要になるアイテムも今すぐ鞄に突っ込んでください。そのためのクソデカビジネスバッグです。

しかし、それでもまだ尚注意すべきものがあります。手帳、スマホ、名刺入れ、定期入れ、財布、ネクタイピン、シャチハタなど「ポケットに入っているアイテム」です。これらの対策もあります。まずは今すぐメモ紙などに、「朝必要なアイテム一覧」を書き出してください。それを机の上にセロハンテープでベッタリ貼ってください。

その上で上記の「とにかく業務アイテムは全て机の上に置く」と平行してライフハックを走らせてください。シャチハタを忘れたら壮大な怒られが発生するタイプの皆さんについては、会社から支給されたシャチハタと同じメーカーのシャチハタを数本買って会社に備えておくなどの技もあります。(ただし、本当に同じ陰影かどうかは入念にチェックしましょう)

尚、会社にロッカーがある皆さんについては、「うっかりスニーカーで出勤した」対策として、ドンキホーテとかで売ってるクソ安いビジネスシューズを一足ロッカーに突っ込んでおくなども推奨できます。僕はやらかしましたがこれに救われたことがあります。うっすら「やっちまう気がする…」と思った皆さん、確実にやります。対策しとけ。僕以外にもスニーカーで出勤したアホの存在は確認したので結構やらかした奴いると思うぞ。

まとめ

  • 朝に荷物を整える作業は不可能。夜にやるしかないと心得ろ。
  • 必要なもの、この先必要になるものは基本的には全部鞄に入れておけ
  • スーツのポケットに入れる系アイテムは、机の上に一覧表を貼りだし、常に机の上に全部置く習慣をつけろ。
  • 忘れたらクソヤバイアイテムに関しては可能であれば予備を用意することも考えろ。

朝に打ち勝つ(寝過ごしちまった)

はい。やっちまいましたね。慌てるな。これが5日ぶり3回目ならかなりヤバイ事態だが、朝寝過ごすこと自体はそれなりに結構みんなやらかしてる。落ち着け。喫煙者ならまずは煙草を一本吸って精神を整えろ。デパスがあるなら飲め。

職場から既に鬼の着信履歴が入っている時間なのか、それともまだ数分過ぎた段階なのかはわかりませんが、やることは一緒です。まずは電話しましょう。クソ怖いと思いますが、精神が落ち着いたらすぐにやりましょう。相手が喋る前にクソデカい声で「申し訳ございません!」の絶叫を叩き込みましょう。そして「ただちに向かいます」と叫べ。言い訳は一切要らない。謝意とすぐに向かうということだけを伝えろ。

ここで「体調が悪く…」とか「昨夜はちょっと色々あって…」とか言い訳を並べると、99%相手の怒りにジャンジャンガソリンを注ぐことになります。大丈夫です。1回や2回の遅刻でクビになる職場はありません。めっちゃ怒られは発生しますが、かなりの割合の人には実は覚えがある事態です。この場合必要なポイントは上に上げた二つのみ、「謝意」と「すぐに向かう」だけです。余計な情報を入れれば入れるほど言葉尻を拾って矢をブチ込んできますので、極力余計なことを言うのはやめましょう。ここで相手に与えた言葉尻が職場到達後の叱責のとば口になってしまいます。そして、電話口で叱っても出社時間が遅れるだけだということは相手も心得てます。

出社中は全力で説得力のある言い訳を考えてください。「おまえさっき言い訳するなって言ったろ?」と思われたかもしれませんが、適切にステップを踏んで行けば言い訳を使うタイミングはあります。この際は、「言い訳」とセットで「今後とる解決方法」まで考えておいてください。事態のフィナーレで必要になります。

はい。職場に辿り着きました。走りましょう。ゼイゼイ言うくらい走りましょう。他の部署からマヌケに見られるな…などの心配は要りません。どうせマヌケな事態なんです。さぁ、いよいよフィニッシュです。誰もが怒気と呆れをない交ぜにしたあの表情で待機している職場に辿り着きました。

上司のデスクまで走りよって、申し訳ございませんでしたァ!の絶叫を叩き込みましょう。余計な言葉は一切要りません。そして、床を頭でブチ抜く勢いで頭を下げましょう。「まぁ頭上げろよ」の声がかかるまで頭を上げてはいけません。下手に上げると相手の攻撃本能に火をつけてしまいます。5秒、10秒、ついに念願の「まぁ、頭上げろよ」の声がかかりました。ゆっくりと頭を上げましょう。目の前には超クソ怖い顔があると思います。そこでもう一回トドメの「申し訳ございません」を入れましょう。ここで頭を下げると相手にもう一回「頭上げろ」を言わせることになるので、ぐっとうつむいて歯をかみ締めるなどがオススメです。

ここからルート分岐が入ります。お説教に入るか、あるいは運がよければここで見逃してもらえる可能性もあります。ここで解放された場合は部署の全員に謝罪をして回り、自分のデスクに戻ればミッションコンプリートです。「最近なんかあったのか?」などが入った場合は先ほど考えた言い訳と解決策を披露してください。

お説教に入った場合も基本的には一緒です。相手から「さぁ言い訳を言え」という意思表示がなされるまではひたすら謝罪に徹してください。相手に一切喋らせず叱責を続けられる説教の達人はそれほどいません。(たまにはいます)どこかで必ず、「さぁ言い訳を披露しろ」というタイミングが来ます。ここで先ほどの言い訳を使ってください。

これで、1~2回の遅刻であればほぼ乗り切れると思います。そして、なんとしても最大年2回で乗り切ってください。3回目当たりから本格的にヤバくなってきます。僕は2回で済ませましたが、3回目に突入した先輩はクソヤバイ事態になってました。あれの打開策は通常の手段では存在しないと思います。

頑張りましょう。

まとめ

  • 演技性とディティールが必要なので要約は不可能です。読んでください。
  • 相手の攻撃本能を極力抑え込みましょう

朝は辛い

朝はとても辛いです。しかし、これを乗り越えなければ職場に辿り着きませんのでなんとしても乗り越える必要があります。頑張りどころです。やっていきましょう。しかし、「今日はどうしてもだめだ」という日に関しては、勇気を出して「休む」という選択肢を取ることも忘れないでください。体調不良で病休を取るというのは誰でもあることです。行きすぎなければ有益なリフレッシュになります。

どれくらい体調が悪いと職場で全く使い物にならない状態になるのかなどを頑張って把握しておきましょう。そして、「どうしてもだめだ」が続くようなら職場を離れるという選択肢も常にあることは心得ておいてください。

失業保険と傷病手当などについては入社前に頭に入れておきましょう。逃げるという選択肢は常にあります。何度も何度も繰り返しますが、絶対にそれだけは忘れないでください。

 

 

残念な新卒のための生存手引書(実践編基礎1 挨拶ー基本的な仕事の進め方)

死にたくなければ挨拶をしろ

おはようございます。はい、昨夜更新するといいつつ完全に爆睡してしまいました。許して。忙しかったんですよ。(すいません、定時に上がったくせに1時間寝ようと思ったらそのまま朝でした)そういうわけで、やっていこうと思います。

挨拶の重要性は皆さんたぶんわかっていると思います。何も言わずヌルっと職場に入ってくるのは大変に感じがわるい。そういう上司やら先輩も結構見かけると思いますが、新卒がこれをやるのは本当に最悪です。快活な挨拶をちゃんとやるというのは一種のスキルです。ある程度習慣として出来上がってないとなかなか難しい。そして、機会を失うとやり直しが意外ときかないという困った特徴もあります。

前回のエントリで「組織の一員として認められることが新卒の最初の仕事」と書きましたが、この「挨拶」に関しては組織の文化が意外と出ます。具体的にいうと、「どういう時にどういう挨拶をするべきか」というようなあまり言語化されない謎の文化が、大体職場にはあります。

  • 飲み会の次の日の朝は参加者全員にお礼の挨拶。(昨日はありがとうございました)
  • 有給を取った次の日には上司と部署の全員にお礼の挨拶。(昨日はお休みありがとうございました)
  • 昼休みに社外に出る時は、上司や先輩に挨拶。(お昼休憩いただきます)
  • 他の部署を巻き込む仕事が始まる時と片付いた時にはお礼の挨拶。(この度はご協力本当にありがとうございました)

などがパッと思い浮かびますが、職場によってはもっと色々あると思います。わかるよ。くだらねえよな。新卒なら飲み会は大体幹事やらされるだろうし、自分が幹事やった飲み会の参加者にお礼の挨拶して回るってどうよと思うし、有給は従業員の正当な権利なんだからお礼を言うの自体おかしいし、昼休憩の前にわざわざ挨拶するのなんか気が狂ってるとしか思えない。部署間で協調して仕事やるのなんて当たり前だろ、給料貰ってんだから黙ってやればいい。

金玉さんもそう思います。でも絶対にやった方がいいです。

基本の日常挨拶に関してもハキハキとしっかりこぼしなくやることは当然ですが、この手の部族ルールを早急に把握することがとても重要です。かなりデカい評価ポイントと言っていい。というのも、新卒なんてしばらくは戦力としてはカスなわけです、ある程度仕事が出来るようになれば「あいつはアレだけど仕事出来るから…」という評価の獲得も不可能ではないでしょうが、新卒の段階で「感じ悪い奴」という評価を賜ると、リカバリーはぼぼ不可能です。

だって新卒君いなくても仕事回るんだもの。先日も書いたとおり、「新卒を育てる」というモチベーションを持った人間は、大きな組織になればなるほど相対的に少なくなります。ぶっちゃけ、新卒が育つが育つまいがどうだっていいわけですよ、現場の人間の多くには、そして自分の仕事は当然増やしたくない。「新卒に仕事を教える」というタスクを増やすのは、基本的にイヤなんです。これは仕事の出来る模範とすべき人ほどこの傾向が強まります。だって、仕事出来る人間にはガリガリ仕事振られるわけですから、容量パンパンなわけですよ。でも、そういう人になんとか好感を持たれてすりよっていくしか、仕事の早期習得の手段はない。(年次だけ上だけどめっちゃ暇な人に仕事教わるのはお勧めしません)

新しい人間の集まりに投げ込まれた後に好感を獲得する手段はそんなに多くはありません。「人間を褒め上げるスキルをつけろ」と前のエントリで書きましたが、その状態に入る前にまずはある程度「こいつには多少手間かけてやるか」と思わせる必要があります。基本の日常挨拶をハキハキと大きな声で多少やり過ぎくらいにやるのは当然として、その上で早急に部族のルールを掴んでください。周囲の人間をよーく見てれば大体のところはわかってくると思います。

「~君、~さんにちゃんと挨拶した?」とか言われたら黄色信号が灯っていると考えていいです。僕は出来ませんでしたが、デキる新卒は当たり前のようにこなします。ポイントは「言われる前にやる」ことです。これを読んでる社会人の皆さんには心当たりがあると思いますが「挨拶ちゃんとやれ」と(多分に怒気を込めて)指示してすぐに出来るようになる人間の比率ってそんなに高くないですよね。はい、僕も自分が経営する側になって気づきました。この手のスキルは教えて(教えられて)すぐ身につくものではないんです。「これは切実に必要な仕事だ」と気づいたらわりと習得は早いですが(僕は起業してから気づきました)、普通に新卒で入った人の場合重要性に気づく頃には全てが手遅れということも十分ありえます。(ありえました)

こういった些細なことをきちんとやるというのは、「私はあなたの部族の慣習を尊重します」という意思表示です。要するに、お腹を見せてキャウンキャウン言っていく姿勢です。しかし、服従の意思表示というのは通常口先だけでは成立しません。全身で行動を伴って示す必要があります。これが「バンジージャンプする」とか「唇にくそでかいピアスをする」とかなら話はわかりやすいのですが、現代日本の部族はそのようなわかりやすい慣習を持っていないことが多いです。まずはどのような慣習を持っているのかを把握し、どんどん実行してきましょう。

新卒の皆さんですが、とりあえずやりすぎてください。挨拶した方がいいかも、という気づきが発生した場合はとりあえず実行してください。その結果邪険に扱われたりすることもあるでしょうが、やらないよりずっとマシです。たいていの人はスマートにシュッとこなすのに憧れてると思いますが、このブログを読んでる皆さんの大半にはそういうことは無理だと思います。やらずに無言のヘイトを溜めるくらいなら、やり過ぎて滑稽さも含めて愛されてください。これはヘタクソな日本語を必死に話す外国人がなんとなく好ましいあの現象と同じ理屈です。部族の風習を尊重する姿勢は完コピするということではありません。姿勢が伝わればいいのです。

尚、部族ガチ勢と呼ぶべき会社も世の中にはわりと存在します。「狂った量の酒を飲む」とか「海辺で全裸で踊り狂う」などのさすがにその文化は尊重できねえわとしか言いようのない文化を持った部族も存在します。その場合は給与などを天秤にかけて、適切に無理という決断をしましょう。法規範などを頭に入れておくと、「この部族の文化行事やってたら俺逮捕されね?」「死ぬんじゃね?」などと判断できると思います。死んだり逮捕されたりする前に逃げましょう。可能なら適切な手段で滅ぼしてください。

 

質問したら怒られる、質問せずに進めても怒られる

新卒の皆さんに残念なお知らせですが、当分は面白い仕事なんて回ってこないです。諦めてください。そういうのが欲しい人は中小企業とかベンチャーとか行けば、特に何も指導されないままいきなり実戦というパターンがいくらでも体験出来るのでそのようにしましょう。(そっちの方が向いている人もいます)

皆さんが最初にやる仕事は非常に退屈で、皆さんの能力や創意を発揮する余地も全くないものだと思います。しかし、データの打ち込みなどの単純作業だけやってればいい職場というのはあんまりありません。徐々に難しいお仕事が回ってきます。皆さんの当面のミッションは、これらのお仕事を通じて「あいつは単純作業以外の業務もなんとかこなすな」という評価を獲得することです。ここで「あいつに仕事任すとどうせ全部やり直すことになるから、結局自分でやった方がマシ」という評価を賜ると詰みますので、気合を入れましょう。仕事は本質的にクソつまらない上に右も左もわからないというモチベーションを沸かすのが大変難しい時期ですが、気持ちを入れてください。(ゆっくりでいい、自分のペースで、などのアドバイスもあるかもしれませんがこれらは全て罠です。耳に入れてはいけません)

まず、最初に重要な概念を提示します。「~をやれ」という指示が来た時、その指示を達成するために最低限不可欠な情報が与えられることなどまず無い、という前提をガッチリ頭に叩き込んでください。大変理不尽ですが、仕事は大抵そんなものです。遭遇してから理不尽さに嘆くよりは、最初から諦めて腹を括っておいた方がナンボか楽です。

新卒が職場に適応するまでの業務習得は、あれはあれで考えようによっては面白みのあるゲームです。具体的に言うと、情報収集ゲームです。曖昧な制限時間以内に必要な情報を許容される全ての手段で収集し、結果を出すゲームだと思ってください。そうとでも思わなきゃやってられない。職場というのはクソなので、大抵の場合業務遂行に必要な情報が一箇所に整然とまとまっているということはありません。マニュアルは存在しない、あるいは存在するとしても断片的ですし、業務遂行に必要な道具や書類はどこかに隠蔽されている、最悪の場合存在しないことさえあります。

指示を出す人間は余程有能な人間でない限り、「その仕事の達成に必要な情報を新卒君が入手可能か」などということは考えません。(逆に、この辺をしっかり考えてくれる上司に当たった場合はとても幸運です)しかし、人間というのは最悪なので下手に質問をすると「おまえは自分で調べるという気がないのか」「少しは自分の脳を使え」「常識で考えろカス」などの言葉が降り注ぐでしょう。その一方で、必死に前例の資料などを探してモタついていると、「いつまでやってんだコラ」「何で質問に来ねーんだよ」「遊んでんのか?アァ?」などの言葉が炸裂します。

 ある程度諦めは必要です。そういうものだと思ってください。

僕は自分がクソ苦労したのでなるべくこういう上司・先輩ではないように努力していたつもりですが、それでも正直なところ「指示を出す時、その業務の達成に必要な全ての情報について吟味し、新入りがそれを実行出来るか検討する」というのは、かなり大変な作業です。というのも、新卒がやるのは普段なら1ミリも脳を使わずにこなしてるルーチンワークです。それに必要な書類はあそこでハンコはあそこで…などと考えている余裕は無いこともはっきり言って多い。それに、仕事の進め方を自力で探して模索する作業はそれなりに意味があります。職場のどこにどのような情報があるのかわかってきますし、誰に質問すればどのような情報が得られるのかもわかってきます。この辺をある程度自力で獲得しておかないと、「上司や先輩が有給取ってたら右も左もわかんねぇ」という事態になりかねません。

 これは、前エントリから繰り返し述べている「社内の人間と良好な人間関係を築いておく」との合わせ技が重要ですが、それ以外にも努力する余地は多々あります。

 

指示が来たらとりあえず制限時間を聞け

 はい。指示が来ました。「~をやれ」というシンプルな指示でした。あなたはウッとなりました。「この仕事やったことないな…」というあれです。ゴールまでの青写真は全く見えません。指示が出た段階で質問して情報を可能な限り集めておきたいのはやまやまですが、何を質問すればいいかすらわからない。

 とりあえず制限時間を聞きましょう。他の何を聞き忘れてもいいです。これだけは絶対に聞き出してください。これで業務の進め方はわからなかったとしても、どの辺の時間までどういう行動を取るべきかについてはある程度タイムスケージュルが作れます。というのも、右も左もわからない新卒マンが取るべき行動は、仕事の切迫度合いを考慮に入れないと判断できないからです。

実際のところ、基本的に見習いである新卒マンといえど、わりと時間はないことが多いです。しかもその合間に電話応対などの不規則に発生するタスクが絶え間なく差し込まれます。アワアワしてるうちに「オイ、あの仕事~時までに終わらないとヤバイんだけど」などが発生し、終わります。

  • n時までは自力達成を目指して情報を漁ろう(全体の3~4割の時間が良いです)
  • n時になったら、現時点でわからないところをまとめて質問の要旨を作って質問に行こう。
  • n時になっても質問の要旨すら作れない、わからない場所の特定さえ出来ない状態あるいは1箇所情報が得られてもその先に無数の不明点が発生する可能性があるなら、一回ケツまくって報告に行こう。

などの方向性が見えていればかなりマシになります。目標設定は理想が自力達成、次点が質問の要旨を作成し一回の質問で業務達成、ギリギリ及第が立て直す時間をしっかり残してのケツまくりです。この逆の行動が最悪です。具体的に言うと。

  • 制限時間を聞きそびれたので必死に資料を探すうちに時間経過
  • 仕事の全体像を掴まず、質問の要旨を作らず散発的に質問に行くため、上司にイライラ発生開始
  • 質問もしにくくなってきたが、目の前の仕事は全くわからない
  • おいおい、スゲー時間たってるぞこれやばいんじゃないか
  • なんか仕事が手につかなくなってきた、クソこんなときに限って他の仕事も差し込まれるなクソ、自分が何をやってるのかわかんなくなってきた
  • いまさらケツまくれない、どうしようなんとか終わらせるしかない
  • 上司「オイ、あれ出来たか(出来てるよな?これだけ時間かけたんだから出来てねえとは言わねえよな?)」
  • 先輩「さっき頼んだアレ出来た?」(追いうち)

はい。このようになります。全力で回避しましょう。定型発達した皆さんは、職場の空気感などから「大体これくらいの時間で出せばいいだろ」などを察することが出来るかもしれませんが、我々発達障害者、特にADHD傾向の強い人間にそれは大変難しいことです。「この仕事はいつまでに片付ける仕事か」については絶対に把握する習慣をつけましょう。

机にへばりついて、無意味に会社のイントラをカチカチしたり、無意味に大量に掘り出してきた資料の山を眺めながら焦燥感に焼かれて時間を過ごすのは本当にやめましょう。たっぷり時間を残してケツをまくるということを覚えましょう。可能な限り回避したいですが、「すいません!全くわかりません!」もナシではないです。また、わからないことが発生する度に散発的に質問に行くのもやめましょう。3回目くらいで上司の額に青筋が浮かんでくるのが定型発達者にはわかるのかもしれませんが、我々はこれを察することが出来ずキレさせます。

 

上司の皆さんへ

ここを読んでいる「上司」の皆さんがどれくらいいるのかわかりませんが、一応書いておきたいことがあります。

このエントリに書いたような部下を持った皆さんは大変イライラされていると思います。しかも、大抵の場合そのイライラが言語化されていないのではないかと思います。「あいつはロクに挨拶もしないし、仕事を任せたら質問にも来ない、質問に来たとしてもマト外れだ」などの思いがあると思います。そういう部下の脳みそを分解すると、大体こういうことになっています。

「上司はどの程度親切であるべきか」についてはそれぞれの部族ごとに色んな考えかたがあるかと思いますが、少なくとも挨拶に関しては一通り教えてやって「これがウチの文化だから、やれないなら痛い目みるぞ」などと言ってやって欲しいし、仕事の進め方に関しても「質問はある程度まとめて俺の仕事の具合を計りながら来い。どうしてもダメなら~時になったらケツまくって俺のとこに来い」などと言ってやると、幾分マシになるかもしれません。(ならないかもしれませんが…)

「こんなの常識だろ?」とお考えの皆さんももちろんいると思います。与えられた仕事が誰にも質問せず100%達成できる人類というのはたぶん存在しないので、多かれ少なかれ皆さんはこの手の苦労をされてきているのだと思います。しかし、その言語化されない「常識」を空気の中から読み取るのが圧倒的にヘタクソな人種もいます。我々です。ここを読んでいる発達障害、あるいは発達障害傾向を持つ皆さんは、少なくとも「変わりたい」と思っている皆さんだと思います。もし、僕の文章に少しでも興味を持っていただけたら、あなたの使えない部下のためにここで読んだ内容を指導に落とし込んでやってくれると幸いです。

 

まだまだ続きます

ADHDにありがちなことですが、いっぱい書いたら収集がつかなくなり結局こういう形で散発的に出していくことになりました。しばらくは新卒生存手引編が続くと思います。(合間に雑記なども挟むと思います)

よろしくお願いいたします。

最後に何度でも繰り返しますが、命より大事な仕事はありません。完全にもうだめだと思ったらスパッと逃げましょう。それは被雇用者の特権です。

やっていきましょう。

気力が尽きたので今日はコメントを返します

ごめん、厳しい

今日は新卒生存手引きの続編をアップするはずでしたね。確かにツイッターでそのように宣言した記憶があります。ごめん。

はい。無限推敲地獄に捕まりました。へこんだアルミ缶を元通りに直そうと努力するあれみたいな状態に突入し、皆さんもご存知だと思いますが一回この状態になってしまった文章と脳は「一晩寝かす」などの処置をしない限りだめです。

金玉さんは明日というか今日も仕事です。そしてツイッターを観測していた皆さんには周知の事実だと思いますが、昨日は就寝チャレンジに失敗し、2時間しか寝てません。そういうわけで今日の活動時間はあと30分が限界。以上の理由により、本日はコメント返しをします。新卒マニュアルは明日です。ではマイスリーを投入し速度を上げてやっていきましょう。

 

発達障害を受け容れる側が気をつけるべきこと

ななしさんからのお便りです。

はい、クッソ難しいですね。コメント返しに逃げたらいきなりこれが目に入ってウッなった。これは発達障害者を受け入れる側が気をつけること」という解釈で間違いないですよね。どうしよう、その立場になったことないからマジで考えたことない。

たぶん、重要なのは「引きずりこまれないこと」だと思います。

カサンドラ症候群 - Wikipedia

こういう概念があります。

まぁ、DSMとかには認められてない概念なのでこれを下敷きに議論するのもわりとあれなんですが、ASDであれADHDであれ、発達障害者というのはあれな部分を持っていますし、社会適合が難しい人間たちです。その一方で、常に定型発達者に迫害されているか弱い存在かといえば必ずしもそうではありません。

強烈に押しが強く他人を引きずりまわすADHD傾向を持った人間はいっぱいいますし、僕自身にもその気はあります。(そうじゃなきゃ起業なんてやるわけもないですし)ASDにしても、他人の心情を慮る能力の欠如からなのか、言葉の槍をぶっ刺しに来るタイプは少なくありません。

「この人は発達障害者だから理解してあげなきゃいけない、優しくしてあげなきゃいけない」のような気持ちを持って付き合うと、いつの間にかあっち側ワールドに引きずりこまれてしまうことはままあります。それでメシ食ってる発達障害者もわりといます。(それはそれで個人の自由ではあるし、ぜんぜん悪いことではないんですが)

これは人間と付き合う時全般に言えることですが、適度な距離感がとても重要です。もちろん、「適度な距離なんて取る間柄じゃない!」ってくらい接近するのも人生においては良い経験だと思いますし、別に止めませんが。「受け容れてあげなければいけない」のような義務感を持って接するのは個人的にはオススメしません。

障害者は天使、苦労しているからキレイな心を持っている、のような概念をたまに見かけますが、そのような事実は無いです。タチが悪いのもいっぱいいます。主食は他人の善意、というタイプも存在します。(僕自身がそのような存在である可能性も否定できません)まずは自分のこと、それで余裕があれば多少は寛容に接してやる、くらいの気持ちがちょうどいいと思います。

ある程度特質を掴んで、「なるほどこういう人なのね」と理解し、適切な距離を保ちながら円滑な人間関係を形成する。もし自分に少しばかりの余裕があれば、あくまで自己満足と割り切ってちょっとだけ助けてやる。そういうスタンスが良いと思いますね。

お金は返ってこない覚悟で貸しましょう。

 

文体が小林銅蟲先生に影響されすぎだろ

はい。ライムスター宇多丸さんからのお便りです。ライムスター宇多丸さんからお便りを貰うことがあるとは思わなかった。いや、これは自覚しててその通りだと思うんですけど、銅蟲先生のフレーズは使い勝手の良いものが多過ぎるんですよ。

便利過ぎるので使用量をゼロにはしないと思いますが、ちょっとサジ加減を考えていこうと思います。そういうわけで、銅蟲先生の漫画とブログは大変面白いので皆さんも読みましょう。

negineesan.hatenablog.com

www.moae.jp

 

そんなことよりカラスミの美味しい作り方まとめてくれ

カラスミおじさんからのお便りです。

カラスミの作り方は基本概念としてはシンプルで、血抜きして、塩に漬けて塩を抜き、干すという工程になります。具体的に言うと、血抜きはスプーンの背とマチ針で適宜頑張って、後は真水の漬け込み1日。塩はベタ塩で1週間。塩抜きは(僕のレシピだと)真水1日、酒2日です。酒は僕はアードベッグなどのピート香のつよいアイラモルトを適宜(日本酒くらいのアルコール度数に)水割りして使うのが好みですが、白ワインでも焼酎でも実際のところ好みの問題のようです。

 前述の下ごしらえをしたカラスミを適宜干し上げるとこのような仕上がりになります。

とてもうまいので皆さんも作ってみましょう。まぁ、ぶっちゃけて難しい工程は塩抜きだけで、ここはカンを働かせて頑張ってください。(血抜きは「とにかく破らない」をモットーにやれば水漬けとのコンボで大体大丈夫だと思う。あと、そもそもあんまり血の入ってない高いボラ子を買え)僕は来シーズンは倍くらい仕込む予定です。懐に余裕があればですが。

皆さんどんどん作りましょう。

 

 カバンに入らないものを常時持ち歩くにはどうすればいいでしょう、交戦用の槍とか

難民さんからのお便りです。

カバンの大きさはコストの問題を度外視すれば理屈の上ではかなり大きく出来ますので、巨大なカバンを持ち歩けば良いと思います。もしくは、槍が都合よく収納出来る形状のカバンを作るなどするのも良いと思います。

また、工夫の方向性としては

Google

このような方向性もあると思います。本部も武蔵戦で使ってましたね。ところで本部の話ですが、あいつ都内にあの家と道場持ってるとかどうやって税金払ってるんですかね。あの家の周辺に賃貸アパートを10棟くらい持ってて、管理は全部地場の不動産屋に任せてたまに通帳を眺めるみたいな暮らしなんでしょうか。装備にあれだけ金ブチ込めるところを見ると、あいつ相当資産家ですよね。節税対策じゃないですかあれ。

 ジャックハンマーの悲惨っぽい生活環境を鑑みると、人間は強いだけではやっていけないことがわかってきますね。あれ、そういえばジャック本部に負けたんだっけ。とても辛い話ですね。

 

お金(経費)の管理について教えてください

forkさんからのお便りです。

お金の管理が苦手なシャチョーのヨメ、本当に大変ですね。実際、零細企業では社長は基本的に営業担当、経理は奥様というケースが大変多いです。このパターンはかなり効率が良いっぽく、上手くいっているところもわりと見かけます。

細々としたお金の管理ですが、基本は「領収書を紛失しない」に尽きると思います。…クレカを紛失するのはかなり重症っぽいですね。僕の場合も妻のサポートと極めて有能な部下に助けられてギリギリ回っていたケースで、僕は今後どれだけカネが必要なのかと口座にいくら残っているか、どれだけ調達すれば良いかだけ考えていれば良かったのでこの辺はかなり難しい。

いずれちょっとした記事にしようと思いますのでそのときは読んでください。とりあえずのところ、「全部一箇所にぶっこむ」戦法が有効だと思います。小口の現金、領収書、クレジットカードなどの社長の奥様セットをまとめてブチ込む鞄を購入し、とりあえずそこに全部入れておきましょう。僕も社印や銀行印などに関してはこの手法を採用していました。まずは一箇所に全部ぶっこむ。それが出来るようになったら小分け整理する。この二段階の構えでやっていきましょう。

尚、デカい金の管理については全く別の話になるので、これもそのうちエントリ上げると思います。よろしくお願いします。僕は勢いで100万や200万くらいペロっと使うタイプの人間なので、これに関しても地雷を踏んだ経験があります。

 

どうやって就職活動乗り切ったの?

18年卒さんからのお便りです。

これは借金玉さんの数少ない成功体験なので、美味しいものは最後に食べる理論が採用され、そのうち書きます。まぁ、ざっくり言うとですね、新卒生き残り手引きの全く逆のマインドでやればわりと勝てます。あれは試行回数がかなり稼げるゲームですから。

謙虚さを限りなく捨て、可能な限りちょうしこくことです。人間は演じているうちにそれが演技なのか本心なのか区別がつかなくなる大変便利な機能を搭載しているので、フルに活用しましょう。基本理論は新卒生存手引きと全く同じです。逆方向に回転させるだけです。

昔、某海運会社の人事がこんなことを言ってました。「0を1にするのはダメだ、だが1を100にするのは問題ない」。就職活動、結構頑張ってやりましたがそれから10年がたって心に刻まれている言葉はこれだけです。

とても大事な概念です。この基本戦略を具体的な個別戦術に落とし込んでいけば勝てます。あとは回数こなすことです。どうしても上手くしゃべれない、面接やグループディスカッションになるとフリーズしてしまう、という向きにオススメの対処方は、どうでもいい企業で「面接で暴言を吐きまくる」「グループディスカッションを破滅的にぶっ壊す」などがオススメです。だまされたと思って一回やってみ、すごく心が楽になるから。

就職活動は基本的には覚えゲー要素+フリースタイル要素+学歴などの素体スペック要素の三つで決まります。覚えゲー要素は覚え、フリースタイルは数をこなし、いまさらどうにもならない素体スペックのことは忘れましょう。後は面接でフリースタイルの神が降りてくるまで試行するのみです。

 

我々の強みとは何でしょうか

発達障害者の強みという形での一般化は不可能だと思います。それぞれ発達障害の度合いも発現形態も全く違いますし。それぞれが自分に足りない能力を、あるいは優れた能力を自覚し、最適化していくしかないと思います。

発達障害者の中にも特殊能力を持った人間は結構存在しますが、それはその人の持った特殊能力に過ぎず、「発達障害だから出来ること」ではありません。結局、我々は自分と向かい合っていくしかない。その中で自分の強みと弱みを把握していくしかないと思います。結局のところ、発達障害者という言葉で括ったところで、我々一人ひとりの能力や性質は全く別物なのですから。

強いて言うなら、その事実を受け容れて自己省察トライアンドエラーを繰り返していく覚悟をもてればそれが強みになるかもしれません。ならないかもしれません。

 

経営側からすると、現場の非効率な謎の風習ってダメなんじゃないの?

疑問ができましたさんからのお便りです。

はい、大変だめです。だから経営者は常に現場のケツをぶっ叩き、なんとか効率的で生産性の高い業務を行えるように頑張ります。皆頑張ってると思います。しかし、現場というのはそう簡単に言うことを聞いてくれる存在ではありません。また、経営者の考える「効率的な業務工程」が本当に効率的とも限らないという問題もあります。

これはまた別エントリ立ててじっくり語りたいのですが、要約するとこの世は地獄だという話になります。世界から戦争がなくなることがあったとしても、現場と経営者がわかり合う日は来ないでしょう。

 

二年目以降の若手がどういうことを意識していけばいいか教えて欲しい

16卒さんからのお便りです。

ごめん、無理なんだ。だって借金玉さん1年半で組織から逃走したから…。本当に知らないんだその先は。君たちが見つけていって欲しい。そして、可能ならインターネットの海にその情報を流して欲しい。僕も拾いにいくから。

でも、なんにしても16卒さん。あなたは「2年目以降はどうすればいいか」というところまで辿り着けたんだね。おめでとう。よく生き残った。本当によく頑張った。心から敬意を表します。二年目以降を生き残る術を僕は知りません。だから、僕に出来ることはあなたは本当に大したものだと称えることだけです。

頑張って2年目も戦って、生き残ることが出来た時はインターネットで皆に知見を分け与えてください。

 

雇用サイドにこのブログの内容読まれてたらヤバイんじゃないの?

武田さん、教授に喧嘩を吹っかけたと認識される人生さんからのお手紙です。

それは大丈夫だと思います。なぜならこのブログの内容は、極めて凡庸だからです。僕の語る内容はいつでも、とても凡庸で穏当な内容です。なので、僕の提唱するハウツーを実践したとしても、そんなに目立つようなものではありません。どうしても心配であるなら、細部をちょっと変えればいいだけです。どうせその程度の仕様変更は必要になるので、あまり心配する必要はないかと思います。

明日は新卒が生き残るための具体的な方法について語る予定ですが、この辺りが気になる皆さんは自分の職場に合わせて、テクニックをマイナーチェンジすることを頭の片隅に置いておいておくといいと思います。

 

もうだめ、寝る

マイスリーがいい感じに回りだして、もうだめです。ビールも飲んだし本当にだめ。というかここで作業を続けると目がクワっとしてきて謎の盛り上がりが発生するなどの危険なあれが起きるんですよ。そういうわけで今夜は寝ます。

皆さんも寝ましょう。あったかくしてな。睡眠は本当に大事だからな。

おやすみなさい。