発達障害就労日誌

色々あるけどまぁ生きていこうじゃないかというブログです。

文章を書く、雑記

最近はひたすら書いています

 来る日も来る日も文章を書き続けています。その合間に取材、講演、イベントが入り、なんというか「色々あったなぁ」という感じがします。そういうわけで、コラムを大量に書くとブログを書く余力が残らない。すごく疲れてるけど、ありがたいです。でも、そろそろ体調整えて休養取らないと危ない感じもする。とりあえず、ご飯を玄米に変えてカビたビタミン剤を補給するところから始めました。

 とにかく、安定的に毎日書くこと。品質を落とさないこと。やっつけ仕事にならないこと。収入を優先し過ぎないこと。そういうことを大事にしています。結局、お客様に出したものだけで評価されると思いますし、ライフハックもコラムもきちんと質で評価されたいなと考えています。真っ直ぐに文章を書いていきたい。

 

友達の墓参り

 毎年この時期は墓参りに行きます。紫陽花の終わる頃になると墓参りに行って、へべれけに呑んで帰って来るというのがここ数年のお約束だったんだけど、今年は呑まずに帰りました。お酒で死んだ友人を弔うのにお酒を呑むのも呑まないのもどっちが正しいのかわからないけど、とにかく今年は呑まなかった。そういうことがありました。

 代わりに靴屋に寄ってサンダルを買いました。今年も夏が来たなと思います。夏は好きです。鬱は軽くなるし、僕はそもそも南国が好きですから。最近の東京は夏になると「南国」って感じがしていいですね。久しぶりにタイに行きたくなります。

 死んだ彼が正しくて、生きてる僕が間違ってるような気が今年はあまりしませんでした。かといって僕が正しいという気もあまりしないのだけれど。とりあえず生きてますよ、という感じです。

 

助手氏

 スケジュールが破滅したので、事務所を構え助手氏を一人雇いました。痛い支出ではありますが、このペースだともうだめだなーという感じがしたので。週に3日来てもらって、進捗管理や雑務をやってもらっています。若いけれど伸びそうな助手氏なので、いずれ僕の良い上司になってくれると思います。上司を育てたい。資金繰りをやって欲しい。原稿書けやと言って欲しい。

 ずっと文章を書いて生きていきたいと思っていて、一度は挫折して就職して起業して、結局は文章を書いていて人生のめぐりあわせというのは不思議なものだと思います。ただ、インターネットの普及で(主にスマートフォンなのかな…)文章の需要は跳ね上がっており、ありがたいことです。

 最近は本を出して「作家」という肩書もつきましたが、僕は「ライター」という肩書が結構好きです。Writer、ライター、ライティング。なんか「照らす」みたいな感じがしますよね。ライティングしていきたいです。

 

ギターを叩く

 コンサータを飲んで起きたことなんですが「リズムがとれるようになった」という不思議なやつがあります。おかげで、最近は音楽が楽しくて仕方がない。リズムに合わせて体を揺らすというのがこんなに楽しいことだとは知らなかった。あれは気持ちいいですね、素晴らしいです。

そんなわけで、最近はギターを叩いてます。弦もボディもバシバシ叩くとなかなか楽しい。人間の身体が生み出すビートというものにはどこかしら特権的なものがある気がする。よくわかんないけど。そういうわけで

www.youtube.com

これやばい格好いいので聴くといいと思います。後ろをカヌーに乗ったおっさんがスゥっと通過するのもすごく良い。こんなすごいことは出来ないけど、ギターを叩きながら適当にやってると楽しいので、最近はいい感じです。

blog.tinect.jp

こういうコラムも書きましたけど、人生のささやかな楽しみを一個でも増やしていきたいと思ってます。良いことは続かないしまたきっと落っこちるけど、それでも人生を少しでも豊かに過ごすために。

今日もいい日でありますように。やっていきましょう。

講演会の告知と最近の雑記

働いてます

最近はかなり「僕働いてるなぁ」と感じることが多く、自分にちょうど良い労働量というものを見極める難しさに直面してます。ウォォってやるとけっこう大量の仕事を一日にこなせるんだけど、それが続かない。1日のウォォのために何日のウネウネが必要なのかというのが定量化出来ればいいんだけれど。

そんなわけで働きます。

store.kadokawa.co.jp

飯田橋辺りのKADOKAWAさんのあれで、セミナーやります。かつてないほど豪華なセミナー会場になっております。ちょっと緊張しますが、いつも通りのぶっちゃけ話をモリモリさせていただきます。

本が出て、僕を取り巻く環境は大きく変わりました。

というのも、今までは「インターネットの異常な人」だったのが「作家」になるっていうのは結構大きな変化で、人生がビョーンって飛び上がるこの感じは何回目かだけど、また落下するんだろうなぁという気持ちになります。本は5刷目の重版がかかり、ちょっとびっくりするくらいの勢いなので、落ちる時もちょっとびっくりするくらいのギャァァが体験できると思う。

人生はいろいろあるので、人間は結構飛んだりキリモミ落下したりします。そういうのはそういうのとして、自分で納得のいくことを書いて語っていければいいな、と最近はよく思います。評価していただくのは本当にありがたいことだけど、評価を自分の価値の根源にすると人生が大変になっちゃいますからね。

本の発売日はとにかく怖くて、「売れなかったらどうしよう」って不安でガタガタしてました。ご存知の通り、僕は小心者です。本も何度も何度も「まだ違う」と思って書きなおし、グネグネ悩んでいて担当氏に気を揉ませました。強い衝動性と神経質で気の小ささが同居するこの性格は我ながらめんどくせえなぁと思いますが、まぁつきあっていくしかないところです。

ライフハックについて。本を書いた後に、ずいぶんたくさんの人と話す機会があって、色んなアドバイスをもらいました。この先の方向性についても、少し考えがまとまってきたところがあります。その辺の話をセミナーで出来ればなぁ、と思ってます。

残念ながら、本を書き終えた後に「しまったこれ書けばよかった」ネタも浮かんでしまったし、逆に本には書けなかった舞台裏もありますので、ご来場いただければ幸いです。

よろしくお願いします。やっていきましょう。やっていきます。

『発達障害の僕が「食える人」になったすごい仕事術』、amazon早期購入特典始まりました。

https://form.enq.kadokawa.co.jp/cre/?enq=toQco3wrfDw%3d

 

詳細は上記からご確認ください。

オマケの借金玉ボツ原稿pdfと、抽選で30名様に豊井さんの手によるポストカードが当たります。購入締め切りはあと2かの6月10日まで。

応募締め切りは6月17日になります。

僕のボツ原稿の嫌がらせはともかく、本の大オチを絵にしていただいた豊井さんポストカードは地球に30枚の超レアもの。是非奮ってご応募いただければと思います。

twitter.com

豊井さんの素晴らしいアートワークの数々はこちらから。

皆さん、いつもありがとうございます。

引き続きやっていきます。

 

借金玉

 

祝って欲しいんですが、書籍出版告知です

本が出ます

思わず見出しも大きくなっちゃうのですが、一応このブログが出版プロジェクトだったことをまだ覚えていらっしゃる方っていますか?いないですよね。一応そうだったんですよ、そういうわけで色々あって本が出ることになりました。

で、この半年めっちゃ原稿書いてたわけです。272ページの大作書きおろしまして、150ページ分くらいボツ原稿が出ました。ブログから引っ張ってるところもありますが、それは「これはブログの文章を入れたい」という意図で入っており、基本的にはモリモリの書き下ろし本です。

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担当氏もこのように仰っております。ちなみに、膨大に出たボツ原稿ですがこちら実はオマケについてくる形になっておりますので、最後までご確認ください。

内容についてはこちらの目次の通りになります。
 

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●第1章 自分を変えるな、「道具」に頼れ 【仕事】

発達障害式「仕事」の原則 「ぶっこみ」「一覧性」「一手アクセス」

「かばんぶっこみ」こそが最強の戦略である

「バインダーもりもり作戦」で書類の神隠しを防ぐ 

「メモができない」僕らのための手帳術

 アイデアを出すときは「大きな白紙」を用意しよう

 さらば、片づけ地獄! 「本質ボックス」と「神棚ハック」

 「クリーンスペース」が頭の混乱を消してくれる

 「手をつけられない」を5秒で解決する「儀式」

 記憶力がヤバい僕の「人の顔と名前」の覚え方

 なぜあなたは「休む」のが下手なのか?

● 第2章 全ての会社は「部族」である 【人間関係】

 発達障害式「人間関係」の原則 あなたが所属する「部族の掟」を知ろう

 人間関係の価値基盤「見えない通貨」

 部族の三大通貨①褒め上げ――褒めるとは、「音ゲー」である

 部族の三大通貨②面子――「俺は聞いてないおじさん」が発生する理由

 部族の三大通貨③挨拶――挨拶を返さない人にも挨拶せよ

 部族の祭礼「飲み会」は喋らず乗り切れ

 部族の通過儀礼「雑談」は、ひたすら同意をリピートせよ

 共感とは「苦労」と「努力」に理解を示してあげること

 今すぐ「茶番センサー」を止めろ

●第3章 朝起きられず、夜寝られないあなたへ【生活習慣】

発達障害式「生活習慣」の原則 「普通」に捕獲されてはいけない

「眠れない」あなたがやるべきたったひとつのこと

発達障害の僕でもできた、最強の「二度寝」防止法 

 身だしなみは「リカバリー」を重視せよ

 「セルフモニタリング」で自分の調子を知る

●第4章 厄介な友、「薬・酒」とどう付き合うか【依存】

 発達障害式「依存」の原則  薬と酒は、呑まれるな、飲め

 薬の飲み忘れと紛失をゼロにするすごい「仕組み」

 コンサータを飲んでみた感想――ないと「事務ミスドミノ倒し」が発生

 ストラテラを飲んでみた感想――僕は今飲んでいません

 飲んでいい酒、飲んではいけない酒

●第5章 僕が「うつの底」から抜け出した方法【生存】

発達障害式「生存」の原則  「死なない」は全てに優先する。休め

 休日に全く動けなくなったらすべきこと

 ビジネスホテルで「外こもり」しよう 

 ヤバい「うつ集中」と「過集中」の解除方法 

 うつの底で、命を救う「魔法瓶」 

 自己肯定に「根拠」はいらない 

 一番危ないのは、「吹雪が止んで山を降りるとき」 

おわりに 少しずつだけど、発達している

解説 社会のスタンダードどおりに生きていけない人達への贈り物 精神科医 熊代 亨

 

解説は熊代先生にお願いしました。

p-shirokuma.hatenadiary.com

はてなの民にはお馴染みのシロクマ先生ですね。

このようにかなりバチバチに詰め込み、当初の想定からページ数がどんどん増え続けた気合の一冊となっておりますので、皆さまの書架に加えていただけると大変幸いです。トイレとかに置いてもらえると嬉しいという気持ちがあります。

 

初回購入特典

はい、そういうわけでオマケがあると嬉しいじゃないですか。この機会にすごいものをこの世に出したい、そういうわけでこの本の大オチをポストカードにしていただきました。豊井さん@1041uuuの絵のポストカードです。

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こちらのポストカードを抽選で30名様にプレゼント。本物の貴重品を生み出してしまった、という気持ちがあります。そして、本の最期のオチ部分、僕が一番言いたかったことがこの一枚の絵に込められています。豊井さん、ありがとうございました。

それと、僕のボツ原稿(こちらは応募者全員サービス)が送られてくるという嫌がらせの二点が、初回購入特典となります。もうじき、KADOKAWAさんが頑張って応募フォームがポップすると思いますので、ポップしたら追って告知いたします。

アマゾンの購入履歴でOKですので、特段用意するものはありません。ただ、初回購入特典が6月10日までとなりますので、それまでにご購入(ご予約)いただければと思います。どれくらい予約入り、どれくらい応募があるのか謎なのであれですが、それほど非現実的な当選確率にはならない気がします。

ちなみに、ボツ原稿の方については「就職活動」みたいな「得意だし書きたいけど本の都合上ざっくり削られた」みたいなところが入る予定ですので、結構食べるところがあるのではないかと思います。

 

御礼

本のテーマは五つ。「仕事」「人間関係」「生活習慣」「依存」「生存」、いずれも僕の人生の重大問題だったものです。そして、多くの人にとっても重大なテーマだと僕は考えています。発達障害の診断を受けている人に限らず(発達障害というのはスペクトラムな障害なので「発達障害寄り」ということもあり得る)、一人でも多くの人の役に立てればと心から思っています。

このブログを開設したのが昨年2月あたり。ツイッターは始めて4年目くらいでしょうか、もう過去のことはよくわかんなくなってしまいましたが、皆様のおかげでなんとか最初の門をくぐることが出来ました。

この本は「仕事術」の本ですが、一番主張したいことは仕事のことではありません。それは、豊井さんの絵に象徴されるものなんですが、とりあえず生きていきましょう、少しずつ良くなっていきましょう、やっていきましょうということです。

借金玉も「そろそろ死ぬ」と言われ続けて2年くらい、今は大分希死念慮も晴れて自分なりにやれることをやって、やれないことはやれないでしょうがないと思って生きていきたいなと思っています。その「やれること」をちょっとでも広げるお役に立てれば心からの幸いです。

皆様の応援のおかげで、本を一冊物するという生涯の夢を叶えることが出来ました。これを最初のドアとして、もっと皆様のお役に立てるようやっていきたいと思います。

やっていきましょう。

 

2018年5月2日

借金玉

 

仕事が覚えられないあなたのための処方箋―丸暗記ダメ太郎のために

こんにちは、丸暗記ダメ太郎です

こんにちは。丸暗記がとにかくダメな人です。6つの工程をスピード感よくこなすアルバイトに就いたときは、主任に「おまえは知的障害だ」と言われました。そんなわけで、勉強でも仕事でも「最初の一歩」がとにかくキツい、という悩みをお持ちの方は多いと思います。今日はそんなお話です。

たとえばコロッケを作るとしましょう。

あなたはコロッケ作りという工程をどんな形で理解しているでしょうか。

1.玉ねぎとひき肉を炒める

2.茹でたジャガイモをマッシュして1.と混ぜる

3.丸く成型して、パン粉の衣をつける

4.油でサクっと揚げる

5.キャベツはどうした

こんな感じの流れですよね。料理の素養がある人なら、「コロッケってどんな感じだったかな」と思い出すことで、この流れを再現することができると思います。コロ助が出てきた人はキテレツ大百科を見てた人で、同世代かちょっと上ですね。

しかし、これは実を言うと料理について何も知らない人にとっては結構難しいことです。例えば、コロッケのあの衣がパン粉だと知らない人はあの工程が完全に謎になってしまう。フライを揚げたことがなければ、あそこはわからないわけです。パン粉の衣をつけるには実は、卵液をくぐらせるという一工程がありますが、あれもわからないですね。

しかし、コロッケを作ったことが無い人でも、フライを揚げたことがあればコロッケを作ることは可能でしょう。ジャガイモのマッシュと味つけは熱いうちにやらなければダメ、ということも、ポテサラを作ったことがある人ならわかるでしょう。

コロッケって実はそれほど家庭で作らない料理だと思います。あれは、お店で買うと安いが家で作ると手間がかかるという性質を持った料理なので、コロッケを日常的に作る人というのはそれほど多くない。

僕も「え、食べたいなら作るけど…」くらいの料理です。だから、コロッケのレシピを頭の中で構築できる人の多くは、「ほかの料理の知識」を引用しながら、コロッケのレシピを再構築したはずです。空で言えるほどコロッケを作り慣れている人は、スーパーの総菜部門にお勤めの可能性が高い。

ADHDの皆さんもこういう覚えゲーにはそれほど苦労を感じないでしょう。「コロッケを作る」という目的が見えていて、「コロッケ」を知っていれば。こういう状況下だと、ADHDは「より美味しく効率的にコロッケを作る」という工夫をはじめがちで、「成型までやって冷凍とかできないかな?」とか考えちゃうかもしれません。できなくもないです。これが美しい例です。

 

工程1~5の2を担当してください

はい、始まりました。コロッケ作りを5つの工程に分けたうちの、2があなたの担当になりました。

2.茹でたジャガイモをマッシュして1.と混ぜる

 という作業だけが目の前にあります。あなたはジャガイモをマッシュして、よくわからない炒められた肉と混ぜる作業をやっています。当然、この作業には事前のアルコール消毒から帰りの道具片付けまでマニュアルがバシっと整備されています。

あなたは、ジャガイモをマッシュするわけですが、マッシュ加減は厳しくマニュアルに定められているものの、その「定め」の意図がわからずいつも加減を間違うでしょう。「ほどよく粗さを残す」の「ほどよく」ってなんやねん、と。

バグりましたね?はい。僕もこうなると途端に仕事が出来ません。自分が今何をしているのかよくわからない、やっている作業の意味付けができない、流れが意味の中に統合できない。こういう状態が起きます。

「全体性の獲得」と僕は呼んでいますが、覚えるべきものの全体が見渡せて初めて記憶や思考が作動する、という特性を持った人は結構多いです。僕の経験則だと、ADHDASDいずれにも存在します。要するに丸暗記ダメ太郎、あるいは定期テストはゴミだが模試は何故か取れる太郎と言います。

そして、折しも今は5月。丸暗記ダメ太郎こと、仕事のスタートダッシュがとにかく遅い太郎諸氏が最も苦しむ時期です。仕事が覚えられませんか、僕も覚えられませんでした。しんどいですね、わかります。

 

仕事を見渡せるか?全体性の獲得について

僕は今、営業職です。しかも、小さい会社の割と野蛮な営業職なので、「契約取って歩合を貰う」という仕事の流れが大変にパキっとしています。「反則技」の概念はあまりなく、「コンプラは守れ」程度の指示しか受けていません。結果として、仕事の頭とケツを抑えて好き勝手やる、という自由が与えられています。

こういう仕事は「全体性」が極めてわかりやすく、非常に良いと思います。その仕事を貫く基本理念を抑えて、後は辺縁知識を理解すれば必然的に何をすればいいかわかってきます。わからないときは相手に上手に尋ねるなどのメタもあります。例外的に、職分が分割されていて仕事の全体像が見えていない従業員が多い大手さん相手の取引だけ、「意味わかんねんだよ!」って叫んだりもしますけど。契約書作成部署の話をやめろ、契約書くらいおまえが作れや、というわけにもいかないんでしょうね、大手さんは。

しかし、僕もかつてとても巨大な金融システムのバックオフィスにいたときは、「全体性」が一切見えず、完全に無になりウァァと叫びながらいっぱいお酒を呑んでSEKAINOOWARIになりかけました。DをEしろ、と言われてもDをEする理由も意味もわからないから、全く覚えられないわけです。ちなみに、こういう巨大組織においては上司もDをEする意味をよくわかってなかったりします。

しかし、AからZまでは何一つわからないが、DをEすることやGをHすることを長年やってきた断片職人みたいな皆さんがいて、彼らは「全体性」など一切意識することなく、単純暗記した仕事を淡々とこなしていきます。往々にして、「常識的に考えたらわかるでしょ!」などと怒りますが、その常識はちょっと世間の常識ではないのであなたは知らないわけですね。大変にしんどい。

「見渡し」の効く裁量の大きい自由度の高い職種なら、仕事の頭とケツをバチっと抑えて、その過程において必要な知識を肉付けしていくという作業をやりましょう。しかし、多くの皆さんにとって仕事はそういうものではない。そういう時にどうするか、考えていきましょう。

 

仕事の全体性など誰もわかっていない

オーソドックスな答えでいうと、これは受験勉強なんかと一緒ですが「まずは覚えなくていいからガンガン教科書を進めて、その科目の全体性を掴みましょう」ということになります。勉強に関しては、難関私大の受験までは僕はこれで対応しました。それ以上はわからん。まず、とにかく薄っぺらい参考書を一冊買って、それを短時間でブン回す。あとはひたすら過去問を解くというのが僕の受験勉強スタイルです。

縄文時代には詳しいぜ!にならないために、まずはとにかく進めるというのは「最初の一歩ダメ太郎」のためのきわめて重要な教訓でしょう。1日で10を覚えてアウトプットする能力に関して、僕は破滅的にダメです。しかし、1年で400を覚えてアウトプットする能力になると、不思議に周囲に追いつきます。典型的な定期テストダメ太郎です。

しかし、仕事というのは厄介で「とにかく縄文時代を完璧に覚えろ」という要求が出てくることがあります。「縄文時代」ならまだマシで、縄文時代の3ページ、弥生時代の2ページ、昭和の7ページ、みたいな覚え方を要求されがちなのが仕事というものです。体系立てて教えている時間などないので「必要なところをとりあえず教える」とそういうことになっちまうわけです。

結果として現れるのは「自分の職分は完璧に暗記しているが、自分が何をしているかはわかっていない」皆さんです。こういう人から仕事を教わるのは本当に骨が折れると思います。というのも、彼らはわかっていないうことはわかっていないですが、わかっていないことに直面するとものすごい怒るわけです。

「要するにこの仕事って何してるんですか?」は禁句です。大きな組織において仕事の大きな流れを理解している人というのはそう多くありません。「部分もわかってないくせに全体を知ろうとしてんじゃねえよ生意気なんだよボケカスが」というあれが降り注ぎます。「え、部分を覚えるには全体を覚えるのが最適じゃないですか、最適なジャガイモのマッシュ加減を覚えるにはうまいコロッケを食う以外ないでしょ?」ということになりますが、そういうのは通常聞き入れられません。

 

覚える技術、体系化ーメタ化

はい、そういうわけで何とかしていきましょう。僕も、いくら仕事の見渡しがききやすい営業職とはいえ、「これはなんとかせねばいかん」となったわけですね。そこで思い出したのが「キャベツはどうした」のお話です。

お料理行進曲 YUKA 歌詞情報 - うたまっぷ 歌詞無料検索

キテレツ大百科懐かしいですね…。実は僕、中1のとき「どうしてもアルファベットの並びが覚えられない」という理由で、実にしばしばABCの歌を頭の中で歌ってました。いやだって、Fの次にGが来る根源的な理由ってないわけじゃないですか。そんなの覚えるのに苦労するに決まってるでしょ…。

しかし、お料理行進曲でもABCの歌でもそうですが、「体系化」というのは「正しい体系」「究極的な目的から敷衍される形式」「論理的に積み上げられた順序」とは限らないのです。つまり、勝手に体系を作ってしまえばいいのです。歌でもいいでしょう、あれも一つの体系ですからね。

自分に与えられた仕事のエリアがキッパリしているなら、その一連の流れをとりあえず見渡して、「正しくなくていい、とにかく全体性を把握する」ということに努めると大分頭の中が整理されます。僕が「仕事の頭とケツ」という表現を何度も使っているやつですが、現実にはヤマタノオロチみたいな仕事でも「ここが頭でここがケツ」と便宜的に定義してやることは可能でしょう。

この「仕事を覚える」において、「仕事の究極的な目的から合目的に考える手順」みたいなものは基本的に存在しないことが多いです。多くの場合「慣習」というやつが、合理性や合目的性を強く覆い隠しています。もちろん、その「慣習」それ自体に合理性や合目的性があったりもするのですが、新入社員にそれを見通すのは不可能でしょう。

これはこういうことです。

覚えることが にんじん じゃがいも 玉ねぎ 豚肉

だとしたら、これは「カレー」って覚えればいいわけです。ここに「しらたき」が入ると「肉じゃが」ですね。仮に作るものが「シチュー」でも、「カレー」でいいわけです。「カレーなのか?シチューなのか?」と考えていくとバグります。「どっちでもいい」が正解です。

我々は、「にんじん…じゃがいも…玉ねぎ…あ、豚肉買い忘れた!」となる人種です。ここに「カレー」って概念があるだけで、記憶の参照が可能になりミスが大きく減るでしょう。まずは「カレ-」の形に仕事の流れを整理してやることが大事です。

 

覚える技術―脳を止めろ

僕は通常あらゆる思考が頭の中をぐるぐる回っているタイプです。仕事の情報を与えらえても、その辺縁や前後を考えてしまい、「ただそれだけを考える」ということはできません。仕事中に我々は実にしばしばぼーっとして「頭使えよ!」って怒られていますが、あれは逆です。我々は「考えすぎて」いるからああなるのです。

単純記憶において、「一連の情報の中から体系を汲みだそう」というような思考はむしろ記憶の定着を阻害する作用を持つと僕は確信しています。しかし、我々は真剣になればなるほど「一部から全体を想定する」とでもいうべき脳の働きが強く表れてしまいます。Aの次にBが来て、Iの次にJが来ることに根本的な理由はありませんが、我々はどうしてもそこに存在しない線を探してしまうのです。

この働きをどうすれば止めることが出来るか、長年苦労してわかりました。バカにすればいいのです。「考えろ」と言われているときに要求されているのは「考えるな」です。単純丸暗記は「思考」とは違うエリアの領域にあり、ただ単に覚えるというのであれば、なるべく頭は使わない方がいいのです。

しばしば、単純丸暗記能力と思考能力はバーターの関係にあると感じることが僕にはあります。もちろん、単純丸暗記も素晴らしい能力です、「暗記が得意なやつは頭が悪い」なんていう気はありません。しかし、僕は「考える」ことを放棄して仕事にテキトーに向かい合い、「ここには道理などない」とバカにしきったとき、不意に暗記能力が上昇したという経験があります。おそらく暗記が得意な人は、暗記が必要な時は思考を止めているのでしょう。

「もっと頭使えよ!」と怒鳴られたときは、「ちっ、頭を使い過ぎたか。もっと無にならなければ…」と感じるくらいでちょうどいいのです。思い出してください、どうでもいいことってやけにクッキリ覚えてませんか?我々が「頭を使わなければ」「俺は頭が悪いのでは?」とあのスパイラルに落ちていく典型的なアレに陥るほど、暗記能力は下落します。考えるのをやめましょう、そうすれば覚えやすくなります。

ただし、「一部から全体を汲み取る」ことが必要な仕事も多々あります。そこは見分けて、思考のオンオフができるようになるといいですね。僕は最近ちょっとずつ出来るようになってきた気がします。

 

覚える技術―ヨコの活用―援用

最期に、これが「暗記」のメインウェポンです。しかし、これは厳密にいうと「暗記」ではありません。というのも、学習にはタテとヨコがあるというお話です。

例えば、「コロッケのレシピ」を渡されてそれを丸暗記するのは「タテ」のやり方です。それに対して、「コロッケってどんなんだっけ」「あれはフライと同じコロモだから、卵と小麦粉で…」と再構築するのは「ヨコ」のやり方です。

僕も結構いろんな業界をゴロゴロ転げて泥まみれになってきて思ったことですが、「ああ、これはアレだな」という「全く関係ないけれど同型の知識を引用して突破できること」の数が年々増えていくのを感じています。

コロッケについてはざっくりしたイメージしかなくても、アジフライとポテトサラダの作り方を知っていれば「アレはアレだ」と考えることが出来るわけです。知識の総量が増えてくると、単純丸暗記ではなくこの「援用」の技術で乗り切れる局面が非常に増えてきます。亀の甲より年の功と言えるでしょう。

知識には「型」があります。仕事の知識というのは、究極的にそれほど多くの「型」を有さないと僕は感じています。「これはあれと同じ形の知識だから、おそらくこういう全体性になっているはずだ」というような、「見渡しのカン」とでもいうべきものも、経験の蓄積とともに育ってきます。

発達障害者は加齢とともに人生が楽になることが多いと言われますが、この点に関して僕は「まさにそうだ」と思っています。人生の中で蓄えた知識を縦横無尽に駆使して目の前の問題に対処するということの精度が段々上昇してくるのです。そして、これは「思考」に裏打ちされたものなので応用が効くというメリットがあります。アジフライが作れると、フリットの作り方もなんとなくイメージがつくでしょう。天ぷらだって結構揚げられちゃいますよね。

「タテの知識」にこだわると、我々はタテ積みが苦手なので世の中の大抵の人に遅れを取ります。しかし、タテよりヨコの方が便利な面も多々あるのですね。僕のこのコラムも料理の話をしながら仕事の話をしているわけですが、こういったアナロジーによる思考の「全体性」が得られてくると、ずいぶん楽になってきます。

 

覚える技術―メタノウハウを手に入れろ

100の暗記タスクがあるとすると、「1を100回」はキツいです。しかし、1を10の塊にまとめる作業を10回、10を100の塊にまとめる作業を1回とするとどうでしょう。そして、「1を10の塊にする作業」はメタノウハウです。

この「メタ」ノウハウが見えてくると覚えゲーが一気に楽になります。これは「ドイツ語をやると英語が伸びる」みたいな現象で言われるやつだと思います。類似した構造を持つ学習を複数行うことで、それぞれの間の連関として「メタ」ノウハウが出来上がってくる。そして、「メタ」ノウハウを覚えるにはこれは先述した「ヨコ」の知識がどうしても必要になります。

おそらく、記憶を定着して思考の中に取り込むこの「暗記」の方法論は各位の脳の性質によって違うと思います。僕の「メタ」ノウハウがあなたに使えるとは限らない。しかし、あなたならではの「メタ」ノウハウを創ることは可能だろうと僕は思っています。

このメタノウハウに到達するために、これまでの技術論をなんとなく意識すると、結構思考が全体性を獲得してクリアになったりするかもしれません。自分の脳の中で行われている作業を言語化するというのは非常に難度の高いことなので言語化の精度は甘いですが、「暗記を強化する」のではなく「暗記のためのノウハウを手に入れる」ことが重要だと思います。それはもっと言うと、「暗記に頼ることを減らす」ということでもあります。

 

ヨコを伸ばしましょう、色々やっていきましょう

さて、今回の教訓ですがやはり「発達障害者は加齢とともに、経験の蓄積とともに楽になっていく」ということだと思います。ただ、それを加速するために、いろいろなジャンルの知識や経験を摂取していくというのは効果的な作用をもたらすだろうと僕は確信しています。思考に相対性が生まれ、全体性が生まれていくでしょう。

ただ、「どうせ俺はダメだ」と自分の中にこもってしまうと、「ヨコ」を広げる機会は失われていきます。「どうせ俺は頭が悪い」とか「どうせ俺は仕事ができない」とか、僕にもとても覚えがあります。でも、30歳になって感じるのは、「20歳のころより30歳の今の方が、俺大分頭が回るようになってるな」ということです。

ワーキングメモリが小さいからワーキングメモリを大きくしようという訓練は、僕の場合ほぼ無意味に終わりました。しかし、「ワーキングメモリを節約する思考形態を身に着けよう」という努力はかなり成果を出しました。

「普通にやれ」「頭を使え」「必死でやれ」、そういう正体不明の追い込みワードで脳がフリーズして何もかも終わってしまった、そんな経験はあると思います。しかし、思考形態の洗練と経験や知識の蓄積で対応できる幅は少しずつ増えていきます。あなたがあなたを諦めなければ、あなたは少しずつ良くなっていきます。

結論はこういうことです、みんなと足並みを合わせられないことにポジティブな諦めを持っていいということ。もちろん、仕事というのは時間制限ラッシュですので、一定の必死さは必要ですが、「今はできない」ということもそれはそれで仕方がないことなのだと僕は思います。

昔、とある高名な作家の方に「上手な文章を書くコツ」を尋ねたことがあります。「今日はパチンコしちゃったけど明日は書こうという気持ちを持ち続けること」とその先生は答えてくれました。当時、僕は押せば青汁が出るような文学青年だったので「そういう話じゃねえんだよ、技術論だよはぐらかしてんじゃねえよ」と憤慨したものですが、あれから10年以上近く経って「本当に良いことを教えてくれたんだな」って思ってます。

「明日はやろう」はダメ、とよく言われますが僕は「明日はやろう」を肯定します。今日はパチンコしちゃったけど、明日は書こう。そういう灯がほんの僅かでも灯っていれば、道は途切れないという意味だったんだな、と思っています。

いつか、あなたの苦労は実りになって帰ってきます。僕は今、少しずつ収穫ができているなと感じています。ずいぶんと遅い実りの時期ですが、それでも刈り取れないよりは幾分マシだと、ポジティブな諦めを持って自分の道を歩いていきましょう。景色とか楽しみながらね。

やっていきましょう。

九条葱と干しアミのパスタ

 

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前回のラーメン記事に「もっとマシなトップ画像はなかったのか」と言われたので、今回は結論からです。あいつのクラウドファンディング募集写真における(高円寺に大量に自生してそうな)サブカルメガネみたいなものですね。写真映りはいつも大事です。劇団を主宰してて女関係に問題を起こしがちなやつのメガネですねあれは。

はい、そんなわけで昨日のやさしいラーメンで元気を取り戻し、今日はわりと強いものが食べたいと思いました。やっていきましょう。でも野菜もいっぱい食べたい。油があんまり強いとイヤだし、冷蔵庫には昨日の残りのネギとほうれん草。よし、方向性は見えてきた。

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とりあえず油ににんにくの香りを移してます。まぁ、大体これをやることになるので。大学生の時にすごい値段で買ったオシャレアルミフライパンも使うか。熱伝導が良い、あとオシャレ、という点にメリットのあるこれですが、今回はいかにこいつが使えないかの話でもあります。

なお、本日の調理時間制限は20分。いや、20分以上かける料理なんて作りたくないし…。横で同時進行でパスタを茹でていきましょう。

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にんにくを取り除いて玉ねぎです。なお、僕は香ばしく揚がったにんにくはトッピングに使います。あれを捨てるのは許されない。

玉ねぎは軽く炒めてやるとシャキっとしつつ、料理に軽い甘味を添えてくれるキャラです。炒め過ぎると自我を失うので気を付けましょう。なお、自我のない玉ねぎも便利です。仏教的なやつですね。

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干しアミです。干しエビと違って安いので、これくらい入れていいですね。とりあえずいっぱい入れないとよくわかんないですから。インターネット料理の大家もそう言ってた。

こういう乾物ダシ系は臭みとか苦みさえ対処できるなら多くて悪いことはないです。臭みが出るやつは注意が必要。アミは出るので、この段階で軽く炒って胡椒を加えてやることで、良い香りだけを残すことができます。ニボシの濃度チキンレースとかそういうジャンルもある。

たまに異常に臭いやつがあるので、あれはめっちゃカラ炒りするとか必要です。これは大丈夫。海域の問題なのかな。

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前回の記事を読んだ人にはわかるアレ、カツオ出汁です。いや、出汁は濃い方がうまいので…。今回のだと、ダシ濃度はカンスト状態です。よくわかんないときは、とりあえずカンストさせると良いでしょう。

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はい。ソースができてきましたね。

ここで味見をした結果、シチリアのお婆ちゃん、もしくは銚子とかのお婆ちゃんが「食いなせ」って言うタイプの味でした。窓の外で干物が干されてるな。いや、うまいけどこれは今日食いたい味じゃない。今日はレストランっぽいのが食いたい。

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よくわからないでしょう。ポルチーニを戻してます。

「レストランっぽい味」とは「なんか違う」味です。具体的に言うと、マキシマムザホルモンにおけるあの奇声みたいなものが必要になります。

マキシマムザホルモンからあの奇声を引き算すると、「まぁ…聴けるんじゃん?」というバンドになってしまうわけですね。他に奇声担当としては、パルメザンチーズとかアンチョビとかもあります。料理に迫力を出してくれますね。

ポルチーニは塩を増やさず料理に迫力をつけてくれるのでとにかく便利。よし、レストランっぽくなった。やってみるとわかる。気のいいお婆ちゃんが妖艶なレディに化ける。

ちなみに、トイアンナ@10anj10 さんからのいただきものです。餌付けされてます。クラウドファンディングサブカルメガネのIDを何故書かないんだという話ですが、これが政治ってもんですよ。

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オリーブオイルと塩をかけて、ロースターで焼いた九条葱です。人間はローストした野菜に弱い。これで客単価が2割上がる。(原価はもっと上がる)

こいつはダシで煮るより焼いた方が「ネギッ!」って感じでうまいんですね。店でやるなら太いところと葉っぱは別に加熱しますが、僕はパリっとしたこの葉っぱのとこもこれはこれで香辛料っぽくて好きなんだ。あとめんどい。

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ここでスープがポップします。

昨日の鶏ガラスープに、具は麩と卵です。クルトンみたいなもんなので、スープに麩は良いですよ。パスタがダシの効いた塩味なので、こいつはちょっとパキっとしないと寂しい、そういうわけで花椒と胡椒を効かせてあります。パン粥っぽい味を想定して飲むとオウッとなります。

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ゆであがったパスタにほうれん草を加えましょう。野菜食わないとね。

二人前のパスタも入らないアルミフライパンって何の価値があるのか、という疑問がツラっと入れ替わった中華鍋から出てきます。あと熱伝導良すぎて持ち手が熱いんだよ。家庭用にも業務用にも適応してねえなおまえ。

パスタは1人前200グラムです。イタリア的には少ない気がします。ディチェコリングイネで、これは麺の性質として二郎っぽいやつです。かなり異常なソースでも受け止める根性のある麺と言えます。ヘモいパスタでこれやると破滅しますね。料理は二郎ってところありますからね。

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良くなってきた。

さて、皿をあっためて、スープを盛って揚げニンニクに塩打ってネギ盛って…、トドメにクソ高いオリーブオイルをちょっぴり回しかけて…。

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はい。(はい)

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角度を変えてもう一枚。カトラリーがショボいのですが、クソ高いカトラリーをかつて経営していた(今は他人が経営している)店からあれしては来たんですが、手入れをサボってたら上に物が積まれて取り出せなくなってた。あと、現状有姿って書いといた。残置物だから。

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麩を戻してカットするのが面倒くさかったのでブチ砕いた。反省していない。パン粥っぽいルックスに油断するとダブル椒のパンチが炸裂するスープです。うまい。麩がなかったらトーストしたバケットとかでもうまいと思う。A5和牛がジューシーからオイリーに変わったとき、麩の魅力がわかってきます。めっちゃジューシー。A5和牛がうまく食えるおっさんでありたいので健康になろう。

うんうん、カツオとアミの強烈な海味をリズム隊にポルチーニの奇声が木霊してこれはうまいですね。九条葱の甘さもなかなか。ほうれん草は栄養だし(味覚的存在意義はあまりないかな…)、玉ねぎは自我がシャキっとしててうまい。こうね、二郎的なうまみの洪水の中に葱と玉ねぎの甘さがほっとする要素であると良いですよね。

大変良いめしでした。引き続きやっていきましょう。うまいよ。

 

 

衝動的東京醤油ラーメン

東京醤油ラーメンが食いたい

そういうことは誰にでもあると思う。ある時、無性に東京醤油ラーメンが食いたくなる。それも、こだわったやつじゃない。屋台の夜鳴き蕎麦みたいなやつ。

すごく残念なことに、今の東京にこれを食べさせる店はあんまりない。東京のラーメンが悪いってわけじゃない。むしろ、東京のラーメンはどれも工夫が凝らされていてとてもおいしい。僕はラーメン激戦区に住んでいるのだけれど、近隣にうまいラーメン屋はたくさんある。でも、どこもガンガンに工夫したスープにガッチリフックのある味で、疲れ切った今食べたい味じゃない。

ふわっとやさしい鶏と醤油の香りに細くてちょっと頼りない麺。味覚ではなく郷愁の問題としては、ちょっとカン水の匂いがしてもいい。ただ、ベースのスープが弱いからあくまでほんのちょっとだ。鶏スープの滋養がじんわり沁みる、そんなやつ。

よし、作ろう

しかし、僕は今ちょっと忙しい。大量の雑務に忙殺されている今、アクをとりながらコトコトスープを煮込むってわけにはちょっといかない。かけられる労力はせいぜい1時間だ。時間がかかるのはいいが、手間はかけられない。よし、やっていこう。

まずは鶏ガラスープを作る。

冷凍の鶏ガラが眠っていたので、これを熱湯にブチこむ。解凍とかそんなめんどいことはしていられない。そのままグラグラ2分ほど煮る。するとある程度ヨゴレやアクも取れて解凍もされるので、取り出す。腹の中に残ってる内臓だけはかきとる。下ごしらえはこれで終わり、正味10分というところだ。

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その後、もう一回グラグラ沸かす。煮すぎてはいけない。今度はグラグラになったらそれでいい。これを炊飯器に放り込む。レンジが汚いのは見逃してほしい。そのうち綺麗にしたいと思ってる。アク取りとかそういうめんどい作業は放置でいい。

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冷凍庫に鶏むねもあったので、凍ったまま一緒に放り込む。さっきのグラグラのお湯をドバー。ここで温度をグラグラまで上げておかないとちょっと辛いことになるので注意して欲しい。水量はこんな感じ。

そして、保温ボタンをポチり。ポイントとしては間違っても「炊飯」ボタンを押してはいけない。この水量だと大惨事になるし、そんな温度で煮ると異常なスープになってしまう。(そういう流儀もあるけど、あれはちょっとエクストリーム系だ)

鶏ガラスープの仕込みはこれでおしまい。お好みでネギの青いとことかショウガとか入れてもいいけど、別に入れる必然性はないと思う。冷蔵庫になかったので今回は鶏ガラのみ。

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なんかカツオブシもあったのでダブルスープの機運が発生した。やっぱちょっと魚の香りもした方がいいよね。カツオブシはあっという間にダシが取れていい。これは粗削りなので、煮込みは10分ほど。東京醤油ラーメンは江戸前蕎麦の系譜という考え方もできるし。

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グラグラ沸く手前くらいの温度で10分。これが上質なカツオブシなら香り優先で75度くらいが良いんだけど、この業務用カツオブシにそういうデリカシーはないので、沸かさなければいい。アクは取りたかったらとってもいい。僕は気にしないけど。アクを取るかとらないかの基準は舐めてみてイヤな味がしたら、というのが僕ルール。

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はい。ダシが取れました。右側にあるのは二番ダシ。これはこれで、結構使い道がある。おでんとかね。カツオの香りが立ちすぎたらうっとうしいやつには二番ダシの方がむしろよかったりする。冷蔵庫にダシがあると豊かな気持ちになるよね。

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さて、醤油ダレを作ろう。といってもカエシがない。カエシというのは、醤油と砂糖がいい感じにあれしたやつなんだけど、これがないと甘味と塩気が衝突して、なんか収まりが悪くなる。しょうがない、ここは既製品。市販のめんつゆを4割ほど使って誤魔化そう。創味のめんつゆが好きなんだけど、あれはそれ自体がかえしだから。

そこに、鶏の胸から剥いだ皮とかカツオだし、昆布、作成途中の鶏ガラスープ、醤油、砂糖を入れて煮詰める。ソースパンがあればすごく早い。分量はよくわかんないけど、雰囲気で作ればいい。ラーメン屋と違って完璧なオペレーションを組む必要はないんだし、味の微調整は最後にやれる。

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醤油ダレができるころ、炊飯器の中で鶏むねが仕上がる。見て欲しい、このシットリ感を。炊飯器保温調理ならではだ。僕は凍ったままの鶏を炊飯器にしばしばブチこむのでなんとなく煮加減がわかってるけど、これは皆さんの使ってる炊飯器とか水の量とかで変動するので、炊飯器とよく相談して欲しい。あいつは真摯に相談すると応えてくれるいいやつだよ。僕はよく人生について教わってる。

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さっきの醤油ダレに鶏むねを漬けよう。一回沸かさない程度に加熱して、それから10分ほど放置。それ以上やるとくそしょっぱくなるので、取り出してバットかなんかで寝かせておくといい。結構チャーシューっぽくて僕はこれが好きだ。

醤油ダレのコツとしては、これだけはちゃんとこの後一回アクを取り切らなきゃダメ。やってみたらわかるけど、鶏のたんぱく質が凝固して最後の段階で結構辛いことになる。このタイミングでアクは取っておこう。グワッと加熱すると固まるよ。

ここで就寝。とても疲れた。5時間くらい寝た。

さぁ、仕上げよう

目を覚ますと、部屋に鶏のいい香りがしてる。スープが出来上がってる感じがする。炊飯器は一定の温度で保温してくれるし煮詰まりもないから、時間は適当でいい。12時間くらい放置しても経験上は大丈夫だった。

今日の気分はスッキリした雑味のない東京醤油ラーメンだから、スープの雑味や油は取り切りたい。よし、取るか。

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コーヒーフィルター氏に登板いただこう。これをやることで、ちょっとびっくりするくらいクリアなスープになる。スープのアクはこれで取り切れるから、安心して欲しい。綺麗な鶏ガラスープになる。コーヒーフィルターは調理器具として便利なので、予備を一つ買っておいていいし、予備がなければ洗えばいいよね。コーノ式だと漏斗がない!みたいなときには代わりになる。

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ハイパークリアスープ氏ができあがった。このタイミングで精神科の予約を完璧に忘れていたことを思い出して、一時中座。帰り道にバーガーキングを食いたい衝動と闘いながら帰宅。ついでに麺とネギを買った。

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スープを作ろう。今日は鶏ガラ6にカツオ4。そこに醤油ダレを加えていく。ポイントとしては、醤油ダレに頼りすぎないこと。プロのやつと違って味の調整は甘いから、最後の「味キメ」は塩でやることになる。どんぶりにタレを入れてスープを注ぐスタイルは格好いいけど、別に家であれをやらなくていい。よし、うまい。ガスコンロが汚いのは許してくれ。

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麺を茹でよう。僕はデポは持ってるけど、平網は持ってなくて、東京醤油の細い麺だと平網が欲しいなと思った。デポだとちょっと湯切りが甘くなってしまう。まぁ、そんな細かい話はいいや。茹でる。ちなみに、成城石井で麺を買ったんだけどこれに醤油ダレが付属されてて「俺が作ったやつより旨い可能性については?」と一瞬考えたけど、忘れる努力をした。(うまい可能性は高い)

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そんなわけで東京醤油ラーメン出来上がり。上の方に乗っかってるのは麩。僕は東京醤油ラーメンに一番合う具は麩だと思ってる。スープを吸ったやつをほおばってじゅわってするとすごく幸せな気分になるから、ぜひ入れたらいいと思う。僕以外に入れる人は知らないけど。

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大事な写真なので2枚載せました。

とてもおいしい。なんていうか、すごくやさしい味に仕上がってて、ちょっとチープで。決断的にちょっとだけ入れた味の素も正解だった気がする。ラーメンってのはジャンクフードだから「優しい味」を目指すにしても、ちょっとトガっているところが欲しいよね。入れすぎたらダメだけど。「化学調味料は味を『立たせる』んだよ!」ってキレてた店主がいたけど、わかる気がする。でも、それを主張する必要はあんまりないかな…どうだろう…。

人生に疲れるとあんまり料理をしなくなるし、適当なめしを食べてなんか消耗してしまう。もちろん、飲食店のめしはうまいけど「今まさにこれが食いたい」を満たしてくれるのは自宅めしで、ほうれん草マシマシもできる。冷凍ほうれん草も実は嫌いじゃないけど、やっぱ生のやつはうまいよね。

そんなわけで日々をやっていこうという醤油ラーメン雑記でした。

うまいよ。