発達障害就労日誌

色々あるけどまぁ生きていこうじゃないかというブログです。

就職活動攻略法TIPS集 ミミズだってオケラだって31歳ブロガーだって

小技集です

ここまで3回に渡って書いてきた就職活動エントリもこれでおしまいになります。

今日の内容は、これまでと違ってあまり体系的ではなく個別に「これは便利ですよ」という感じのTIPS集になりますので、その分即効性があります。こういう知見はわりとインターネット上にたくさんあるので僕のブログに限らず積極的に情報を取り込んでおくと本番に便利だと思います。なんにせよ、就職活動は情報戦の要素が強いので色々調べてみましょう。サッと調べてすぐそこそこの説得力があるあれをアウトプットする能力は人生全般でかなり使えますので、この機会に身に着けておくといいですね。

志望動機

エントリーシートを書いていて一番苦しむのは、大抵の場合これだと思います。もちろん、特色の強い企業や業界一番手の会社などは書きやすかったりもしますが、財務諸表までじっくり同業他社と見比べた結果、「本当に志望動機の出てこない企業だなテメーは」みたいなことになるジャンルも結構あります。

受ける企業を厳選して、それなりに高い期待値をもって攻めるみたいな就職活動を展開する皆さん(僕は経験がないですが理系の方とかハイスペの皆さんはそういうのもあるらしいですね)はとにかく調べまくって情報を集めに集めるという戦略を採用することも可能だと思いますが、僕がこのブログで提唱している内容は「数をそれなりにいっぱい受ける」が前提です。志望動機にそこまで時間をかけていたらそもそも戦略が成立しません。期待値計算をざっくりやると、「んな時間かけてられっかよボケが」という結論は容易にアウトプットされると思います。

さて、志望動機をきちんと書く理由はなんでしょうか。面接官に「コイツはちゃんとウチに入りたいと思ってるんだな」と思わせることですし、「こいつはウチの仕事に適性があるな」と感じさせることですし、「短時間で情報を収集し、それなりに説得のある話を展開出来る」という能力を示すことだと思います。

そういうわけで、志望動機に求められている要素をざっくり列挙するとこんな感じだと思います。

  1. 志望業界や志望企業に対する知識
  2. 志望企業における自己の業務適性
  3. 自分がその会社を志望する個別的な理由

の3つですね。1.はまぁ勉強すればいいですよね。2.は、前のエントリ

syakkin-dama.hatenablog.com

で書いたあれを応用して、自分の持っているエピソードを根拠に、上手いこと論拠を付与して「以上の理由で私は御社にめっちゃ向いてます」とこじつけるしかないので、難しいといえば難しいですが、そんなに悩む要素はない。

一番かったるいのが3.です。だって、志望業界絞って受けてるってことはその業界の1番手も受けてるに決まってるじゃないですか。1番手を敢えて嫌って3番手4番手に飛び込もうとする理由をヒネり出す。これが難しい。いや、例えば専門商社みたいに会社ごとに扱ってる商材も収益システムも千差万別という業界ならいいんですよ。それならやりようがある。しかし、学生が得られる情報をどれだけ分析しても業界一番手を蹴って3番手4番手に飛び込む理由が出てこない業界というのは存在します。営業職採用でN證券ではなくM証券に敢えて入社したい理由が存在する就活生がこの世にいますかね?

はい。そういう時は作るしかないので作りましょう。説明会などの機会に採用担当者に「~様が実際に働いていて感じる、御社の一番良いと思える点と今後改善していくべきだと考える点を教えてください」などの質問をして、それをベースに志望動機を作りましょう。「実際に説明会でお話を聞いてみて~~というお話を聞いて強く共感し、このような考え方を持った社員様がいる会社で働きたいと強く思いました」とか言っとけばいいと思います。同業他社で同じ質問をして、他社と比較した結果…みたいな画を作ると尚ベターです。(同業他社の情報がないなら適当に捏造すればいいと思います)

これは最善手ではないと思いますが、一応「自力で情報を取りに行って志望動機をヒネり出した」「他社との比較もしている」などの要素があり減点されにくいようで、僕は基本的にこの方法をテンプレにして志望動機をヒネり出していました。まぁ、説明会すらめんどいから行かないという場合はもっとアクロバットな手法を採る必要があるでしょうが、大体の場合説明会くらいは出るでしょうし、「個別的な志望動機に直結するストーリーを作れる質問」をするクセをつけるととても便利ですよ。

尚、1.2.3.のうち、どれか1つ、あるいは2つの要素でゴリ押す手法もありえると思いますが、僕が試しまくってみた結果かなり戦果は悪かったです。特に最悪だったのが、3.のみでゴリ押した場合で「御社にはユーザーとしてめっちゃ世話になってるし大好きな会社なんだよ、だから入れて」みたいな志望動機なんですが、完全に落ちます。目も当てられないほど落ちます。やはり、志望動機はきちんと要素を全て入れて、それぞれで突出出来なかったとしても、バランスよく作るのが良いのではないでしょうか。

ただし、このやり方が一切通じない界隈もあります。ベンチャー界隈です。

ベンチャーはたいてい「儲けのシステム」が1個しかありません。(いくつもの事業を持って領域ごとに全く別の事業をやるレベルまで育っても自社をベンチャーと言い張ってる会社もありますが、ここでは除外します)つまり、自社が何をどうやって儲けているのかしっかり理解した学生しか取りたくないんですよ。「仕事が合わない」って言い出されても、配置を換える場所なんかないわけですから。

その代わり、ベンチャー企業の志望動機は書きやすいです。だって、なにをどうやって儲けてるのかが明確なんですから、「それがやりてえんだよ!」って情熱をアピールすればスルっと通ります。イケイケのベンチャーなんて大体は「この儲け方が革新的!」みたいな情報がすぐに手に入りますから。後は理解度が深いか浅いかだけの勝負になります。ベンチャーと呼びえる会社であるからには、同業他社にはない強みで勝負してるんでしょうし、「オマエはよーするにこういう会社でこーいうトコすげえしそれは俺のやりたいことだから入れてくれ、適性もあると自負してる」って書けば通ります。え、何をどう調べても「革新的な儲けのシステム」や「独自の強み」が見当たらない?それはベンチャーではないのでは?「低賃金労働者のケツをぶっ叩く」という革新的なシステムで利益を上げている企業はベンチャーではありませんよ。

逆に、ヌルいことを書いて「こいつわかってねえな」と思われると、イケイケ系ベンチャーはどんどん落としに来ますから気をつけましょう。僕も、はぁ?大手のアレとかアレとか通ってるテンプレで落ちるってどういうことよ?となって「そもそも求めているものが全く違うんだ」ということに気づきました。

採用人数も少ないですし、イケてるベンチャーは結構狭き門です。大手と同じテンプレで行くと完全にハネ返されますので、その辺だけはご注意ください。というか、収益システムがよくわかってないベンチャーを志望する学生とか本当に意味わかんないし、そんなん絶対採用したくないですよね。

 

弊社が第一志望ですか?

第一志望です。

はい。これ以外答えはありません。この質問で悩むのは本当に時間の無駄です。さっさと、「ウチ業界4番手だし大した特色もないけどどうして第一希望なの?」って聞かれたときの対策を考える方向に脳をシフトしてください。この質問は、多分「テメー志望動機ちゃんと作って来たか?なんかヌルいんだよなおまえの志望動機、イマイチ嘘くせーんだよな」って感じのあれです。

そもそも、志望動機をきちんと作っておけばこの質問で困ることはないはずなんですよ。「御社に入りたい」個別的な理由まできちんと書いていれば。「ウチが第一志望なの?なんで?」って言われてウッとなった場合は作りこみが足りない証です。この質問は就職活動を代表する茶番劇だと思いますが、その一方で志望動機の作りこみ不足を端的に試すには非常に有益です。自分の志望動機はこの質問に耐えられるかセルフチェックはしておきましょう。

 

圧迫面接

チャンスゾーンです。勝ちが近づいていると思っていいです。そもそも、圧迫面接は弱者にとって非常に有利なんです。圧迫された、ということだけでスペックで自分に勝る人間がどんどんコケてくれるわけですから。僕は圧迫面接がキツければキツいほど勝率が高かったです。圧迫してくれよ!ダメだよ、こんな和やかな空気じゃ差がつかねえよ!おまえら素体スペック差で他の奴ら通して僕を落とすだろ…。みたいな気持ちになるくらいまで高めればいいだけです。慣れると圧迫がないと物足りなくなりますよ。

集団面接で圧迫が始まった時などは「ここで差をつける」と燃えてください。楽しみにいく姿勢が大事です。波のない水面を真っ直ぐに走るゲームなら、そりゃエンジンの強いヤツが勝ちます。でも、大時化の海ならそうはいかない。極端なことをいえば、モーターボートが全部沈没すれば手漕ぎボートの勝ちなんですから。荒れれば荒れるほどチャンスだと考えてもらっていいです。

圧迫面接の対処法ですが、普段の面接と何一つ変わりません。「圧迫」だからといって、鋭い質問を出来る人間なんてそうそういやしません。普段と変わらない質問をちょっと意地悪くやってくる程度が関の山です。ちゃんと聞いてちゃんと応えればいいだけです。むしろ、和やかな雰囲気で鋭い質問される方がよっぽど怖いですよね。

ただし、表情の固定技術だけは身につけた方がいいです。あなたが考える「圧迫面接された時にこの表情を保てれば完璧」という顔を鏡の前で作って、それをひたすら固定する練習をしてください。僕は「口は笑わないで目だけで笑う」表情が一番自分に向いていると考えるのですが、これは人それぞれ顔のつくりや雰囲気によって最適解が違うと思います。

間違っても食って掛かるような表情になったり、逆に狼狽した表情になるのは避けてください。面接官が主に見ているのはそこです。つい手をモジモジと動かしてしまったり、身体をゆすってしまう人もわりといます。これもダメです。どうしても表情が決壊しそうになった時は微笑んでください。本来「笑う」という行為は敵を威嚇する表情が元になっているとかなんとかそんな感じのウンチクを聞いたことがあります(真偽不明)が、確かにいよいよ表情が決壊しそうな時でも口角を持ち上げて微笑むことなら可能です。

まぁ、そんなわけで圧迫面接は大量加点のチャンスであり、マトモに行ったら受からない企業に受かるワンチャンスだということは覚えておいてください。ゲーム性がピリっとするので、茶番センサーが強い人ほど楽しめると思います。楽しみましょう。ただし、敵を論破するゲームではないのでその点だけは覚えておいてください。

個人的には圧迫面接は無意味どころか悪しき面接手法だと思います。他のマトモっぽい人材落として僕を選択的に採用しちゃうわけですし。最悪では?

 

集団面接でモンスターハウスに嵌った

これはあるあるだと思いますが、集団面接の場で周囲を見渡してみたら、学歴も実績も及びもつかない連中に包囲されていた。そういうことってありますよね。「ウガンダで海外ボランティアしてきた」とか「自転車で世界一周してきた」とか「数学オリンピックで…」とかそういうのとぶつかることもままあります。

こうなった時ですが、開き直って逆張りを推奨します。以前も書きましたが、人間というのは「誰が聞いてもスゴい話」も大好きですが、一方でそれに対する反感も多少は抱きます。その僅かな反感を煽ってやる、「ささやかで庶民的な心にぐっとくるエピソード」を話せれば、逆転KOの目も無くはないわけですよ。二度目ですが、共感を得る凡庸さは、時に非凡さに勝るのです。「ささやかな話で恐縮ですが」のマクラを置いてブチかましましょう。負けて元々です。カマせ。やってやれ。

ちなみに僕の持ちネタは、「人生で一番辛かった話」で「大学進学後とにかくお金がなくて、みんなが新歓なんかでワイワイやってる中、一人池袋のラブホテルでシーツを撤去するアルバイトをしてたら、担いだシーツの塊から謎の液体が垂れてきて顔にかかり、その場で膝をついて号泣した」というエピソードです。これで一番ゴツい内定獲りました。尚、この後のキメ台詞は「だから私はたいていの仕事が平気です。ラブホテルのバイトもやりがいを持ってやりぬきました。私にとってやりがいのない仕事など御社には存在しないと思います」です。(尚、入社後の仕事は全くやりがいを感じられませんでした。シーツ運ぶバイトの方が楽しかったです)

僕のこのエピソードは実話ですが、ぶっちゃけこんなんナンボでも捏造できるわけですよ。あなたの多少は経験のあるエリア、「1」を1000まで膨らませて創作しちゃいましょう。ものすごく便利です。3つくらい用意しとくといいと思います。

あと、これは「誰が聞いてもスゴい」エピソードをお持ちの皆さんへのアドバイスですが、そのエピソードは確かに素晴らしいと思います。しかし、それをちゃんと就職活動用にカスタマイズしていますか?就職活動の質問は全て「おまえウチの会社で役に立つの?」という意味だというお話は以前しましたよね。ちゃんと話の落としどころを考えて話さないと、単なる実績自慢になってしまいますからね。人間は自慢話が嫌いです。面接官も例外ではありません。

 

どうしても緊張してしまう

診療内科に行って安定剤を貰うのが一番効き目がありました。「就職活動に疲れて、気持ちが全く落ち着かない。面接本番になるとパニくってしまう」とか言っとけば処方されるので大変便利です。ここを読んでる皆さんには、「あんなラムネ効くかよ」って方も多いと思いますが、初めて飲む方はそれなりに効果を実感できると思います。これ以上の緊張対策は実感的には存在しない気がします。あとは慣れですね。

 

有給休暇消化率とか長期休暇が取れるかとか聞いちゃダメなの?

内定取ってから聞きましょう。入社するかどうかを考えるのは内定が出てからで大丈夫です。

 

これで面接は終わりですが、最後に何か質問ありますか?

この質問がわりと厄介です。面接の間に持ち弾を打ち尽くして、やっと終わったと思ったところにこれがぶっ刺さることが結構あります。もちろん、質問する内容を事前に一つ二つ考えておくのがベストなんですが、その内容が面接の内に消化されてしまったり、あるいは終わり際で頭がエンプティ状態になってることはわりとあります。

この場合、面接官個人に何か質問をする形で乗り切るのがベストです。アドリブで大仰な質問をしようとすると大抵コケます。「~様のこれまでの仕事において、一番嬉しかった体験を教えてください」みたいな質問が大して加点にもなりませんが、減点にもなりにくいです。要するに、面接官に「おまえの承認欲求を満たす発言していいよ」というボールを投げるのです。このボールを投げられて気持ちよく喋った上に、「めっちゃ勉強になった、モチベーション上がった、サンキュー!」みたいなこと言われれば、たいていの人間は気持ちいいです。気持ちいいこと言ってくれた人間は嫌いになれません。少なくとも好印象だけは確保できるわけです。この際、「仕事は楽しいですか?」みたいなボンヤリし過ぎた質問はダメです。こんなん「楽しいですよ」と返ってくるに決まってますし。具体的なエピソードを伴う回答を得られる質問を心がけましょう。

 もちろん、面接官を唸らせるような鋭い質問をするのがベストではあるんでしょう。しかし、正直に言うと学生の立場でそういう質問をするのはかなり難しいことです。開き直って、「シメにこいつを気持ちよく喋らせよう」と考えた方が良好な結果が出ることが多かったですね。

「入社までに何を勉強しておけばいいでしょう」 が鉄板だという説もありますが、僕はこの質問をする学生を無限に見かけましたし、そもそも志望業界で入社初期に求められる資格や知識なんて調べればある程度わかることですから、あまり良くはないんじゃないかなぁ…と思います。不動産業界でこの質問をして「宅建はお持ちですか?…じゃあ宅建やっといてください」というツッコミ食らって撃沈した人間も見ました。

 

就職活動頑張ってください

就職活動もいよいよ本格化ですね。皆様も大変苦しんでいると思います。わかります。就職活動は本当にクソかったるいイベントです。しかし、わりと期待値のあるイベントでもあります。新卒の頃はイマイチピンと来ませんが、あれだけ企業に暖かく迎え入れられる時期というのは、新卒を逃せば二度とありません。(あれで実はめちゃくちゃ暖かく迎え入れられてるんですよ。既卒や30過ぎで求職活動してみたらよくわかります)

就職活動の結果が捗捗しくないと、「もうだめでは?」「完全に詰みでは?」「死ぬしかないのでは?」みたいな気持ちがモリモリ出現してくることもあると思います。そういう時は、自分の行っている活動を一つ一つ見直してみましょう。そして、ワイシャツをクリーニングに出しましょう。ネクタイにアイロンをかけましょう。スラックスをちゃんとプレスしましょう。ハンカチをちゃんと洗濯しましょう。髪を切りましょう。もうだめだ、と思った時は一回休みましょう。焦燥まみれの表情でよれよれのスーツを着て挑んだ面接が受かるわけがないんです。

何度も何度も言いますが、夏以降の採用にもかなりオイシイものは紛れています。3月に活動を始めて、4月から5月には極めてネガティブな意味で全てが終わっている就活生はかなりの数いますが、そこで終わるのはまだ早いです。周囲と比較して焦りも生じると思いますが、あなたはあなたです。あなたのペースでしか進めません。そんなもんです。適度な諦観を持ちながら、それでも進みましょう。もし、本当にダメならいつ止めたっていいんですから。就職活動で何かを得られないことはあっても、本質的な何かを失うことはないんですよ。新卒切符を失う程度のことです。そのときはそのときで違う方策を考えましょう。

大丈夫だよ、おじさんだって30こえて曖昧な自分の会社経営しながら非正規雇用で口に糊しつつブログ書いて書籍化狙ってるんだから。冷静になれよ。今の俺の肩書き(31歳 ブロガー)だぞ?大丈夫だって、ミミズだってオケラだって31歳ブロガーだって生きてるんだ。生きていこうじゃないか。

やっていきましょう。