発達障害就労日誌

色々あるけどまぁ生きていこうじゃないかというブログです。

俺の家庭料理術ーややハイレベル編

めし、食ってますか

はい、本日はめしの話です。うまいめし、栄養のあるめし、あたたかいめし。それは人生の支え、大いなる喜び、美しい日々の彩り、生きるために非常に重要なものであることは論を待ちません。うまいめしのない人生など生きるに値しない、は言いすぎですが、幸福を形作る大きな要素のひとつが「めし」であることは間違いのないことです。

しかし、このめしというやつはその一方非常に厄介なやつです。まず、作るのがめんどくさい。この「めんどくさい」という人生のラスボスを倒さないと鍋を振ることはできません。僕は一時飲食店を経営して厨房に立っていましたが、それでもめしを作るのは未だにかったるいです。それを少しでもマシにする僕の工夫集を書かせていただきます。発達障害者はとりあえず滋養のあるめしを食わなければいけない。これは数少ない、「真理」と呼べることでしょう。めしは食わねばならない。

尚、このエントリは「基本的な料理は出来る」人向けです。「そもそも料理が出来ない」人向けのエントリは明日出しますのでそちらもよろしくお願いします。

さて、そんな僕の本日のめし画像はこちらになります。

 

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あと、とろろ昆布の汁とグリーンサラダ、それに麦飯があったのですが、画像を撮り忘れました。写真の才能が無い上に盛り付けをマトモにする気がないので見てくれはアレですが、味はなかなかです。マーボー茄子と手羽元の甘酢煮なのですが、自分で言うのもなんですが家めしとして納得のいく味に仕上がりました。マーボーは花椒がバシバシに効いていますし、甘酢煮は爽やかな酸味が食欲を引き立ててくれます。残暑厳しい日々に似合うめしですね。とろろ昆布は椀に入れてお湯を加えちょっと醤油を垂らせばうまい汁になるイカしたやつです。グリーンサラダはオリーブオイルとバルサミコと塩で適当に野菜を合えた、まぁそりゃうまいよねってやつでした。

さて、まぁどうということのないお惣菜メニューなのですが、この料理にはADHDがめしを自弁するためのそれなりの工夫が凝らされています。それではまずレシピから。

 

マーボー茄子

①肉(牛豚羊なんでもいい)のみじん切りをにんにくと一緒にガッツリ炒めます。

②豆板醤と塩、お好みで唐辛子や砂糖などで味を調えスープを加えます。スープがなければ水でいいです。ちなみに、今日のスープは下記の手羽元の煮汁でした。

③茄子と椎茸を適当に刻んでマーボーに生のままぶちこみます、同時に水も足します。野菜を煮てるうちにどんどん詰まります。

④野菜に火が通っていい感じにマーボーが詰まったら水溶き片栗粉でまとめて、花椒を好きなだけぶちまけて完成です。カロリーが気にならないなら胡麻油を追って香りを立てるのもいいでしょう。

パクチーか生のニラを散らすと迫力が出ます。

⑥唐辛子と花椒はお好みでいくらでも増量可能です。ドバっといけ。

 

手羽元の甘酢煮

①鶏手羽をひたひたの水にぶち込んで煮ます

②いい感じに煮えてきたら味醂、砂糖を加えます

③醤油、酢を加えます

④照りが出るまで強火でガンガンいきます

⑤焦げる寸前のいい照りのところで止めたらできあがり。酢が立っているのが好きな人は酢を追いましょう。

⑥冷えてもうまいぞ!

まぁ、シンプルなレシピですよね。所要時間はこれと汁とサラダを作って25分というところでした。分量が一切記載されていないのは、僕は「食材の分量を計る」というのが不可能な人間だからです。大匙小匙も一切使いません。オール目分量です。大丈夫、そんな繊細なレシピじゃないから。味見しながらぶっこんでいけ。

さて、どこに工夫があるの?というお話ですが。料理する人なら気づきましたよね。マーボー茄子の下炒めは?という点に。確かに、この料理だと茄子は油通しをするか、家庭なら油炒めをしてマーボーにぶちこむのが基本です。

しかし、このレシピではそれは完全に省略されています。省略しても家庭のめしとしては十分うまいからです、あと油の摂取量も気になるし…。しかし、このメニューにはそれ以上の工夫がいくつもあります。ひとつずつ解説していきましょう。

 

煽り目次

・食材は「凍ったまま調理」でロスと手間を減らせ。

・味に大きな影響のない調理工程は全部カットしろ。

・長時間の煮込みはダルい「照り」を使っていけ。醤油味醂はほぼこれでいける。

・食材のカットなんて大体はどうでもいい、適当にすばやくやれ。

・レシピを一問一答で増やすのではなく、調理法や味付けをメタに理解せよ。

・通常レシピを野菜でカサ増しせよ。

すいません、リンク貼るやり方わかんないしダルいのでクリックしても何も起きません。

 

食材は凍ったまま調理でロスと手間を減らせ

僕は「こまめに買い出しに行く」ということが可能な人間ではありません。買い物は月に1~2回、業務用スーパーなどで大量に仕入れます。日持ちしない野菜だけは駅の近くの店でちょくちょく補充しますが、肉はまとめ買い大正義です。魚も冷凍が効くものはまとめ買いして全部冷凍してしまいます。塩さば、鮭、みがきにしんあたりも冷凍には強いですね。

さて、そういうわけで僕の食材は生鮮野菜を除けば大体が冷凍保存されたものです。基本的には買ってきたパックのまま冷凍庫にポーンです。例外は鶏くらいでしょうか。(キロ単位で買うのでジップロックで小分けして冷凍しないと全部まとめて使うしかなくなる)しかし、「調理する前に解凍」という工程が僕は大嫌いです。あの工程があるだけで料理する気がなくなるんです。待ちたくないのです。

そこで、鶏手羽は凍ったまま鍋に放り込まれました。マーボーが「何故ひき肉ではないのか?」と疑問に思った方もいるとおもいますが、カチカチに凍った細切れ肉は包丁でザクザク刻むことが可能だからです。ひき肉は凍ったままでは炒められませんし刻むことも出来ません。しかし、細切れ肉は凍ったままでも炒めることが可能なのです。

ちなみに、「凍ったまま調理」の幅を広げる最強アイテムは

item.rakuten.co.jp

こいつです。安物でもいいので、とにかく重量感のあるものをチョイスしましょう。流石は骨ごと食材を叩ききる中華の包丁です、「ぶった切る」ということが可能になります。冷凍ナイフは正直破壊力が足りません、いや切れるのは切れるんですけどザクザクいけないんですよね。僕は料理の9割をこれ1本でこなします。料理は破壊力です。

これは実は飲食店経営時代の知恵で、「食材を解凍する」というのはお店の経営上リスクが高いんです。解凍した食材はすぐに売り切らないとロスになってしまいますから。オーダーから即時冷凍食材を必要な量だけカット出来ればそれがベストだったのです。中華包丁は形状的にたいていの作業がこなせる大変便利な包丁で、安物であれば大した手入れもいらないクソ便利なやつです。導入して損はありません。慣れると魚もさばけちゃうんですよこれ。性能としては「小回りの効くナタ」に近いです。

「凍ったままぶった切る」を習得すれば、例えば業務用の魚のフィレなども購入可能になります。必要な分だけぶった切って使えばいいのです。「全部解凍しないとカットできないから小分けしか買えない」はこれで解決です。具体的に言うと、凍った鮭の半身くらいならこれで叩ききれます。メルルーサとかホキ、あるいは黒むつみたいな業務用系の巨大フィレは凍ったまま煮付けにしてやってもうまいですし、巨大なロールイカなんかも便利ですよ。煮魚なんかはほぼ凍ったままやれちゃいます。食材のロスが出ず取り回しがよくなるので、これは本当に獲得した方がいいテクです。腕力はちょっといりますが。あと、指は落とさないようにしましょう。

 

味に大きな影響のない調理工程は全てカットせよ

茄子の油炒めをしないのは先述した通り、一手間減らすという意図が働いています。実は料理というのはわりと信仰の世界で「ぶっちゃけ省略してもうまいことはうまい」という調理工程はかなり存在しています。油通しをやるなら別ですけど、少量の油で炒める工程なんて省いちまっても大きな差はありません。というか味覚で識別するの不可能だと思う。僕はわかりません。(油通しをしてれば流石にわかるけど)

例えば、マーボー豆腐の豆腐の下茹で、あるいはコンニャクの下茹で、油揚げの油抜き、全部いりません。そんなのわからない味付けにしちまえばいいんです。油揚げも、薄味のダシで煮るとか菜っ葉と合えるとかなら油抜きが必要ですが、濃厚な味にするならそんなもん一切必要ありません。カネ取るめしならともかく、日常のめしに十分なレベルには仕上がります。

「この工程いらないんじゃね?」と思ったらとりあえず削ってみるのはとても重要な営為です。大体が「思ったより差がないな?」という結果になると思います。例えば、水炊きならアクをすくう必要があるが、カレーのアクなど完全放置でいいのです。気になるならカレー粉増やせば宇宙の果てに消滅します。「カレー粉を使っても食えないものは食い物ではない」という古代ギリシアの諺がありますが、そういうことです。経験上ですがヘビとかカエル、ブラックバスまでは余裕です。セミはきつかった。

ちなみに、究極的なところですがカレーなんて食材を全部刻んで水で煮てカレールーでまとめりゃそれなりにうまいです。市販のカレールーは暴力的なまでの味のまとめ力を持っていますので、あれを入れるのに細かい工夫なんてする必要一切ありません。「まずタマネギをあめ色に炒めて鶏がらでダシを取り」をやるならスパイスくらい自分で調合しましょう。そんな繊細な味、市販カレールーの破壊力の前では核爆弾の前の木造住宅です。あれには鬼のように濃いうまみも配合されてます。ダシなんて必要ありません。あれを一番美味く作る方法は箱に書いてある通り作ることです。

尚「省いたら致命的な工程」というのもたまにあり、そういうのを踏んでしまったときは「知見になった」と呟けば解決します。具体的にいうと、潮汁を作るときの下ごしらえなどです。ぶりとかあのあたりの魚の塩してお湯かけるあれを省くとね…。鯛のアラとかも、お湯かけて臭みとウロコを取りきる工程省くとわりと大変なことにはなる。

 

長時間の煮込みはダルい「照り」を使っていけ。醤油味醂はほぼこれでいける。

「じっくりと煮て味をしみこませましょう」とか「火をつけたり消したりして温度を低く保ちましょう、味はさめていくときに沁みます」とかそういう話がありますね。それは事実です。大根はさっくりとしてぶりはほろりとなめらかな、クソうまいぶり大根を作ろうと思ったらこのテクは必須になります。でも、日常のめしでこのテクを用いる必要はありません。だってダルいし。

代わりに採用するのが「照りを出す」などと形容される技術です。要するに、糖を加えた煮汁を煮立ててとろみを出し、食材に絡めるのです。糖を加えてとろりとした煮汁が食材に絡めば、大体うまいんです。今日の手羽元も「煮込むのだりい」という極めて誠実な調理姿勢によりこの技術が採用されました。後半はひたすら強火です、焦げ付く寸前で止めましょう。

魚の切り身を甘辛く煮る時なんかもこの技でオールオーケーです。これなら煮汁の分量さえ適切なら10分程度で仕上がります。「下ごしらえを省け」「甘辛で時短」を究極まで追い求めたレシピが「みがきにしんの唐辛子煮」でこれは僕の常備菜です。レシピは極めつけに簡単、凍ったままの身欠きにしんを適宜にカットし鍋に放り込み、生のままの醤油、みりん、酒を適宜に配合。そこに唐辛子を適量入れて山椒をドバっと振って照りが出るまで詰める。以上です。

ソフトみがきにしんといわれるタイプのものを使うのが基本ですが、ハードタイプでも実は成立しちゃいます。(硬いけど、日持ちはする)これは京都の飲食店の賄いレシピなんですが、初めて食べた時は感動しました。唐辛子と山椒を利かせることで、乾物臭さが綺麗にとび、野趣と言える領域まで高まっているのです。こういう料理を開発していくのが重要なところでしょう。僕はかったるいので凍ったままやっちゃいますが、表面の酸化した油とか気になる人は熱湯でもかけたらいいと思います。

「料理は心、手間をかけろ」という信仰ですが「うるせえ黙れ」で一蹴していきましょう。時間と手間がかからないのに越したことなどないのです。結果が手間に見合わない工程はガンガン省いていきましょう。思いついたらサッと作れるレシピを基本にしておけば、料理はずいぶん気楽になります。

 

食材のカットなんてだいたいはどうでもいい。適当にすばやくやれ。

ピシっと大きさの揃った野菜のカット、格好いいですよね。僕もあれはけっこう出来ます。コック時代無限にやりましたから。でも、普段の料理であれをやるかというと、ほぼやりません。無意味な場合が多いからです。例えば、チンジャオロースを作るならルースーの太さと竹の子とピーマンの太さは完璧に揃っていることが要求されます。これは味にハチャメチャに影響するので譲れないところです。あれは食材に等しく火が通り、口の中で調和した味わいと食感を楽しむ料理だからです。

しかし、今日のマーボー茄子のようなレシピでニンニクを完璧に刻む必要が、あるいはナスの大きさを完全に整える必要があるかというと、1ミリもないです。そして、パーフェクトなカットが要求される料理なんて比率としてはそんなに高くありません。雑にザッカザカ刻んで料理すりゃ普通にうまいです。なすを2個刻むのなんて、雑にやれば10秒かかりません。ニンニクなんて大きさがバラついても炒めたらやわらかくなってマーボーの中に溶けていきます。肉に至っては大きさのまちまちさはむしろ味わいになります。試してもらうとわかりますが、細切れ肉を凍ったまま刻んだ大きさにばらつきのある肉はむしろ「本格的」な感じになると思います。

極論してしまえば(この料理は刻んだ方がうまいけど)、包丁を横にしてベシっとにんにくを砕いてぶちこんじゃってもいいんですよ。それでも味としては十分及第点に仕上がると思います。「ペペロンチーノを意識した」とでも言い張っとけばOKです。

 

レシピを一問一答で増やすのではなく、調理法や味付けをメタに理解せよ。

さて、皆さんの「味つけの定番」はいくつあるでしょうか。このエントリに悠々ついてくる皆さんなら

・醤油+味醂

・味噌

・塩胡椒

・カレー

あたりは当然押さえてますよね。どんな食材だろうが旨くする定番のやり方です。しかし、これだけでは「レシピが尽きた」という状態に早晩陥ります。そこで、味付けのパターンを増やしていけば、通常のレシピの味付けを変えるだけで別の料理に早変わりするあれを覚えておきましょう。

例えば、「キャベツと豚コマ炒め」を考えてみましょう。

・テンメンジャン

がまず思いつきますね。これはホイコーローです。加えてありえるのは

ナンプラーと干しエビ

これもうまいです。カンタンですし、安い。干しエビは本物を使うと高くつくので干しアミなんかを使うといいでしょう。お好みでレモンを足してもうまいです。

・ちりめんじゃこと醤油

ナンプラー干しエビの和風版です。魚の旨みが効いて実にうまい。

・ゆず胡椒とポン酢

まちがいないやつです。ゆず胡椒をかんずりに代えてもよし。これをやる場合は素炒めにしてぶっかけましょう。

・クミンと塩

これもうまいです。クミンは粉でもいいですが、ホールで使っても便利です。肉を羊に変えると実にオリエンタルな味わいになってとてもいい。

・胡麻油と塩(もしくはコチュジャン

韓国風です。言うまでもなくうまいのは説明不要でしょう。塩キャベツ、うまいですよね。もはやうまくて当たり前、絶対に外れないやつです。

・バジルとトマト

飛び道具です。でも、これも言うまでもなくうまい。キャベツとトマトとバジルは非常に良く合います。

・オリーブオイルと唐辛子とニンニク

引き続きイタリアンですね。説明不要のうまさ。

花椒とトウバンジャン

四川風です。これもまた、非常に汎用性の高い味付けです。花椒はあの特有の香気とシビレを伴う辛味が粉にするとあっという間に飛んでしまうので、ホールで買ってミルを導入しましょう。僕も先日気づいて導入しました。封を切って1週間で花椒は抜け殻になってしまいます。花椒油を使う手もあります。

ウスターソース

これ、実はアリアリです。だって「ソース焼きそば」うまいでしょ。あれから麺を抜いても当然うまいです。僕はたまにやりますが、「うむ」という味になります。焦げたソースのジャンクさがたまらない。めしにのせてちょっとソースを追ってやると、2合食える。

まだまだあると思いますが、これらの味付けを変えていくだけで「キャベツと豚コマ炒め」が全く別の料理に化けていきます。料理をレシピ単位で覚えていくのはあまり効率がよくありません。味付けや調理のパターンを覚えて、食材ごとに合わせていけるようになれば「冷蔵庫の中にあるもので適当にめしを拵える」ことが可能になります。一問一答で覚えるのではなく、メタに理解していくことが重要です。今回は省きますが、「煮る」「炒める」「蒸す」などを展開すると「豚コマとキャベツ」ですら無限に広がっていくのです。

基本的に日常の「めし」は具体的な料理を狙って作ろうと思うとくそだるいです。冷蔵庫の中にあるもので何が作れるかな~というところまで到達すると大変楽になります。僕は買い物の時に食材の繰り回しなんて1ミリも考えません、安いものをバシバシ買い、冷蔵庫にあるものでめしを拵えます。

普通の人は「一週間分の献立」とか考えられるのかもしれませんが、どこに出しても恥ずかしくないADHDマンである僕にそんなことは不可能です。調理法の幅を増やすことで対応していくしかありませんでした。たとえば「肉じゃが」ですが、水分量を微調整すれば上記の味付けは大体イケると思います。(たぶんソースもやればできるんじゃないかな…やったことないけど)クミンと塩の肉じゃがはクソうまいですよ、肉は牛肉か羊がおすすめです。

最近外務省が「乙嫁語り」と中央アジアを猛プッシュしているので(原画展よかったです)この辺のレシピがメジャー化してきましたが、僕も塩クミンは激推ししています。にんじんを刻んで塩とクミンとオリーブオイルとレモンでまとめるだけで飲食店で出せる一品になります。原価安くて人気あって儲かりました。

 

通常レシピを野菜でカサ増しせよ。

さて、今日のマーボー茄子ですが、椎茸が入っています。これは飲食店ならまず入れないでしょう。味の純粋さや勢いが落ちますし、プロっぽくないからです。しかし、家庭で食うめしは「栄養」も重要な要素です。野菜は入れられるだけ入れた方がいいに決まっています。この「野菜を増やしても味を壊さない限界」を習得しておくと世の中がいい感じに回り始めます。

例えば、肉や魚はレシピの中でどれだけ比率が上がっても通常味は壊れません。旨みは濃い分には全く問題ないのです。しかし、野菜はそうではありません、入れすぎれば崩壊しますし、そこまでいかなくても味の焦点がぼやけてダレた味になってしまいます。「野菜多目がいいよね!」と思ったらマズくなってしまった、というのはあるあるの失敗ではないでしょうか。しかし、「家のめし」としてレベルを上げるにはこの関門を越える必要性が出てきます。野菜食わなきゃだめです。

さて、これをやるコツですが野菜の水分量、味の濃さ、甘みの強さなどを勘案してトータルでは「勘」に帰着します。普段から「ちょっと野菜足してみよう」「もうちょいいけるか」「やべえトチった」を繰り返して習得しておいて損はありません。(トチった時はあわてて味付けでリカバーするのではなく旨みを足しましょう。塩や醤油は入れすぎたら死にますが、うまみはオーバーランの許容範囲がとても広いです)

「野菜を食う」のはとても難しいことです。サラダなんて湯がいてみたらわかりますが大した量の野菜ではありませんし、野菜だけの一品を毎回作るのもだるい。自然に野菜を食うには「通常レシピを野菜でカサ増し」を習得するのが非常に便利なのです。「とりあえずちょっと野菜足してみよ」を普段からちょっとずつやってみましょう。失敗もありますが「とりあえずうまみを増補する」を覚えておけば、食えるレベルにはリカバーできます。家庭めしの一番大事な点はここだと僕は思っています。

ただ、これは初心者には多分無理です。大失敗の要因になりますので、ある程度は料理が出来る、少なくともレシピがあれば大体のものは作れるレベルに到達してから試してみてください。「飲食店のめし」より「家庭の毎日食うめし」の方がある意味では難しいのです。

 

よいめしを食いましょう

さて、こんなエントリを書いといてなんですが、僕はこの半年で10キロほど太りました。忙しく、自炊をほとんどしていなかったからです。あと、ほぼパソコンの前に座ってたせいもある。体調の悪さと体重増加に限界を感じて、この数週間で慌てて自炊に戻したらあっという間に全身のむくみが消滅し身体がびっくりするほど軽くなりました。体重も即数キロ落ちました…。

発達障害者は基本的にこういう健康の損ない方をやりがちだと思うんですが、僕も本当に反省しきりです。忙しかったけど、せめてもうちょっと頑張っておけばよかった…。いや、「この多忙な中そんなものを気にしている暇はない、あとラーメンうまい。チャーシュー丼もうまい」とかやってたの本当にアホかと思います。いやね、近所に気持ちの入ったうまいラーメン屋があってさ、魚介が効いててうまくて麺も大盛りにすると生麺で300グラム入れてくれてしかも大盛り無料なんだよ…。

僕は外食大好きです。ラーメンもそばもうどんもすた丼も牛丼もキッチンオトボケもこよなく愛しています。ジャンクフードは栄養的に褒められたものではないですが、心を癒す作用は大変優れていると思います。時にはそういうものも必要なのは間違いありません。でも、物事には限度がある。

滋養のあるめしを食っていく必要性はあります。やっていきましょう。次は初心者向けエントリ書きますのでそちらもよろしくお願いします。