発達障害就労日誌

色々あるけどまぁ生きていこうじゃないかというブログです。

残念な新卒のための生存手引書(心構え編)

新卒ボーイ、元気にやってるか?

2月ですね。あと2ヶ月弱の猶予期間、2017卒の皆さん楽しくやってますか?「これが人生の最後の猶予期間だ」と思って、実際それが最後の猶予期間になる皆さんはとても幸福です。僕の周囲は永遠に続く猶予時間に捕まったまま身動きがとれなくなってます。

さて、そういうわけで新卒の皆さんが最低限職場で生き残るための手引きを書こうと思います。まぁ、書かなくてもわかると思いますが、この手引きは基本的に借金玉さんの失敗談から形成されています。地雷を思い切り踏んだ結果、見事に下半身が吹っ飛んだ経験から生まれた文章です。

言うまでもなく借金玉さんは残念な人ですので、「優秀な俺にこんな負け犬の話など必要ない、俺は俺の力で社会をサヴァイブしていく」というならそれはそれで正しいと思います。そういう方はブラウザの戻るボタンを押していただければと思います。大丈夫、君が力尽きた時おじさんはそっとそばにいる。おじさん、若者にはなるべく幸せになって欲しいと思ってるけど、優秀さに自信がある若者が社会にタコ殴りにされるのもそれはそれで楽しめるんだ。

そういうわけで、「これまでの人生大体だめだったのに新卒で就職していきなりうまくいくわけない気がする」とお考えの皆さんのために、僕はこの文章を書いています。残念なことですが、皆さんのその判断は妥当だと思います。学校生活が上手く運ばなかった皆さんがいきなり新卒で上手くいくかといえば、その可能性は正直なところあまり高くないと言わざるを得ない。

そんな時、なんとか生き残るための手引きがこの文章になります。もっと正確に言えば、職場にブチ殺されるまでの時間を可能な限り長く稼いで、その間になんとか適応を果たす、というのが目標になります。

尚、一番最初に言っておきますが、死ぬくらいなら逃げろ。

 

若者らしく、失敗を恐れるな、前のめれ

などの美しい言葉が、学業生活を終えて社会に船出する皆さんにたっぷり投与されると思います。これらは全て罠です。

とても大事なことだから改行してもう一度言います。これらは全て罠です。

正確に言えば、新卒の段階から能力で周囲をチギれるくらいつよい人に関してはその通りの可能性もあります。また、「そもそも教育環境がない」「新人には使い古しのAKを一丁与えて前線投入」「新卒は3年で8割死ぬ前提で採用する」などの素晴らしい人材育成環境を持つタイプの企業に関してもその通りの可能性もあります。(これはそのうち書きますが、こういう企業が意外に発達障害者に向いていることもあります。また、こういう企業の経営者が発達障害者ということもよくあります。ちなみに借金玉さんも現在この手の企業に在籍していますが、新卒の時に就職したホワイト企業代表格みたいな組織より遥かに楽に適応出来ました)

しかし、まぁごく普通のあるいは普通以上の人材育成環境と規模を持つ企業の場合は、とりあえず生き残る秘訣は「若者らしくなく」「失敗を恐れ」「常に一歩引く」ことです。

皆さんはこれから就職すると、おそらく外注された極めて意識の高い人材教育会社の社員などに「やっていく気持ち」をモリモリ植えつけられると思います。研修は基本的にそういう風に出来ています。「俺がこの会社を変えるんだ」「やってやるぜ」「どんどん前に出よう」などの気持ちが無限発生すると思います。最高の同期と厳しくも楽しい時間を過ごし、皆さんはこれ以上なく浮かれポンチな状態で実戦投入されることになるでしょう。胸元に忍ばせた名刺もなんとも誇らしいことでしょう。気合を入れたスーツも買っちゃったりしてね。

もちろん、定型発達した優秀な皆さんはそれでもいいと思います。しかし、我々発達障害勢はこのマインドで職場に出ると、死にます。定型発達してても、同期の皆さんと比較して能力が劣る勢も死にます。死にます。

 

部族なんです。

syakkin-dama.hatenablog.com

こないだ、↑のエントリでも書きましたが、会社や組織というのは一種の部族です。トライブです。そこにはそれぞれの文化があり、風習があります。その文化の中には素晴らしく効率的なものもあれば、実に独創的なものもあります。人類は素晴らしいですね。言うまでもなく、その逆は1000億倍くらい存在します。大抵の場合、組織を支えているのは非効率的で凡庸な手法です。

誰も意味を理解しないまま風習として定着した業務、全くの非効率でありながらも定型業務として確立している手順。そういうものが山ほどあります。外資コンサルとかそういう業種に行った皆さんについてはわかりませんが、少なくとも日本の大企業の現場はそういうもので満ちています。具体的に言えば、エクセルを電卓で検算するなどの謎の風習はあって当たり前です。

皆さんがやるべきことは、部族の中に溶け込んでその一員になることです。いいですか、この目標を絶対に取り違えてはいけない。新卒の皆さんに、業務を効率化する必要も最適化する必要も一切ありません。皆さんがやるべきことは、とにかく部族に仲間と認めてもらうことです。いいですか。話はそれからです。部族に一員と認めてもらう儀式が非合理的で理不尽で意味不明なのは当たり前だと思ってください。

「空気を読む」という概念があります。借金玉さんADHDにASD併発説もあるくらい、それが苦手です。ここを読んでいる皆さんもおそらくそうでしょう。これはそういう話です。「これもしかしてヤバくね?」と感じた時には大抵手遅れです。ですから、皆さんは最初に腹を括っておいてください。皆さんがこれから飛び込む先は、謎の部族です。皆さんの1年目のお仕事は、部族の構成員と認められることです。

 尚、これは続編の方でもじっくり書きますが、会社に一度定着した風習を正しい手順に効率化するというのは、経営者がやってもクッソ大変です。10人いないような会社でも本当に苦労します。(苦労しました)そして、これは一番重要な概念ですが、現場は「業務の効率化」なんてものを求めてはいないのです。現場の人間にとって最も重要なのは、今日と変わらない明日がやってきて変わらない(もしくは少し上昇した)給与が与えられることです。業務工程を変更するなんていう面倒な作業は絶対にやりたくないのです。ましてや、業務が効率化されたために自分が安穏とこなしている仕事が取り上げられるなんて事態になるのは最悪としか言いようがないのです。現場の人間が求めているのは、1日ちょっと頑張ったくらいの出力でちょうど終わる量の仕事なんです。

皆さんは基本的に残念な皆さんだと思いますが、妙なところで優秀さを発揮する悪い癖があるかもしれません。具体的に言うと、「この1時間かけてる工程、アレをアレしてアレすれば15分に短縮できね?」とか「このエビデンス保存する作業完全に無駄じゃね?わざわざ表紙つけてパンチ穴あけて紐で括ってるけどアホじゃね?」とかそういうことを言いたくなると思います。

絶対にやめろ。

新卒の時というのは脳がまだ組織に染まっていないので、業務の粗が大変よく見えます。(尚、業務の粗が良く見える能力と、業務遂行能力の間には何の関係もありません)色々不満があるのもわかります。また、我々発達障害者は「これくだらなくね?」と脳が認識した瞬間、インプットが一切不可能になるという最悪の性向を持っています。興味のないものが一切脳に入っていかないアレです。

この状態に突入するリスクを可能な限り減らすために、職場に飛び込む前にこう心に誓ってください。「文化とは相対的なものであり、絶対的な尺度はない。そして自分は異部族の一員になって賃金を貰うのだ」と。(合理性とか効率性とか収益性とかそういう教義は捨ててください。そういうのは経営者になればゲロを吐くまで考えられるので、新卒の時にまで考えなくてもいいです)

いいですか、皆さんはアフリカの部族が謎の風習を持っているのをテレビで見かけても、「世界には様々な文化があるなぁ、すごいなぁ」と考えることが出来ると思います。「蛮族だなぁ」と思ったとしても口には出さないと思います。同じことです。牛糞で壁を塗れと言われたら喜んで塗ってください。AKBを踊れと言われたらノリノリで踊ってください。間違っても宣教師のような振る舞いはしないでください。首にタイヤハメられて着火されたくはねえだろ?

肝に銘じてください。組織で脈々と受け継がれる謎の風習は、宗教営為の一種です。他人の祈りの作法にケチをつけてしまったら、それも立場の弱い人間がそんなことをしてしまったら、ブチ殺される以外の結果はあり得ません。言うなれば、文化人類学者がフィールドワークをするような気持ちを持つべきだということです。そして、文化人類学者が部族に溶け込んで学ぶ必死さを出してください。(本心から部族に適応してしまうのも素晴らしいことです。可能ならそうしてください。皆さんはたぶん無理だと思いますが)

あいつは色々足りないけど、頑張ってる。

皆さんが1年目で獲得すべき評価はこれです。これが取れたら合格点だと思って貰って構いません。大丈夫です。1年目の終わりには、5~10%くらいの同期が「カス」という焼印を額にジュッとやられてますので、この評価を取ってればアウトにはなりません。多分、一人くらいは大ポカやらかして「ペケがつく」などの概念も発生していると思います。皆さんが新卒時にやるべきことは、この位階まで落下することをなんとしても避けることです。上位90%にくらいつくことです。欲を言えば、上位50%に入れるといいですね。上位20%狙いはやめましょう。無茶な目標を掲げて無理に走ると確実にコケます

「好感を持たれていようがいまいが結果が出なきゃ切られるだろ」とお考えの皆さん。その通りです。しかし、「努力してる様子がはっきり観測出来る好感の持てる新卒」と「努力している様子がまるで見られないクソムカつく新卒」のどっちが先にブチ殺されるかといえば、当然後者になります。この戦略の基本は時間稼ぎです。とにかく時間を稼げば多少は発達するでしょうし、仕事も習得出来る可能性が上がります。

「仕事の習得」というのはテキストと睨み合って脳に情報をインプットする作業とは全く別物です。というのも、現場の日常業務というのは「誰かに教えてもらう」もしくは「見て盗む」などの習得方法が必須になるからです。この場合、業務習得の最高の潤滑油は「好意」です。業務を教える立場の人間に好意さえ持たれていれば、ハードルは一気に低くなります。もちろん逆も然りです。わかりますね?悪意を持たれた時点でアウトなんです。

組織において「新卒が育たなかった」ということでペナルティを受ける人間はもちろんいます。あなたの上司の役席級などです。しかし、「新卒なんて別に育たなくていいし、なんなら潰れて欲しい。別に私の給料には何の関係もないし」と考えている人間もいます。おう、具体的に言うと一般職な。いいか、あれ本当に怖いからな。絶対に舐めてかかるなよ。実家帰った後はお土産忘れんなよ。センスのいいやつな。あいつら群れると役席級でも群れで狩り殺すからな。

おおまかな戦略性は見えて来ましたね?では、戦術に入っていきましょう。

 

敬意を全身で表現しろ、本気で演じれば本心になる

大抵の皆さんは、企業に入った場合まずは現場に放り込まれると思います。そして、大抵の皆さんは「俺は将来的には経営層に行きたい」と考えていると思います。その考えをまず綺麗さっぱり捨ててください。少なくとも捨てたことにしてください。

 現場で生き残れなかった人間が経営層に上がれるわけがないんです。その考えは現場をナメることに直結します。ここまで現場を散々悪し様に罵ってきましたが、現場なくして企業が回らないこともまた事実です。そして、多くの場合経営陣の考え方と現場の考え方は完全に乖離しています。つまり、皆さんが採用面接から入社おめでとう期間に遭遇した役員から部長クラスの人間から賜った金言は、一切役に立たないということです。これは大企業に限らず、小さな会社でも大体そうです。宿命です。この世は地獄です。

 現場の全ての人間に徹底的に敬意を払ってください。いいですか、皆さんが仮に大卒総合職で入社していたりなどすると、どうしても「ナメる」感情が発生しかねない属性の人類が社内には存在すると思います。絶対にナメないでください。どうしても人間をナメたいなら、経営陣の方をナメてください。皆さんは現場の人間たちから仕事を盗み取って、当たり前にこなして次のステップに行かなければならないのです。「現場のことをクソもわかってねえくせにふんぞり返ってんじゃねえよ」という感情を経営陣に対して持つくらいの勢いで構いません。本心ではなくとも、そのように演じてください。大丈夫です。新卒が経営陣と話す機会なんて入社おめでとう期間を過ぎれば滅多にないですから。「経営陣まで出世することに憧れる無能」を想像してください。絶対そうなりたくはないだろ?現場大好き、ずっとここにいたい。現場最高。実務大好き。そういうアピールをしてください。

職場の人間と接する時はとにかく下手に出てください。少なくとも、部署の人間相関図が見通せるまでは絶対に本心を出さず、「皆さんを尊敬しています」に徹してください。隙があれば、周囲の人間に対する敬意を言葉にするように心がけてください。キレのある反論、一撃で人間をやり込める発言などはツイッターでやってください。皆さんが異常にそういうことが得意なのはよくわかります。僕もそうです。とにかくやめましょう。絶対にやめましょう。

ただし、新入りがくるとものすごい勢いで接近してきて異常な親切さ(と迂遠さ)で仕事を教えたがる人間には注意が必要です。最初はしっかりと敬意を表明しつつ職場の人間相関図を良く観察してください。かなりの確率で「仕事を干されていてやることのない人」です。こういう人は「そもそも大して仕事をしていない」というアビリティを持っているので、業務習得のロールモデルには一切なりません。ベンチャー企業や強烈な競争に身を投じている営業系の皆さんなどには想像がつきにくいかもしれませんが、大企業にはこういう人が必ず存在します。

話がそれました。これはとても重要な話ですが、業務を指導する人間にとって教えた人間が結果を出すかなんてことには大した意味は通常ありません。重要なのは、教えた人間が教えた通りの手順で仕事をこなしているかです。仕事を任された空気が出てくるまでは、絶対に業務をアレンジしたり効率化したりしようとしないでください。死にます。いいですか、とにかく「言われた通りやる」をまずは実行してください。

人間は敬意ある態度を演じていると、次第に本心と演技が入り混じって区別がつかなくなる便利な機能を搭載しています。フルに活用してください。大丈夫です。皆さんの本質である反骨心は必要な時になればいつでも呼び戻せます。人間を背中からぶっ刺すことは出来なくなりません。ちゃんと必要な時には出来ます。とにかく、最初は演じてください。次第に楽になります。

人間を褒めるスキル、人間を称えるスキルは最高のコスパを持っています。本当に優秀な人間を褒めるのなんてのは簡単ですし、そんなことは誰でも出来ますので、皆さんは犬でも猿でも電信柱でも褒め上げるスキルを習得してください

 

心構えは出来たか?じゃあ声に出そう。

人間、心構えだけしても中々声には出しにくいものです。そういうわけで、入社する前にこれらの言葉がツルっと口から滑り出すように訓練しておくのは大変良いことです。

リピートアフターミー!

「承知しました!」

「勉強させていただいてます!」

「流石ですね!」

「お疲れ様でございます!」

「ありがとうございます!」

スルっと口に出せましたか?意外と難しいんですよこれ。実際やろうと思うとタイミングを外したりもわりとします。とにかく、じっくり話しこんで賞賛するのはわりと難しいスキルなので、まずは大きな声でハッキリとこれらの言葉を口に出すことから始めてください。大丈夫です、人間は最初は警戒してもある程度心を許すとおだてに乗っかりたい気持ちが勝ちます。人間は皆褒められるのが大好きです。まずは警戒心を解いてください。心のATフィールドが解ければ、クソみたいなおべっかもスルスルと人間の心に入っていきます。人間の警戒心を解くには、日々の地道な積み上げが重要です。「あいつはデカい声で立ち上がって挨拶するなぁ」くらいの印象を積み上げれば、わりと人間はオチます。落としましょう。

 

以上、心構え編でした

読了ありがとうございました。まずは気持ちをガッチリと作り上げるための心構え編となりましたが、次回は実際の業務状況に即したTIPS編のエントリを上げようと思います。次も読んでいただければ大変幸いです。

次はクソ理不尽なガン詰めに遭遇した場合の対処方とか、飲み会の凌ぎ方とか、メモの取り方、クソ野郎から仕事を教えて貰う方法などを書きたいと思います。

よろしくお願いします。

 

あと、最後に本当に念を押しておきますが、命より大事な仕事はありません。「死のうかな」みたいな発想が出てきたらその時点で逃げてください。いいですか、逃げるという選択肢は常にあります。むしろそれは勤め人の特権です。活用せずに死ぬのは本当にやめましょう。

 

 

自分が働く理由についてわりと一生懸命考えた。

発達障害者なら生活保護とっておとなしくしてたら?という話

が、コメント欄に投下され、「うーん」と思ったのでちょっと考えてみることにしました。たしかに、ある意味ではそうですし、それもまた有力な選択肢ではあるわけですよ。少なくとも、働けないし財産も無い状況に陥ったならさっさとケツまくって生活保護等の福祉を頼るべきだと思います。生きてナンボですから。合理的に考えたらそうなります。また、現在生活保護を受給して生活している人についても「とにかく生きて欲しい」以外の気持ちはあんまりありません。気合入れて就労しろとか言う気もないですし、働くための努力を重ねろとか説教する気もないです。そんな権利もない。

少なくとも「金がない」という理由で死ぬのは嫌だな、と思います。そして、そういう理由で人に死んで欲しくはないな、とも思います。僕は会社を起こして色々事業をやってきたので、わりと追い込まれた人間を見てきましたし、自分自身もわりとガリガリ追い込まれたりしてきたわけですが、大体こういうジャンルでメシを食ってきた人間は「追い込まれた時どうすればとりあえず凌げるか」について知識があります。それでもどんどん死にます。生活保護と自殺について考えたことのない経営者なんているのかな?と思います。(存在するという情報はいりません、特に知りたくはないです)

お金がどんどんなくなる話

ところで、僕は現在借金が(ほとんど)ありません。借金玉なのに借金ないのかよ、という話になりますが、はい。事業を整理して色々やって、なんとか逃げ切りました。すっかり事業は小さくなり、最後に残った小さな事業も風前の灯ではありますが、カラッケツになったけど生きては帰ってきたということになります。(破産もせずに済みました)最盛期は1000万を軽々越える借金がありました。ツイッターを始めて借金玉を名乗り始めた頃ですね。出資も何千万か得ていたので、最盛期は割りとバブリーな金を振り回していたことになります。本当にゴリゴリやった20代でしたね…。とても疲れました。得たものと失ったもののことは今はとても考えられません。この先また20年くらい戦って、それから考えようと思います。

そういうわけで、「いよいよ生活保護かな」と「いっそ清清しく死ぬか」はこのしばらくずっと頭の中にありました。自分が働けば働くほど、自分を信じて金を託してくれた人間が損をするだけじゃないか、自分は社会に対して何のプラスも与えていないんじゃないか、自分は生活保護を貰ってじっとしている方がよっぽどマシなんじゃないか、とも思いました。実際、これは事実の可能性があります。人間、頑張ったからって結果出るとは限りませんからね。少なくとも、起業家なんて人種の大半はこうやって終わっていくわけですし。

「金がない」という理由だけでは、たぶん人間はなかなか死にません。でも、実際金がなくなると、信用とか社会的地位とか自己肯定感とか未来への希望とか友人とかそういうものがどんどん消えていきます。そして「責任を取る」「ケジメをつける」などの謎の概念と自己陶酔が湧き上がってきます。(ぶっちゃけて、あなたや僕が死んだところでそれがなんらかの責任を取ることになるか?といえば微妙なところですが)そういうわけで、つまるところ金がないと人間は死にます。合理的な選択肢、たとえば生活保護についての十分な知識をもっていても、わりと死にます。そういう理由で死んで欲しくないし死にたくもないな、自分はいざとなったらちゃんとケツをまくるぞ、と腹を括っていた筈の僕もかなり死にそうでした。

人生にしがみつく話

人生にしがみつくのは辛いです。生きている、ということはそれ自体が苦しみです。そこから手を離すことは、大変魅力的な選択肢です。キラキラしながら迫って来ます。だから、どのような手段を講じてであれ、人生にしがみついている人を僕は肯定したいです。生活保護を受給していて何が悪い?何も悪くはありません。生きていること自体が肯定されるべきです。少なくとも僕はそのように考えています。

とはいえ、死んだ人間のこともあんまり悪く言いたくありませんね。いっぱい死にましたしね、僕の視界の範囲でも。ただ、死ぬという選択肢を実行していった人間はもう遠くにいっちゃいましたし、完全に死んでいて生き返ってこないので生きている人間よりは優先度が低いというだけで。本当は死ぬのだって多大な勇気が必要で、僕にはその決断をするだけの強さがなかっただけかもしれないし。

でも、やっぱりね、人生にしがみつくことがより強固な意志を必要とする選択肢であり、正しい答えだと信じていたいわけですよ。とりあえず生きているわけですし。そういうことにしようじゃないですか。あいつらはもう死んだから文句言わないですし。うるさい。文句あるなら生き返ってこい。(コメント欄には沸くな)

じゃあなんで働くの?

生活保護を受給していても人生を肯定するべきだと考えているのになんで働くの?生活保護受給して、とりあえずメシ食って安穏と暮らせば絶対ハッピーじゃない?」というのはある意味正しくて、反論を考えるのに結構苦労しています。少なくとも、そういう生き方を否定する気は全くないんですよ。そりゃ国家財政とか色々考えると問題は発生するんですが、別に僕の知ったこっちゃねえし。

じゃあ、どうして働くか?ということをずーーーーーーっと考えてたんですが、結論として出てきたのは「僕はお金が大好きだから」という気持ちでした。僕ね、お金が本当に好きなんですよ。すごいじゃないですか。なんにでも変わる。大体なんとでも交換できるし、クソヤバイ状況下にいる人間でも適切な処置と1万円札1000枚くらいあればとりあえず救えたりするわけですよ。(場合によっては救えないこともある)すごくね?絶対超いっぱい欲しい。めっちゃいっぱい手に入れて、アホみたいにバラ撒きたい。

それ以外の理由としては、「なんとしても復活を遂げて僕を信じて狂った額の投資をぶっこんでくれた出資者の皆様に恩返しをしたい、少なくとも投資元本くらいは返したい」「金に付随するであろう社会的地位をガッツリ手に入れて社会にウルトラチヤホヤされたい」などの概念も出力されて来ましたが、多分一番デカい理由としてはやっぱり僕はお金が大好きなんだと思います。だから、まだやりたい。もう一発勝負したい。そういう気持ちがまだ残ってるんでしょうね。あと、一番クソどうでもいい理由としては「働くこと自体が割りと楽しい」というのもゼロではない…がゼロに近いですね。仕事にやりがいなんてあるわけないです。起業した当初はそういうのもあるといいなーと思ってましたが、そんなもんほとんど無かったですね。成果や報酬の伴わない仕事にもやりがいはあるという信仰は結構たくさんの人が持っていて、「自分の事業構えたらモチベーションなんて無限沸きするだろ」と思って起業する人はわりといますが、まぁ頑張ってください。そうなるといいですね。

やっていく気持ち

そういうわけで、「なんで働くの?」という質問に大してじっくり考えていたら、やっていく気持ちが出力されてくるという大変ポジティブな結果になりました。でも、これは僕がまだ比較的恵まれた環境にいるということしか意味しないような気がします。僕より明らかにやっていく気持ちを出力するのが難しい環境で生きてる人はいっぱいいるでしょうし、そういう状況下で無理にやっていく気持ちを出す必要はないです。生存が第一だと思います。

やっていく気持ちが一切沸かず、希死念慮だけが無限に生産される状況についてですが、あれは雪山で遭難した感じに似てます。下手に動き回って体力を消耗してもそれはそれで死にます。今自分は最善の選択肢として雪洞に篭もって寝ているんだ、というイメージがオススメです。水筒に暖かくて甘い紅茶などを入れておくとより気分が盛り上がります。(詳しくは「神々の山嶺」を読みましょう)

まぁ、そういうわけでブログを書きました。やっていく気持ちが生まれた証がこの文章となります。まぁ、とりあえず生きよう。可能ならやっていこう。そういうことですね。

ADHD傾向がガッツリある人のためのお仕事手荷物案内

怒られました

クソ長い、読めないというADHD当事者からの声が多数観測されたため、昨日のエントリの要約版を作ることにしました。ガリっとまとめます。やっていきましょう。

基本概念

仕事の際の手荷物の収納・整理が出来なくて人生が大変なことになってる皆さんに僕が普段実践してるライフハックをお伝えします。読みましょう。

解決すべき課題

鞄の中が大変なことになっている。物はなくなるし収納はグチャグチャだし、そもそも毎日鞄の中身を入れ替えるなんて出来ねえし、鞄の中から物を出すのも苦手だよ。鞄がパタって倒れて中身ドバーとか日常茶飯事だよ。もうだめだ。

解決策一覧

  1. 鞄の中身がフタをあければ一目で全部視認出来ればいいんじゃね?一覧性必要。
  2. 鞄の中が必要な数だけ仕切られてて、仕分けられればいいんじゃね?
  3. 全ての持ち物が一手で取り出せると超いいよね?
  4. 鞄がガッチリ自立しないとダメだよね?
  5. いざというときにはとにかく物をブチ込みたいから容量は要るよね?
  6. 鞄の中身の入れ替えとか極力やりたくないからバッグは1個に絞りたいよね?

ある程度問題が解消するツール

superclassic.jp

 「開くPCバッグ」。通称ADHDランドセル。クッソ便利っぽい。1~4までは完全解決。すごい。でもちょっと容量不足。書類とかぜんぜん入らない。あと客先に出る営業マンが持つ鞄としては厳しみがある。でも、プライベートとかはコレかなりいいんじゃね?

でも、僕はこれじゃちょっと足りないので次善の策を考えた。

書類管理から考えましょう

 ペーパーレス社会来ない、書類やばい。

 まずこれ。コメント欄で教えてもらった。(ありがとうございました)超薄型クリップボード。強度とか使い勝手はまだ不明(アマゾンに発注かけたけどまだ届かない)、でもとにかく現在進行形のお仕事なんかは仕事の流れごとにコレにまとめて、そのまま鞄にブチ込むの便利。これならいっぱい入るっぽい。

僕ら違う流れの書類を一緒に混ぜると大変なことになる人種。これならしっかり仕分けて収納出来るし現在の仕事の流れも把握できる。すぐ取り出せてハンコも押せる。オススメ。あと、クリップとかつけとくと風とか吹いてても書類を抑えられるからいいよ。錆びないアイテムがオススメってコメ欄の人が言ってた。(ありがとうございました)

他に必要な具体的要件

オーケイ。まずクリップボードがいっぱい入る必要があるのはわかった他に何がいる?

  • クリップボードに全部の書類をつけとくわけにもいかないから、終わった仕事の書類なんかはクリアファイルに入れてまとめときたいよね。
  • ペンとか印鑑とか手帳とか電卓とか、そういう小物類はすぐ取り出せる必要があるよね。
  • 客に渡す契約書とか郵便で送る書類とかそういう忘れたり汚したりしたらヤバイあれは独立した場所に置きたいよね。
  • 折り畳み傘、モバイルバッテリー、ペットボトル、バッグインバッグみたいな不定形系小物を入れるスペースは必要だよね
  • ノートパソコン入れるスペースは要る。

よし、だいぶわかってきた。

大体条件を満たす鞄

 借金玉さんはこれのちょっと古い型を使ってるよ。セールで買ったよ。大体の要件は満たすよ。(でも、不定形小物だけはどうしても積み重ねる必要が出るのでそこだけはちょっと不満だよ)あと、クソ高いよ。かなり気合の入った買い物だったよ。安くていい感じのアイテムあったら教えて欲しいよ。あと、ここから買うと借金玉さんにお小遣い入るけど、こういうものは絶対に手に取ってみてから買った方がいいよ。

 条件を一般化しましょう

みんなの就労環境は違うから、この鞄がピッタリとは限らないよ。そういうわけで、繰り返しになるけどADHD向けの鞄選びのコツを書いとくね。

  • 必要な数だけ、鞄の内部が仕切りで分割されてる
  • 一目で鞄の中身が見通せて、大体のアイテムに一手でアクセスできる
  • 自立する
  • 容量が大きい

こういうことになるよ。参考にしてね。まずは、自分に必要な鞄の仕切りの数から考えるといいよ。あと、網棚に鞄置くのは絶対やめろ。

ADHDが目指すべき究極の物品管理形態

完全な理想論を言うと、「一箇所に全てのアイテムがまとまっていながら尚完全に分類されており、一目で全体が一覧出来てしかも全てのアイテムが一手で手にとれる」が理想だと思うよ。でもこれ、冷静に考えると無理だよね。自分にとって重要な部分を見極めて、環境に合わせてカスタマイズしていく必要はあるよ。出来るところから少しずつやってみよう。

とにかく全部ぶちこむという選択肢もある

やってみたけど出来なかったとか、こんなんそもそも出来る気がしねーよ、という話はよくわかるよ。僕も二十歳くらいの時にはこんなん絶対出来なかったよ。

そういう時は、とりあえず「とにかく全部1個の鞄にぶちこむ、オーバーフロウする頃に整理する」という作戦もありえるよ。少なくとも全部の荷物は入ってるから、探すのには苦労するだろうけど、紛失リスクは減るよ。これがとりあえず出来るようになってから次のステップでもいいんだ。無理はすんなよ。ちょっとずつな。

あなたはゆっくりだけど、発達していく

人生色々あるし、手荷物の整理とか色々やれなくても自分をあんまり責めないで欲しい。そして、今出来ないことが未来永劫出来ないわけではないと信じて欲しい。あなたはゆっくりだけど、発達してるんだよ。僕も二十歳の頃に出来なかったことが三十になったら結構出来るようになってたんだ。

そして、発達の速度は工夫や努力で多少ではあるけど、上げることが出来ると僕は信じてるんだ。あなたも信じたらいいんじゃないかという提案。

周囲を見渡して、「同い年のあいつはあんなに先に進んでる」って焦ることもあると思うけど、僕らにとっても時間の経過は必ずしも敵じゃない。焦らずゆっくり、でも着実にやっていこう。人生は残念なことにまだまだ続く。

やっていくぞ

ぶっちゃけ、ADHDがスタイリッシュに仕事をするのはかなり難しいと思う。デジタル系に統合するライフハックは僕もやってみたけど完全に破滅した。鞄はやっぱりデカくなるし重くなる。でも、とりあえず泥臭くやっていってみないか。鞄のデカさも重さも結構慣れるよ。

さぁ、とりあえず必要なものの全部入った鞄を持って、今日も仕事に行きましょう。とにかくそこには全部がぶちこまれている。鞄の重さは安心の証。

 

 

ADHD傾向のある人向け、お仕事手荷物ガイド

基本概念

このブログを読んでいるということは、皆さんの鞄の中身は結構な比率で終わっているのだと思います。

皆さんがどんな鞄を使っているかはわかりませんが、中身はぐちゃぐちゃ、どこに何が入っているかはまったく把握出来ていない、必要な時に必要なものは出てこない。よくわからないブラックホールなどに接続されているため、任意の確率で中身が消滅する。そのような事態が起きているのだと思います。はい、僕もそのような人生を30年生きてきました。31年目です。よろしくお願いします。

さて、そのような人生を長く生きてくると、それなりに工夫が発生します。また、僕は現在小さな会社の傭兵営業マンとして働いているため、「自分の机は無い」「客先に出向いて色々やる」「書類の作成などを請け負うバック担当は会社に存在しない。基本的に全部自分でやるしかない」「喫茶店などで書類作成などの業務をめっちゃやる」という、なかなかのADHDをすり潰すミキサーみたいな環境です。工夫しなければ死ぬぞ、という確信が就労前から発生していたため、必死で準備を整え、また実戦の中で調整を繰り返した結果としてこのエントリのような業務スタイルが発生しました。

このエントリは、以下のような皆様をターゲットにしております。

  • 大事なものを紛失して大変な怒られを発生させたことがある。
  • 学生時代、プリントやレジュメを整理するのが途方もなく下手だったが、力押しでなんとか乗り切ってしまった。。
  • 大事なものを紛失して平謝りした帰りにふと鞄を開いたら、紛失したと思ったものが出てきて山手線で泣いた
  • 手帳もノートも一冊使い切ったことがない。(紛失したり必要な時に手元になかったりでどんどん増える)
  • 毎日鞄を開いて中身を整理するという習慣をつけるのは無理っぽい。それどころか、「毎日整理する」というタスク自体が地雷の埋設作業になる可能性を感じる。
  • 人前で鞄を開けるのはかなり厳しい。なんでみんなそんなすぐに必要な物を取り出せるの?
  • 何度も何度も鞄を買い換えたり、整理グッズを買ってみたが結果は出なかった。使わなくなった鞄や整理グッズの墓場みたいな部屋で暮らしている。整理グッズを整理する必要を感じる。
  • もうだめだ。

やっていきましょう。我々はやっていくしかない。なお、思考の過程を言語化したため、かなり文字数が多くなった上に繰り返しも発生しています。結論だけ寄越せという人は最後の方だけ読めばいいと思います。「一般化しましょう」の辺りに結論があります。

解決すべき課題

自分のクソポンコツな脳の中で何が起きているのか、ということを一生懸命考えていった結果、以下のような結論がアウトプットされましたので皆さんとシェアーしたいと思います。

  • どこに何を収納したのかを記憶することが難しい。長期はおろか数分という短期でも記憶が消し飛ぶ。故に収納も取り出しも下手。
  • 集中力がゴミな上マルチタスクが不可能なので、鞄を開けて中身を出すなどしている間に別の情報を入力されると作業が混乱し全てが終わる。人と話しながら鞄の中から必要なものを探す等の作業は不可能に近い。
  • 必要に応じて鞄の中身を毎日入れ替えるという習慣づけが不可能。それどころか、鞄の中身を出し入れすること自体が地雷の埋設作業になりがち。極力、鞄の中身を入れ替えずに過ごしたい。
  • 鞄の中から必要な物を探すのが恐ろしく下手。物が積み重なっていると、脳が完全に認識を拒否する。

このような困りを解決する手段を具体化するとこのようになります。

  1. 鞄の中身に一覧性があればいい。具体的にいうと、鞄のフタを全開にすれば中のものが大体見通せればいい。
  2. 鞄の中身が仕切りなどで適切に分割されており、持ち物の仕分けが出来ているといい。
  3. 全ての持ち物に1手でアクセスできる。何かを取り出すために何かを一度外に出す必要がない。あるいは少ない。
  4. いざというときには「とにかくブチ込む」という選択肢を採用し得る上に、なるべく入れ替えを行わずに済ますための大量の業務アイテムを詰め込める容量。
  5. 可能な限り一つのバッグで仕事を行う。複数の鞄は使わない。

ということになります。実は、この条件を1~3まで満たすアイテムというのは既に市販されています。通称ADHDランドセルと評判(主に僕が呼んでる)の

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「開くPCバッグ」です。この発想はかなりやばく、僕のエントリもこのバッグが着想の基本になっています。スゲーと思います。客先に出向いたり大量の書類を持ち歩いたりする必要のない皆さんはこれ使うのがいいでしょう。

「開くPCバッグ」はこのタイプの鞄のくせに自立するところもすごい。言わずと知れたことですが、我々は作業中に鞄が倒れるなどの現象が起きると全てを見失う人種です。自立せず、かつ内部に仕切りもない鞄を使ってる皆さんは今すぐそれを捨てましょう。僕もプライベートではこれ使いたい。課金する余力がないので買ってませんが、篤志ある方はプレゼントしてくれてもいいです。連絡はツイッターの方にください。

しかしこのバッグにも欠点はあります。営業マンがこれもって客先に出向けるかという話と圧倒的な容量不足です。大量の書類を持ち歩き、更に必要に応じてその中から適切なあれを取り出して「ここにサインとハンコです!」と叫ぶ必要のある僕にはちょっとこの容量は足りない。

 

書類をいかに整理するか?

はい。ここで振り返って考えましょう。我々にとってもっとも重要で、かつもっとも管理がくそやばいアイテムとは何かということです。言うまでもなく書類ですね。客が乗り気になった時にすかさずサインとハンコを要求するためにも重要ですし、仕事の資料としても重要です。必要な時に紙キレ1枚が手元にないため大変なことになったという話はわりと皆さんあると思います。また我々は、仕事の資料を一度ノートパソコンやスマホなどに保存して、適切にペーパレス化するなどという作業が実行出来る人種でもありません。(一回本気で取り組んでみたけど破滅しました)

そこで、まずはA4のクリップボードを買いましょう。最低5個くらい買っていいです。100均で買えます。

クリップボード A4サイズ用 MDF素材

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僕に課金したい皆さんはここから買いましょう。 でも、理想論を言うとクリップボードは識別しやすいように色違いを買った方が更に便利です。色違いを全部貼るのはめんどくさいので、各自やっていってください。

日本クリノス 目玉クリップ 大 挟み口65mm 10個入り Mクリ-1

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 あとこれはちょっとしたTIPSですが、これをクリップボードにつけておくと、風が吹いているなどの過酷な環境下でも書類を適切なところで抑えて作業が出来るため便利です。

キングジム クリアーホルダー シンプリーズ A4 タテ 737SP-100 乳白

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 こいつも当然要ります。クリップボードの1番上にこいつを挟んでおくと、書類が汚損するリスクが減ります。(ただし、こいつに入れた状態でクリップボードに挟むと書類の取り出しがクソめんどくさくなります。必要に応じて適切に使いましょう)

仕事をしてる人類は大体のところ、現在進行中のお仕事タスクを複数抱えてジャグリングしながら生きてると思うんですが、仕事の流れごとにクリップボードを作っておくと便利だよ、ということです。我々は複数の流れの仕事をひとつの場所に合流させた場合、死にます。一度混ざったコーヒーとミルクを分離させる手段はない。すくなくとも、すぐに取り出して使う必要のある書類に関しては一手で取り出せる状態にしておく必要がある。

また、必要になった書類を立ったままクリアファイルをかき分けて取り出すというのは我々の能力では不可能です。一手で取り出せて、かつそのままの形で書類をめくっていくことが出来、更にそのままサインもハンコも出来るクリップボードはとても便利です。

そういうわけで、我々が選ぶビジネスバッグにはA4のクリップボードが少なくとも3個、欲を言えば5個収納出来る容量が必要になるということがわかってきます。(入らない分に関しても、自宅や机上でクリップボード管理することにより紛失を防げる可能性が高くなります)何度も言いますが、我々は一見して目に入らないものについての情報を短期記憶に保持することが大変下手です。現在進行中の業務書類や道具などを単純に積み上げて収納するのは絶対におすすめできない。一目で何がどこにあるのかわかる状態で管理する工夫がとても大事です。すぐに使う必要のある書類を生やクリアファイルに入れただけの状態で積むのをやめろ。せめて仕事のタスクごとにクリップボードに挟んで積め。

あと、これは文具メーカーさんに私信ですが、「超薄いクリップボード」を今すぐ開発してください。紙を抑えるあのパーツもっと薄く出来るはずだ。やれ。クリップボード20個くらい鞄に入れたい。見分けやすいようにカラーバリエーションもつけろ。

 

更に必要な要件

書類と業務タスクの管理をベースに物事を考えていくと、A4クリップボードが複数個入る必要があることは分かった。でも、クリップボードを無限個収納出来るバッグはこの世にはない。やはり、しばらくは使わないけれどこの先使うことになるであろう書類をクリップボードから外してクリアファイルなどに入れて収納するスペースも必要です。我々の残念な能力を考えると、極力書類は持ち歩いておくに越したことはありません。一度鞄から出した書類は消滅する可能性が限りなく高いし、その書類が必要になった日に我々が適切に収納を行っている可能性は限りなく低い。

更に、重要なのは客に渡す契約書などの「汚損破損などするとめっちゃまずく、しかもスマートに取り出せる必要があるもの」を入れるスペースです。これが独立していないと我々はくそやばい。客の前で鞄を開けてガサゴソやるリスクを極力減らすためにもこれは絶対に必要な措置です。クリップボードを入れてる部分に一緒に入れておくと破損しますし、クリップボードがミッチリ入った鞄の中を見られたくもない。郵便局に出すレターパックみたいなアイテムもここに入れておくといいですね。忘れにくくなります。鞄の中に忘れられたまま爆破の時を待つ地雷はなるべく作りたくないですからね。寝る前や出勤前、昼休みなどにとりあえずここだけはチェックするという習慣づけが便利です

更に、一手で取り出す必要のある小物を収納するポケットも必要です。ペンや印鑑、僕の場合喫煙するためのIQOS、電卓、ノート、領収書の束、社判、お仕事によっても色々あるでしょう。人によってはスマホや手帳なども鞄に収納するというパターンもあるでしょうし。もちろんこれも一覧性をしっかり確保して、一手でアクセス出来る状態にする必要があります。

まとめましょう。

  1. クリップボードに挟んだ現在進行形のお仕事書類を収納するスペース。
  2. クリアファイルに収納された資料書類等を収納するスペース。
  3. 一手で取り出す必要のある使用頻度の高い業務小物を入れるスペース。
  4. スマートに取り出す必要がある大事な書類等を入れるスペース。
  5. 折り畳み傘、モバイルバッテリー、バッグインバッグ、ペットボトルなど不定形のアイテムを入れるスペース。
  6. ノートパソコンを入れるスペース。

 最低限、これだけの分離されたスペースが必要ということですね。更に、前述した二つの条件を加える必要があります。

  1. 鞄を全開したら中のものが一通り見通せて大体のアイテムに1手でアクセス出来る。
  2. 地面に置いた時自立する

以上の条件をある程度満たす鞄というのは、要するに2気室以上(更にそのうちの一つは二つ以上に仕切られている)+A4サイズが入るポケット+業務小物を入れる取り出しやすいポケット+ノートパソコン収納スペースのついた、取り出し口が大きく開くビジネスバッグということになります。具体的にいうととりあえずコレです。

 2気室(うち一つは中仕切りあり)+A4サイズの書類が入るポケット1つ。更に1手で取り出したいアイテムを収納するオーガナイザーポケット、更にノートパソコン収納スペース。全部揃ってます。内部の一覧性も、ビジネスバッグにしてはまずまず。こいつの1気室をクリップボード+書類クリアファイル、もう1気室を不定形アイテム入れに。ポケット1をすぐに取り出す必要のある大事な書類入れ、ポケット2は一手で取り出したい小物を収納するポケットとして運用すればとりあえず事足ります。また、アマゾンでは写真がありませんが、小物を収納するオーガナイザーポケットも大きく開くため一覧性が大変高い。更に、真ん中に拡張用のマチがついており、本体サイズを拡大することが可能で我々ADHDにありがちな「とにかくブチ込む」という需要にもしっかり応えてくれます。

 

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こちらを見れば「オーガナイザーポケット」という概念が理解出来ると思います。小物の収納に大変便利な上、取り出しもとても楽です。尚、もしこの鞄を買おうと思ったけど、借金玉に課金したくないという皆さんについては公式サイトから買うのがいいと思います。(ただ、これだけの額の買い物なのでやはり実店舗で手にとってじっくり見てから買うのがいいと思います。通販はおすすめしません)

もちろん欠点もいくつかあります。まずはクソデカいことです。これを毎日持って通勤しているビジネスマンは流石に多数派ではない。更に、「大きく開く」といっても、一覧性は最初に紹介した「ひらくPCバック」には大きく劣る。(あれは普通に開いただけで中身が全部見えるのがすごい)不定形アイテムに関しては、この鞄の場合どうしても積み上げるように収納せざるを得ない。更に言うと、仕切り機能が充実しているため開口部が多く、ワンアクションで鞄全体を開けることが出来ない。

そのあたりについては、鞄メーカーの皆さんに頑張って欲しい。なんなら企画会議に呼んで欲しい。あるいは僕の知らないすごいアイテムをご存知の皆さんは教えてください。すぐに紹介します。

 

一般化しましょう

クソでかい上クソ高いな、という声はわかります。また、僕の業務環境と皆さんの業務環境は違うでしょう。あなたに必要な鞄についてはあなた自身で探す必要が出てくると思います。しかし、必要要件の一般化は出来ます。繰り返しになりますが、ADHDの鞄選びのコツを更にスリムにまとめましょう。

  • 必要な数だけ、鞄の内部が仕切り等で分割されている。
  • 内部の一覧性が高く、大体のアイテムに一手でアクセス出来る。
  • 自立する。
  • 容量が大きい。

 以上となります。僕は会社のカルチャーとして肩掛け鞄はありえないという空気があるため使用してませんが、可能な人は肩掛けにして使うことも考えてみるといいかもしれませんね。両手があくのは便利です。尚、本題からずれる話ではありますが、鞄は電車の網棚には絶対置くな。終わるぞ。

これから鞄を買おうと考えている皆さんは、自分の鞄に必要な仕切りスペースの数をまず考えるのが良いと思います。そして、内部にあるアイテムの一覧性をいかに高くするか、いかに一手で取り出せる状態にするかを考えるのが良いでしょう。逆に言えば、最悪は仕切りのないバッグの中に物を積むように入れる形です。これだけは避けましょう。

 

分けることはわかることである、しかしそれだけでは足りない

昔、僕に事務を教えた人間はこんなことを言ってました。「とにかく分けろ、そうすれば仕事はわかる。分けることはわかることだ」と。これは中々の金言だと思います。仕事も鞄の中身も書類も、とにかく適切に分類すれば理解出来る。そのとおりだと思います。普通の人、定型発達した能力を持つ人に関してはこのアドバイスだけで上手くやれるのでしょう。

当時の僕はその教えを忠実に守って、とにかく分けてみました。もちろん多少は効果がありました。しかし、結局のところだめでした、分類した書類やタスクを適切に整理、保管する能力がなかったからです。

仕事に必要な書類や道具を適切に分類し、それぞれ別の場所に保管する。それを必要に応じて鞄に詰める。これが普通のやり方です。普通の人はそれで上手くいくのかもしれない。しかし、我々ADHD勢にとってそれは鬼門です。僕たちはどんぐりを埋めたまま忘れてしまうリスみたいなものですから。もちろんドングリならいつか芽が出ることもあるでしょうが、我々が埋めるのは地雷です。いつか爆発するだけです。

要するに、我々ADHD一箇所に全てがまとまっていながら尚分類されており、同時に全体が一覧出来て全てのアイテムが一手で手に取れるという矛盾した状態を志向するしかありません。この理想状態は本質的には不可能なので、可能な限りそれに近づけるという努力しか出来ないものです。また、ある程度は何かを諦めて「現在進行形で使う書類だけは一覧性を確保する」「業務で使う小物だけは絶対に一手で取り出せるようにする」などの妥協案も必要になるでしょう。

 

とにかく全部ぶちこむという選択肢もある

二十歳の頃の自分に今やっている鞄の使い方が出来ただろうか、ということを考えると、まぁ出来なかっただろうな、と思います。また、このライフハックをやってみたけど実行出来なかった、という人も当然発生するだろうと思います。発達障害者は定型発達者より非常に遅いペースではありますが、発達しています。僕がこのエントリで書いたようなやり方を実践し、仕事に食らいついていけるようになった理由には、経験の蓄積と僅かながらの発達という要素もきっとあるでしょう。つまり、全てのADHD傾向のある皆さんに実行出来る手法ではない可能性はあります。

「こんなのやれねえよ」と直感的に感じてしまったADHDの皆さんに僕がお勧めする手法は、「でかい鞄にとにかく全部突っ込む」です。とにかくこれなら紛失するリスクは低減出来る。「すぐに持ち物一つ取り出せないボンクラ」という謗りは免れないでしょうが、それでも時間さえかければ必要なものを取り出すことは不可能ではないでしょう。(もちろん、いくら探しても見つからなかったアイテムが普通に鞄の中から出てきた、というのは我々にとってあるあるの話ですが)少なくとも、致命的な紛失や忘れ物が起こる可能性は減らせます。少なくとも、家や職場に管理スペースを作ってそこで整理して必要に応じて鞄に入れるというスタイルよりはよほど助かる可能性が高い。

ADHDの物品管理スキルは二段階だと考えると良いです。(もしかしたら三段階以上もあるのかもしれませんが僕はまだ辿り着いていません)

  1. とにかくジャンルごとに収納スペースを作り、そこに全てぶちこむ
  2. 1箇所に集められたものを適切に分類した上で取り出しやすく管理する。

の二段階です。1.が実行できていない人は、とにかくまずは鞄に限らず、全ての局面で「一箇所にぶちこむ」を心がけてみましょう。仕事関係の書類も小物もとにかくバッグにぶちこむ。オーバーフロウする頃に整理する。この繰り返しでも多少はマシになります。僕もこの手法を採用していた時期がありましたが、下手に小分け収納を工夫するよりよっぽど良い結果が出ました。「とにかく全部鞄の中のどこかにはある」という安心感だけは発生します。

自宅などでもそうです。服はとにかく畳まなくてもいいから一箇所に積み上げる。脱いだ服はとにかくカゴに突っ込む。部屋中に飛び散っている状態だけは避ける。最初のうちはベルトも靴下も一緒でいいです。徐々に余裕が出てきたら、ジャンルを細分化していきましょう。(ただし、スーツだけは最低限ハンガーにかけましょう)郵便物は全部まとめて一箇所に置いておく。(ただし、横積みよりは立てて並べる形での保管を推奨します。そこにそれが存在していることを視認可能なので。重ねて積むと我々は下にあるものの存在を完全に忘れます)

これがある程度出来るようになったら、次の段階に踏み出していけばいいと思います。とにかくぶちこむ、のジャンルを細分化していくのです。更に、とにかくぶちこまれたアイテムを整理して一覧性とアクセスしやすさを確保していく。もちろん、だからといって1気室のシンプルで大きい鞄を買う必要はありません。やる気が起きた時にすぐに次の段階に移行出来るように、なるべくこのエントリで紹介したような方向性の鞄を買っておくのがいいと思います。

でも、出来なくても自分を責めてはいけない。今出来ないことが未来永劫出来ないわけではないと信じて欲しい。あなたはゆっくりではあるけれど、発達している。その速度は、努力や工夫で多少ではあるけれど、上げることが出来る。僕はそのように信じています。10年前より5年前の僕は大分マシでしたし、5年前の僕よりは今の僕の方がかなりマシになっている。そんな風に感じます。

 

やっていくぞ

そういうわけで、僕は大量のクリップボードを持ち歩き、営業する先ごとにそれらを使い分けるという手法を使いまくっています。順番はどうでもいい、とにかく一つの客先に関する情報はクリップボード一個にまとめる、そこを探せば必要な資料は全部出てくる。そのままの状態で作業も出来る。そういう状態にしています。鞄に入りきらない分も机上に置いておけばわかりやすい。もちろん普通の人はこんなことをせず、たとえば

 

 こういうのでなんとかなってるんだと思います。でも、僕は大学生の頃からこれで整理はまったく出来ませんでした。もっと発達すれば出来るようになるのかもしれませんが、今のところは無理です。クリップボードの良いところは、クリップボードに書類をつけたまま作業して、そのまま収納出来ることです。しかも、一手で取り出せて仕事の現状をすぐに追うことが出来ます。そのまま書き込みも出来るしハンコも押せる。皆さんにも是非お勧めしたい。

ADHDが業務を行ううえで重要なことの一つは、スタイリッシュさを諦めることです。僕だって、そりゃノートパソコン一台と手帳一冊とペンケース一個で仕事をしたいと思うこともあります。でもそれじゃ、書類にハンコをつかせられないし、大量の書類をいちいちスキャニングして必要な時にノートパソコンを起動するなんて出来るわけがない。デジタル系のライフハックで現状を打破したADHDも多分存在するとは思うんですが、僕はとにかく泥臭いアナログハックをおすすめします。デカい鞄はそのうち重さにもデカさにも慣れます。

さぁ、とりあえず必要なものの全部入った鞄を持って、今日も仕事に行きましょう。とにかくそこには全部がぶちこまれている。鞄の重さは安心の証です。

 

 

 

 

15分雑記 部族たちの話

正式開始前のプレ更新なんで全てが雑なんですが、今日ももりもりと働いてきました。人生は色んなことがありますね。良いこと、悪いこと、悪いこと、辛いこと、厳しいこと…。もうちょっと比率がマシになると人生が楽しくなると思うので、皆さんアクセスしてください。ものすごく印税が欲しいです。それと、昨日はたくさんのコメントありがとうございました。大変なことになりました。味がある事態だと思います。

さて、今日の話題。最近就労していて思うことというのはこういうことで、世の中「ギリギリだなこの人」という人類はわりと存在しています。要するに、環境や状況がたまたまその人にとって良かった(もちろん当人の努力というのも欠かせない要素として存在するのでしょうが)ため、社会適応を果たしている発達障害の気のある人というのはかなりの数存在するのだと思います。

ビッグサクセスしている人は流石に少数派ですが、僕は今とても小さくてアットホームな会社で働いているためか、大きな組織に属していた時よりずっとそういう人を見かけることが多い気がします。なるほど、世界はなんとか回っているのだなぁという気持ちになります。もちろん、『ああ、その人をそんなに責めないであげてくれ…』と思うことも多々あるし、『僕を責めないでくれ』と思うことも多々あるのですが、まぁそれはそれとして。

一方で、世の中にはどんな環境でもタフにやってのける人というのも決して多くはないけれど存在します。少なくとも「自分はどんな環境でも戦える」と信じたまま死ねる人というのはゼロではないでしょう。とても幸福な人だと思いますし、心から羨ましい。でも、そうじゃない人もいっぱいいます。さて、この文章を読んでいるあなたはどちらの人類でしょうか。

さて、『環境に生かされている人類』と『環境に依らず自力で生きている人類』の話をしましたが、もちろんもうひとつパターンがあります。『環境に殺されている人類』です。状況が噛み合えばやっていけるだけの潜在力があるにも関わらず、能力と環境が噛み合わないために辛いことになっている皆さんです。これもかなりの数が存在するだろうと思います。「自分は発達障害なのではないか」と疑っている人の結構な比率がこのパターンなのではないかとも思いますね。

僕は結構色んな職場を見てきた方だと思いますが、職場環境というのはかなり違います。それはもう本当に違います。コモンセンスも違えば倫理規範も違います。そこにいる人々は全く違う言語で語り、全く違うものを食べます。僕は風俗店の従業員から金融機関の職員まで色んなことをやってきましたが、彼らが同じ社会で生きているというのはとても不思議なことだと思います。世界の神秘と言っていい。ある場所ではハンコは右に僅かに傾けて押すことが絶対正義とされ(おじぎという概念が導入されます)僅かな印影の霞みも絶対に許されず、ある場所ではハンコなんてのは赤い朱肉のシミが残ってればとりあえずそれでいいとされます。(だったらこのハンコに意味はあるのか?と思ってはいけません。それは文化であり風習です)

要するに、世界はとても広くて色んな場所があるという話です。資本主義社会は合理性の極地に向かって絶え間なく前進しているような雰囲気を出していますが、実際のところそれはひとつの側面でしかなく、切り取り方次第で実に様々な様態を見せるものです。火を囲んで全裸で踊る部族がめちゃくちゃにお金を稼いでいるなんてことも、よくあることです。あなたは部族ですか?

15分で終わらせて明日に備えて寝るぞと決めたので雑にまとめますが、ようするにこういうことです。あなたにぴったりの椅子はこの世のどこかにあるかもしれない、少なくともケツをねじこめる椅子はどこかにあるかもしれない。あなたに合った言葉で喋る部族がどこかであなたが来るのを心待ちにしているかもしれない。そういうことです。もちろん、日本は部族から部族へ移動するのがとても大変な社会ですし、移動する度にかなりの確率で社会的評価は磨り減ってしまう。そういうこともあるでしょう。

でも、こうして色んな人たちがなんとか稼いで暮らしている中に飛び込んで周囲を見渡してみると、『ギリギリの人たち』がなんとかやっていくのが見えます。そして僕も、『ギリギリの人』としてなんとかお給金を頂戴したり、あるいは自分の商いをしたりして暮らしています。なんとか自分に合った椅子を探してやっていこうと思えます。このブログはそういう気持ちで書いていこうと思います。

どこにも自分の居場所なんかないという確信を三十路を越えて抱けないのは、ある種世界に対する認識の甘さなのかもしれないけれど、それを認めてしまったら動き出すことも出来なくなってしまう気がするので、とりあえずブログを書いている間くらいはそれくらいの希望を持っていいじゃないですか、皆さんとりあえずそういうことにしましょうよ。もしかしたらそうじゃないかもしれないけれど、少なくともそういうことにしたって誰も損はしないじゃないか。

そういうことで寝ます。殴り書きの雑記にお付き合いありがとうございました。

 

プレ公開と経緯説明、そして今後について

 どうも借金玉です。

 ツイッターでおなじみの皆さんはいつもどうもどうも。初めて見たって皆さんは初めまして。そういうわけで、ブログやることになりました。

それでまぁ、次回は自己紹介とか書こうと思うんですけど、とりあえずはどうしてこういう事態が発生したのかについて皆様に一応のご説明をさせていただきたく思いまして、本公開前のプレ公開とさせていただきました。

 ざっくりいいますと、ある日突然カドカワさんの方角から連絡がありまして。 

 カドカワさん「借金玉ちゃん、君ブログやったらめっちゃPV集まる?」

僕「集まるようなきがする」

カドカワさん「めっちゃ集まったら書籍化できる」

僕「できる」

カドカワさん「めっちゃ売れたらめっちゃ印税入る」

僕「入る」

カドカワさん「それがどういうことかわかる?」

僕「めっちゃ溜めてる年金が払える?」

カドカワさん「払える」

僕「すごい」

カドカワさん「そういうわけで、やる?期間は半年。その間にすんごいPV達成したら書籍化。PVが残念な数字だったら残念賞。やる?」

僕「やる」

 という出来事があったわけですね。びっくりですね。

そういうわけで、僕もやる気を出しましてこれからガンガンブログを書いていき、書籍化スターダムにのしあがっていく方針になりました。インターネット、本当にすごい。

 

ブログについてですが、正式スタートは2月の1日となります。

そして、内容についてなんですが、まぁきっと色んなこと書くだろうなぁ、結局僕は書きたいことしか書けないんだろうなぁと思うのが正直なところではあるんですが、それでも一応タイトルの通り、発達障害を持つ人や精神に問題を持つ人たちが、なんとか社会の中で何はともあれ生きていく、可能な人は働いて生きていくということを主題としてやっていきたいと思っています。

 書籍化されるほど面白い、しかもまとまったことを書けるの?と問われたら、わからないとしか応えようのないところはあるんですが、それでも結果はともあれせっかく頂戴した機会ですから書ける限りは書いていきたいと思いますので、一人でも多くの人に読んでいただければいいなぁと思っております。

 僕はずっと物書きになりたくて文学部にまで入って勉強して、結局芽が出ず、就職したり辞めたり起業したり会社が崖っぷちになったり、そんな感じで生きてきた人間なんですが、こんな機会を頂戴することがあるなんてなかなか人生というのは不思議なものですね。ツイッターもやってみるもんだ。

 それでは、皆さん何卒よろしくお願いいたします。

皆様に良質な暇つぶしを提供できればとても嬉しいですし、僕のブログがほんの少しでも生き辛い人生を生きる皆様のお役に立つことが出来ればこれ以上の幸福はありません。

 

2017年1月25日

借金玉