発達障害就労日誌

色々あるけどまぁ生きていこうじゃないかというブログです。

コンサータとストラテラを飲んでみた話

今日はサラっとそんな話をします

僕は今コンサータを1日に54ミリ飲んでます。他に飲んでいる薬は安定剤のワイパックス眠剤マイスリーくらいですね。これに躁が出そうな時期は躁対策の薬が加わりますが、とりあえず今のところは安定しているのでこれで済んでいる感じです。

で、皆さんの興味はというと「コンサータとかストラテラって効くの?」というところだと思うので、僕が感じた効果を書いていきますね。

コンサータ

集中力3割増し

事務処理なんかをしているときは「本当に助かるなぁ」と思います。僕は今基本的には営業マンなんですけど、事務処理や雑務もそれなりにやらないといけないので、コンサータなしに仕事は成り立たない…とまではいえないけれど、無いと辛いです。また、集中力といっても一つの物事に完全に没頭するタイプのものではなく、複数の流れの書類の処理をこなしながら電話応対をしつつメールを返していく、みたいなジャグリング系の仕事に効果を発揮します。

これは科学的根拠に乏しいのですが、短期記憶力も向上する気がします。「あれをこの仕事が一段落したらやろう」ということが多少出来るようになりますね。また、フットワークが軽くなるので「忘れないようにタスクを付箋に書いとこう」なども出来るようになります。これが出来ると集中が掻き乱されないので複合効果でさらに集中力が伸びていきます。

事務処理は一日にこなした量が定量化しやすいので、ある程度手帳にメモを書き付けるようにしてますが、コンサータを飲まなかった日と飲んだ日ではタスクの消化量に2~3割の差が出ます。たまに試験的に飲まずに出てみたりするのですが、何度やっても「やはりコンサータに金をかける価値はある」という結論になりますね。

昼間の眠気消滅

これが最もありがたい効果なのですが、業務中に襲ってくる睡魔がピタっと止みます。僕は昔「支店長と面談している最中に寝る」という大技をかましたくらい、日中の眠気がひどい人間だったのですが、どうもこれは発達障害由来の症状であったようで、コンサータを飲むようになってからは完全に消滅しました。これは本当に助かりましたね。

「興味が持てない情報をインプットする段になるととんでもない眠気が襲ってくる」という症状にお悩みの皆さんには試してみる価値がある効果だと思います。

動作性の改善

これも科学的根拠は微妙なのですが、コンサータを飲みだして妻に指摘されたこととしては「ギターが上手くなった」というのがあります。(まぁ、下手なんですけど、下手なりに)それに、例えば書類をクリップで整理したりホチキスでまとめたりといった作業も上手くなった気がします。僕は昔からこういった作業がとにかく苦手で下手だったんですが、最近は「出来ると楽しいなこれ」という気持ちが生まれて来ました。書類がピシっと角が揃った状態で整理されているのはとても気持ちがいい。この感覚も、コンサータを飲んでから生まれたもののような気がします。

意欲の向上には効果なし

先送り癖の改善には僕の場合全く効果がありませんでした。コンサータを飲んでいようと飲んでいまいと、物事に手をつける苦労はほとんど変わりません。そういう意味では、上司に監視されながら仕事をこなすみたいな状況下では効果を感じやすいけれど、自宅で一人仕事をしている、みたいな皆さんにはなかなかメリットを享受しにくい側面もあると思います。「やろう」と思ってから手をつけるまでの時間のラグにはほとんど改善は見られませんでした。また、性格が変わるような劇的な効果があるわけでもないので、夢の薬では全くないです。

 薬が切れるとガツっと落ちる

これはあります。コンサータの効き目は12時間と聞きますが、僕の場合は10時間程度ですね。仕事から帰ってきて1時間は虚脱しながらボーっとツイッターをするなどしています。大体ですが、7時にコンサータを飲んで19時~20時に帰宅するので帰宅してからブログを書くテンションに脳を持っていくのにはそれなりに苦労しています。コートを脱ぐ、というタスクすらままならないほど虚脱していることも多いです。残業などで仕事中に切れた時はカフェインで凌ぐのが必須ですね。カフェイン単体だと焦燥感が出てきてしまうことが多いので、安定剤とカフェインは常にポケットに入ってます。

発想力は2割減

これは良いことなのか悪いことなのか半々というところですが、ポンポンと思考が飛躍していくあの感じはかなり減ります。強烈な閃きやぶっ飛んだアイディアなどは出にくくなります。まぁ、今の生活でそういうものが必要なのはブログを書くときくらいなので特に問題はないのですが。思考が全体的に堅実になる感じがします。

他の副作用は特に感じていない

食欲の減衰とか色々副作用はあるとは聞きますが、僕の場合はほとんど感じてません。非常に助かっています。後述しますが、ストラテラが副作用地獄だったのでコンサータには本当に助けられました。

 

ストラテラ

頭の中で渦巻く思考がピタリと止む

これはポジティブな効果とも言えるのですが、ストラテラを飲んで一番驚いたのは「あ、俺今何も考えていない」という体験をしたことですね。僕は常に頭のなかであらゆる思考がごちゃ混ぜになりながら高速回転しているタイプです。また、それは音声のイメージを伴うので、完全に過集中に入っている時以外は目を覚ましている限り雑音が鳴り続ける場所にいるような感じです。また、その「何か」についても明確な一つの対象ではなく、漠然とした複線的な思考がとめどなく続くので、上手くコントロールが出来ないときなどは生きているだけでとんでもなく消耗します。

ストラテラを飲んでまず感じたのは「世界が静かだ」ということでした。これらがピタっとやんで、シーンと静まった思考がやってきたのは非常に驚きましたね。

感性が全く稼動しなくなる

これもポジティブな要素とも言えると思うんですが、音楽などを聴いてもあまり心にしみいってくる感じがなくなります。僕は音楽が流れていると常にその音楽について考えてしまって(正確に言うと、ボーカルがいて歌詞が聞き取れるとまずアウト。インストなら多少は大丈夫。特徴がありすぎるものは無理です)脳が全く稼動しなくなるんですが、ストラテラを飲むと「聞き流す」ことが可能になります。

また、他人に怒鳴られるなどの状況になってもパニックは起こしにくくなると思います。ちょっと距離をとって物事を見られるようになる、という感じもあるかもしれません。僕はいまストラテラを飲んでいませんが、このときに得た感覚は割りと人生に役に立っているなぁ、と思うこともあります。

強烈な無力感と自殺念慮、そして嗜眠

僕がストラテラを飲んでいた時期は人生が谷底に向かって転げ落ちていく時期でした。そのため、この副作用はストラテラが全て悪いというわけでもないかもしれません。しかし、これは強烈でした。何をする気力もなくなり、とにかく死にたいという気持ちが襲ってきました。思考自体は静まっているのですが、ベッタリとへばりつくような、とりつくところのない壁のような「死にたい」という感情が四六時中頭から離れなくなりました。この時期はひたすら眠りました。正確には仕事はしていたのですが、仕事が終わったら全てを放り出して眠っていました。眠っている時しか希死念慮から離れられなかったからです。とにかく「いくらでも寝られる。どれだけ寝ても寝足りない。起きていても死にたいだけだから目を覚ましたくない」という状態が果てしなく続いた時期でした。辛かったです。

食欲の強烈な減衰、排尿困難

肉体的にも様々な不調が出ました。最も困ったのはこの二つです。僕は体格のいい方で、滅多なことでは食欲を失わないのですが、ストラテラを飲んでいた時期は人生で最も食欲がなかったと言えると思います。食べられないんです。

また、感覚が靄がかかったようになっているので、何を食べても味がしない、正確に言うと「味覚」は正常に稼動しているのですが、「うまい」と感じた時に脳の中に分泌される幸せ成分が1ミリも出てこない、という感じでした。

また、現実的に一番困ったのがこれなんですが、「尿が出ない」という地獄のような症状が発生しました。排尿困難というやつですね。もちろん、「全くでない」というわけではないので時間をかければ排尿できないこともないんですが、大変に苦しいものでした。また、この手の薬にはありがちな話ですが、男性としての機能は完全に死にます。

効く人もいるとは思う

僕のストラテラに対する感想は概して非常にネガティブですが、「思考の奔流が止まる」「外界に対する過敏性が減る」といったクリティカルな効用が存在することもまた事実です。僕がストラテラを飲むことは多分もうないですが、飲んだことのない人は試してみるのもいいかもしれません。ただ、この文章を読めば大体察してもらえると思いますが、副作用が出た場合かなりキツいので専門医の下で飲んだ方が絶対に良いと思います。ストラテラ個人輸入でも購入できますが、余程薬の対応に慣れた人以外はお勧めはしません。

まとめ

そういわけでざくっとまとめるんですが、いいところも悪いところもありますし個人差も多分ものすごくあると思います。僕はコンサータが非常に適合しましたが、あなたはストラテラが合うかもしれない。幸か不幸か、ADHDの薬で日本で処方されるのはこの二つしかないので、とりあえず試してみる価値はあると思います。

僕のブログを読んでいる人で「薬に頼るな、毒だぞ」みたいなことをアレする人は多分いないと思うので、そういうことは書きませんが、使える可能性のある道具はとりあえず試してみるのがいいですよ。コンサータはもちろん、ストラテラでも人によっては目の悪い人が眼鏡をかけたくらいの効果は得られる可能性はあります。

最後に、コンサータにしてもストラテラにしてもあることなんですが、発想力や感性といった部分はどうしても犠牲になる気がします。僕も文章を書く際などについては、意図的にコンサータを抜いて書くようにしています。もちろん、文章の読みやすさや体裁を整えるなどの作業は当然コンサータがあったほうがやりやすいと思うのですが、文章のコアになる発想がどうしても出にくくはなります。うまく使い分けてやっていけたらいいですね。

やっていきましょう。

残念な新卒のための生存手引書(実践編応用2 雑談、飲み会、コミュニケーション)

コミュ障過ぎて先輩と話が全く合いません

梅毒増殖中さんからのお便りです。名前に勢いがあり過ぎるのはともかく、僕もこれは悩みました。僕は結構喋るタチなんですが、会話の盛り上げに失敗して気まずい沈黙がずっと続くあれは大変辛いものですし、当然ながら芳しい評価につながることはまずありません。職場の先輩などは結構長い時間一緒に過ごす存在ですからストレスもどんどん溜まっていきます。大変辛い。逆に言えば、上司や先輩に「コイツと喋るのめっちゃ楽しいな」と思わせておけばかなりのメリットが見込めるわけです。是非とも抑えておきたいポイントです。なんならこの能力だけで1~2年は生き残れたりします。極めていくと単体でメシが食える技術ですので大変奥深いものがありますが、基本を抑えてコミュニケーションの方向性を切り替えるだけで結構利益が見込める技術だったりもします。わりと即効で効果が出ることもありますし。

今日はそういう内容を書いていこうと思います。

尚、応用編に入ってからの本ブログの内容はわりと難度がハネ上がってます。「定型発達者でも難しいだろこんなん」という話はその通りです。しかし、頭の隅に入れておいて損をする話でもないと思います。完璧にやり遂げようとは思わず、なんとなーく意識してみるなどの距離感が適正だと思います。

コミュニケーションは喋らせるゲーム

 まず、前提です。「良いコミュニケーション」とは「楽しく喋れる」ことではないということです。いや、正確に言えばこれは定義の問題ですので「自分が気持ちよく喋れるのが良いコミュニケーション」という定義もアリです。しかし、新卒の皆さんは自分が気持ちよく喋れればそれでいいという意識でコミュニケーションを捉えるのは不可能でしょう。この場合、コミュニケーションの目的はそれを行うことによって利益を得るということになります。

要するに、上司や先輩と「良好なコミュニケーションをすることで得をする」ということですね。「うまいこと気に入られて得をする」に読み替えてもいいです。この結果を狙う場合、「当意即妙な受け答え」とか「示唆に富む発言」とかそういうのは必要ありません。むしろなるべくやらない方がいいです。必要なのは相手に対して「こいつは俺の話を真面目に聞いて敬意を持っている」と感じさせることだけです。

というのもですね、これは前に書いた「ガン詰め」エントリと同じ概念なのですが、人間というのは基本的に承認欲求の塊です。何かを喋った結果誰かに認められて承認されるというのは凄まじい快感です。あなたの上司や先輩も例外ではありません。

人間が複数人でそれぞれ喋りたいことを喋った結果全員が楽しいというのは、ある種の奇跡です。ある時代、ある場所で、ある条件が揃ったとき起きる美しい奇跡です。狙ってやれることではありません。しかし、人間はついこの状態を目指して喋ってしまう悪癖があります。また、喋ることによって得られる承認は麻薬のように脳を麻痺させるので、ついつい人間は「自分の喋りたいことを喋って」しまいます。

わかってきましたね。要するに、欲しいものを与えてやればいいのです。人間は基本的にチンパンジーとあんまり変わらないので、ボタンを押したら飴玉が出てくるマシーンを連打してしまう機能があります。僕が無限にツイッターで喋り続けているのを見たらわかりますよね。この状態に相手をネジ込めばコミュニケーションは勝ちなのです。

 

今日は楽しく喋ったなぁ、は負けフラグ

たとえば、あなたはある会社の新卒で、今日は新人歓迎会でした。ジャンジャン酒を注がれ「君には期待している」「会社に新しい風を吹き込んでくれ」「組織に染まるなよ!」などの嬉しい言葉をグイングイン注入され、あなたは大変気持ちよく喋りまくり、ほろ酔い気分で帰途につきました。「楽しかった、明日から頑張ろう、自分らしさを出して行こう」などの気持ちが湧き上がってくると思います。これが典型的な負けフラグです。結構な確率で悲惨な未来が待っていると思います。

これは経営者になって気づいたのですが、大抵の経営者は、同じ経営者として接する限りにおいて、腰が異常に低いです。(例外もいますがこれは後で詳しく語ります)喫茶店で打ち合わせをした後は基本的に領収書ビーチフラッグが開催され、とにかく金を払いたがります。漫画や小説に出てくるような傲然とふんぞり返った悪い経営者なんてほとんど存在しません。(たまにいますが、後述)僕のようなポッと出の若手経営者でも金の匂いをさせている限りは、かなり大物の経営者を相手どっても「君はすごい、応援している、私なんかただのショボいおっさんだ君には到底敵わないよ」という姿勢で遇されることが多かったです。これが調子に乗った若手を粉砕する社会のミキサーです。

ニュアンスは伝わりましたでしょうか。

もう少し経営者の話を続けましょう。経営者というのは、基本的に常時殺し合いをしているタイプの部族です。もちろん協力関係を形成することもありますが、基本的に行動のベクトルは「利益」に固定されています。要するに、合法の範囲であれば人間をハメたり背中から刺したりすることも日常の範囲であり業務の一部なのです。彼らがその殺し合いの中で長い時間をかけて最適化していったコミュニケーションスタイルがこれです。落とし穴に落とされず、背中を他人に見せず、殺されずに殺すためのスタイルです。

剥き出しの人間の闘争が結果としてこのようなコミュニケーションスタイルを生むというのは大変不思議なことですが、大体起業して2年もたって適当にボッコボコにされて何回か修羅場を抜けると、傲慢だった若手もかなりの割合がこのスタイルに落ち着いていることが多いです。さもなければ死にます。(死ぬ方が多いです)彼らはお中元やお歳暮を決して忘れず、機会さえあれば他人への感謝と敬意を口に出し、他人を諸手を上げて賞賛します。そして、適当なタイミングで見事に背後から殺してのけます。

ニュアンスは伝わりましたでしょうか。

彼らは決して「自分が気持ちよく喋る」ことに注力しません。相手を気持ちよく喋らせ、海底の砂の中に住むグロテスクな魚みたいに機会を伺います。自分より強い存在を丸ごと食うためです。これは捕食者の作法です。彼らはひたすら相手を「気持ちよく喋らせる」ことに注力します。そしてコミュニケーションのイニシアチブを確保します。相手に「喋りたい」という感情を持たせることで支配するのです。コミュニケーションにおいて強者であるためには、捕食者の作法を身につけることが重要です。

逆に、自分が気持ちよく喋ってしまった場合は「負けた」と認識してください。あなたは踊らされたのです。

喋らせる技術

さて、実際にやるにはどうすればいいのか。一番シンプルな方法は、相手を尊敬することです。心の底から何の曇りもない敬意を相手に対して持つのが一番簡単です。しかし、好意を持っていない相手にそれを行うのは難しいでしょう。しかし演じてください。演じる努力をしてください。人間というのは大変面白い機能を脳に搭載していて、本気で演じれば段々本音と建前の境目が不明瞭になってきます。しかし、不思議なことに「こいつを殺せば儲かる」という段になると、スパっと演技の衣を脱ぎ捨てることが出来ます。演技に没頭してください。数をこなせば次第にできるようになっていきます。

まず、あなたが取り入るべき相手の「すごいところ」を探してください。あなたがド新人のペーペーならすぐに見つかるはずです。見つからないのは観察が足りないからです。組織で一定の期間生き延びて来た人間である、という点一つをとっても敬意に値するはずです。もしあなたがその人間に対して「殺したい」という感情を抱いていたとしても、尊敬すべき美点を必死に探してください。「殺す」という目的意識を前提にしても、それが一番手っ取り早い行動です。

人間を知りましょう。知る努力をしましょう。敬意を持って話を聞きましょう。「面白い話をする」スキルより「他人の話を面白く聞ける」スキルの方がずっと人生に於いて有益なんです。初手は、相手に個人情報をとにかく吐き出させることに注力するのがお勧めです。何を好み、何を嫌い、何に怒りを覚える人間なのかを知らないことには対策も立てようがありません。

話を聞いて貰うというのはものすごい快感です。たいていの人間はこの欲望を拭い去ることはまず出来ません。これはサイコパス野郎であろうがなんだろうがそうです。「一杯行こうや」と上司や先輩に言われた時点で相手は欲望を曝け出してるに等しいのです。人間というのは常に自分が気持ちよく喋れる相手を探しています。人生の大半をこの作業に費やす人間だって珍しくありません。上手に踊る人間より上手に踊らせる人間を目指してください。

 

話題を合わせる

これは大変重要な作法です。というのも、人間というのは「喋りたい話題」を抱えている生き物です。同じ話題で喋れる人間に親近感を持たない方が難しいです。しかし、この作法を完璧にこなすにはこの世の全ての知識に通じている必要があります。(昔、まだ僕が良い背広を着て誇らしい名刺を持っていた頃に連れていかれたクソ高いクラブのホステスさんは毎朝主要4紙に目を通すと言ってました。もちろん知識の幅を広げる努力それ自体は必要です)

では、相手が自分の知らない話題を振って来た時にどうすればいいか。簡単です。「その話題に興味を持つ」ことさえ出来ればクリア出来るんです。目をキラキラさせて自分の話を聞いてくれる人間を拒否するのは相当難しいことです。逆に、うろ覚えの知識で話題を合わせるなどは逆効果です。知ったかぶりは簡単に見抜かれます。(ただし、うろ覚えの知識を敢えて開陳して相手に突っ込みを入れさせ感服したポーズを見せるというポピュラーな技はあります)

他人の話というのは概してつまらないです。敬意を持てない相手の話なら尚更でしょう。しかし、面白く聞く努力をしてください。質問をしてください。ピントを外してもいいです。ズレた質問をしてもいいです。それはしょうがないです。質問のピントが的を射ていることで評価を獲得するなどという高等テクはもう少しレベルを上げてからでいい。ド新人が目指すべきはそれではない。まずは「気持ちよく喋れる相手」と認識されてください。これさえ確保すれば仕事を教わるのが非常に楽になります。

ある程度、上司や先輩と話題を合わせるために時間とコストを投下するのも実は効果があります。クソデキ新卒をよく観察してみてください。「あのラーメン屋がうまい」と言われれば彼らは音速で食いに行きますし、「あのミュージシャンが良い」という話を聞けば速攻でyoutubeに走ります。これはデキる人間は多かれ少なかれ大体やってます。そして、投下したコストは結構見合います。コストとリターンのバランスを気にしながらやってみてください。

しかし、繰り返しになりますがそれをやるためにはまず相手を知る必要があります。まずは、敬意と興味を持って相手に個人情報を吐き出させてください。これさえ出来れば勝ったようなもんです。逆に、人間にコントロールされることを恐れているタイプの抑制と警戒心の強い人間はこの時点でブレーキをかけてきます。しかし、ド新人の新卒というのはどうあがいても「ナメられる」存在です。こういう相手に抑制を効かせるのは存外難しい。どんどん喋らせましょう。コミュニケーションのイニシアチブを握りましょう。「喋りたい」という気持ちを相手に起こさせた時点であなたの勝ちです。逆に「僕の話なんかつまらないよ、君の話は面白いからどんどん話してくれ」という上司や先輩に遭遇した場合は警戒心をMAXまで引き上げてください。そいつはクソ怖いです。

 

例外の話

ここまで僕のコミュニケーションの話は「相手の喋りたい、承認されたいという欲求を上手く刺激して言語外でコミュニケーションのイニシアチブを握る」という方向に特化してきました。しかし、これと全く逆の方向性でコミュニケーションを支配する技術も実はあります。(新卒という立場ではまず実行出来ませんが)

要するに教祖型ですね。ガンガン喋って相手を感服させるスタイルです。僕が今このブログでやっていることもこれに近いと思います。ある種の発達障害を持つ人間にはこれが異常に得意な人間も多いと思います。少なくとも「自分が喋ると気づいたら独演会になっているか、完全に話題からはぐれて無言で酒を啜ってるしかない」という症状を持っている皆さんは結構多いと思います。

これはコミュニケーションの方向性を間違わせる危険な能力です。僕も「良いコミュニケーションとは、人間が僕の話題に感服してくれている状態」という誤解を結構長い間有していました。最悪ですね。こんなん新卒で来たら殺すしかない。

しかし稀に、この能力をフルバーストさせて社会を駆け上がっていくモンスターが存在します。(僕は駆け上がろうとして叩き落されました)経営者界隈にもたまにいます。「傲然とふんぞり返った悪い経営者」のイメージは彼らによるものでしょう。彼らのコミュニケーションスタイルですが、基本的には絶対に真似しないでください。「カリスマ」「異端者」などの称号は格好いいですし、「ああなりたい」と思わせるだけの圧倒的な魅力を彼らは有していますが、あれは特殊技能です。努力で習得出来るものでは通常ありません。(そもそも彼ら自体がカリスマを演じているのは外面だけで、社交の席ではペコペコしているなどもよくあります)

しかし、彼らは自己顕示欲が非常に強いので本などをよく書きます。新卒を致死的な罠に誘導するウィルオウィスプです。あなたが誰にも真似できない特殊技能を有している場合などには良い可能性もありますが、基本的には絶対にあっちに進んだらだめです。死にます。僕を見たらわかるだろ?見事に死んだぞ?

あなたがこの方向で突き進みたいというなら、僕は止めはしません。僕みたいな敗残者の言葉などどうせ耳に入らないだろうし、あなたが見事に勝利を射止める可能性だってゼロじゃない。心から応援してる。でも、「自分は圧倒的に優れた人間ではない」という確信がある皆さんはこの方向性はよした方がいいです。「友人は多くないが、たまに自分を圧倒的に信頼する信者が発生する」という皆さん、結構いると思います。あなたの教祖特性が本当に社会に通じるのか、じっくり検討してみてください。

まぁ、これで勝てるなら勝ったらいいと思うし応援してる。どうせ止めても止まんねーし。そういう皆さんは僕を全力であざ笑ってると思うけど、それはそれでいい。あなたが勝利を収めることを僕は祈ってるし、負けた時はいつでも戻ってきてください。死なないでね。死んだらダメだよ。

 

かといって常にこれやってたら人生がアレになる

はい。まぁ、そういう内容だったわけですが、僕が常にコレをやってるかというとそうでもないです。だって、私生活でまで自分を出さずに相手の背後を取ること考えてたら辛いじゃないですか。利益を狙いに行くシーンでは利益を狙い、そうでないシーンでは気持ちよく喋る。この切り替えが大事だと思います。

人間がお互いに喋りたい話題を喋った結果、二人とも楽しいという奇跡。僕はあれが大好きです。素晴らしいことだと思います。(もちろん、人間が本当に楽しんでいるかなんて知りようがないんですから僕の幻想の場合も多々あると思うんですが)それが出来る間柄の人間を持てるか持てないかは、人生の価値を大きく左右する一大事だと思います。

まぁ、あとですね。ささやかながら僕の財産としてポケットに残ったおしゃべりクソ野郎属性、まぁ教祖特性とか適当に名前つけましたけど。これを発動させた方が得をする可能性があるシーンも無くはない。一発狙いに行くシーンですね。具体的に言うと、カドカワさんから書籍化の話が来た時とか、それに伴ってブログを書いてる時とかね。ありのままの自分を出して愛される!これより素晴らしいことはない!僕を愛せ!ブログにアクセスしろ!その上で印税も発生させてくれ!幸せにしてくれ!出資者に金を返したいんだ!

まー、深夜にダーっと書くことの多いブログやツイッターで自分を殺しきるなんて不可能に近いですからね。要するにコミュニケーションの方向性の使い分けなんですよ。そういうわけで、私生活でまでコレやるのは本当にオススメしないです。ありのままの自分を出して楽しんでもらえる間柄の人間を作る方が大事です。何も考えずに喋りたいことを喋りまくって、相手も同じように振舞って、二人とも楽しくて仕方ない。涙が出るほど素晴らしい時間じゃないですか。そういう時間がかつて僕にもあったことを思い出して涙が出てきた。僕が今日書いたようなスキルを用いて何百人上っ面の友人作ろうと、たった一人のこの相手に勝るもんじゃ絶対にないですよ。

しかし、金と社会的地位を確保しにいく職場でのコミュニケーションはそういうものではないです。(職場でありのままの自分でいられて金も地位も得られるならそれは最高の職場ですので極めつけの幸運ですが)しっかりと相手の背後を取り、支配することを狙ってください。

やっていきましょう。

 

雑記 なるべく他人に共感する努力をすると、最終的には割と得をするんじゃないかという話

みんな一番辛いという話

今日はビール飲みながらダラダラ書きます。

syakkin-dama.hatenablog.com

コレのブックマークコメントに、「人の上に立つなら感情のコントロールくらい出来るようになっとけよ」みたいなお話があって、「まぁその通りだなぁ」と思う一方、人間が人の上に立つタイミングというのは中々選べないもので、しかも通常「人の上に立つための専門技術」みたいなものを学ぶ機会もないんだよなぁ、などと思い、これは困った話ですねというところなんですが。

もちろん、昨日のエントリにも書いた通り「部下を精神的に追い詰めるのが三度のメシより好き、嫌われたくないとかそういう感情は持ってない」みたいなタイプの上司も存在しますし、「感情のコントロールがクソほども出来ない」という困った上司ももちろん存在して、それは本当に当たるとキッツイんですけど。

でも、その一方で上からは成果を上げろと詰められまくってるのに、下はまるで動いてくれないというどうしようもない状況に嵌りこんで、それをなんとかするべく必死になった結果が「ガン詰め」という形で表れてしまう上司の皆さんもいっぱいいると思うんですよね。部下を追い詰める上司が部下以上に追い詰められているという地獄絵図はわりと発生しがちで、本当に辛いところなんですよ。更にその上まで追っかけてみると、経営陣は経営陣で資金繰りやらなんやらで死に掛けてたりしますし。この世は地獄だ。

焦燥感でパリパリになった状態でまともなマネジメントなんて出来るわけがないんですよね。そんな状態で感情のコントロールなんて出来るわけがない。また、そういう状況になると新卒とかそういう立場が「楽そう」という風に見えちゃうわけですよ。だって責任が無いわけだから。「こいつが俺より辛いなんてあり得ないだろ」みたいな発想が自然に生まれてきちゃう。新卒は新卒で、上司の立場になったことなんてないわけだから上司の苦悩を推し量ってやることもまた難しい。わかんないですよね、実際のところ。僕も自分でやってみるまで全くわかんなかった。

みんな「俺が一番辛い」って思ってるんですよ。経営陣も中間管理職も新卒も。そして、実際みんなナンバーワンでオンリーワンの辛さを持ってるんですよね。また、中間管理職とか経営者とかそういう立場になってから、新卒だった頃の辛さとか中間管理職の辛さとかを思い出すのも難しい。(そもそも順調に出世したのであまり辛いというイメージを持ってないなどもありえる)

僕は、デカい組織の新卒やって経営者やって今は非正規雇用の雇われ営業マン兼敗戦処理の残りカスみたいな会社の社長なわけですけど。(すごいな、見事なテンプレ転落人生だ)まぁ、24歳から30歳くらいまでの間に面白いほど立場がクルクル変わったわけですね。新卒がいきなり人雇って上司になったりしたわけですよ。「人を使うの本当にキツい」ということだけはよくわかりましたね。そのうえ、全部基本的には上手くいかなかったわけですけど。一時的に良かったりもしたけど結局コケたしね…。

まー、辛かったですね。新卒も辛かったし会社経営も辛かった。今が圧倒的に楽ですよ。だって、仕事に行けばとりあえず固定給の部分はもらえるし、うまいことやれば歩合も貰える。他人のカンバン背負って営業するの本当に楽ですね。だって僕のカンバンじゃないもんね。他人の信用(しかもそこそこ積み上げられた)にフリーライドして仕事するの最高でしょ。その上、資金繰りのことも考えなくていい、従業員の給与の振込みが何日後か考えなくていい。経費の精算にビクビクしなくていい。「交通費ください」って言えば領収書が現金に戻るのすごいですね。感動しました。

僕は未だに「経費くれ」って言うのにすごい罪悪感があって(言われるのものすごく辛かったから…)なかなか請求できないんですけど、「おい、交通費清算しろ」って言ってくれるわけですよ。すごいですね。そういう感情を持ってると自然と職場の人間に対して好意と共感が沸いてくるし、多少の理不尽があっても怒りの感情なんかそうそう沸いてこないわけですよ。「俺にこの人を責める権利があるか?」と考えると、「無い」しかアウトプットされませんからね…。だって、こないだまでそっち側の立場でしたからね。キツさや苦労なんて大体想像出来ちゃうわけですよ。

良い新卒にも良い経営者にもなれなかった人間が自分だ、という諦めについてですが、これは結構驚きなんですが人生をフワッと楽にしてくれたところがあります。結果としてあのようなエントリが書けました。

なんの話だっけ

ああ、それであれです。要するに、みんな「俺が一番辛い」と思っている話ですが、これは要するに「他人の立場が想像出来ない」という点に起因するんだと思うんですよ。かといって、これは「想像力の不足」というわけでも決してなく、普通出来ないんですよね。だってやったことないわけですからね。

他人に同情出来る、というのは一種のスキルだと思うんですよね。「ああ、この人クソ辛い立場にいるな」というのが実感としてわかれば、多少の理不尽さをぶつけられても結構呑み込んでそれなりに的確な行動が出来ちゃうんですよ。その結果として物事が上手く運ぶことは非常に多い。理不尽をぶつけられたとき「それは理不尽だ」と叩き返すのって、大体の場合悪手ですからね。

発達障害者はふんわりした表現をすると「異常に空気が読めない」とよく言われますが、逆に「超デキる新卒」は「異常に空気が読める」のではないかと思うところが最近あって、あいつら経験したことのない立場の人間の辛さもある程度見えてるのではないか、という仮説が生まれつつあります。超デキる新卒がこのブログを見ている可能性は薄いと思いますが、もし見てたら種明かししてください。おまえら、僕が20代を丸ごと投じてやっと多少見えるようになった(ような気がしている)世界を物心ついた時から見てるんですか。それは理不尽過ぎる話じゃないですか。

人間に共感する能力

僕は、他人に共感する能力がかなり低い方だと思います。それどころか、「他人の立場など知ったことか」というスタンスでやってきました。だって、他人の立場なんて所詮は他人の立場ですからね。気にしないでゴリゴリ合理性で突き進むのが最適解に決まってる。そのような確信を抱いて前進した20代は無残な敗北で終わったわけですけれど。(冷静に今考えるとそりゃそうだという気しかしない)

でも、他人の立場をエミュレートして何を望んでいるか想定する能力って、冷静に考えるとクソ重要ですし、その気になれば悪用も出来ますよね。まぁ、悪用といっても資本主義社会で合法の範囲で他人の背中を刺して利益を得ることは悪なのか?という話は当然ありますが。まぁ、とにかく「他人に大いに共感しながら、極めて冷酷な決断を下す」ということも可能か不可能かで言えばぜんぜん可能なわけですし、なんなら非常に重要なわけですよ。

 冒頭で紹介した僕のエントリは今のところ、「とにかく媚びろ」という要旨に見えると思いますが、最終的には「他人に共感する能力を持ちながら、同時に冷酷かつ利己的な判断を可能にしろ」という地点に着地する予定なんですよね。ほら、人間の背中を刺すには背後取らなきゃいけないわけじゃないですか。

 共感をベースに行動を組み立てるのはわりと合理性がある

これはデキのいい定型発達者の皆さんにはもしかすると常識以下の話かもしれないなー、と思いながら書くんですけれど。ロジカルな行動規範にしたがって動くより、他人への共感をベースに行動する方が、少なくとも短期的には合理的であることって割と多いなぁ、と思います。要するに「空気を読んで動く」というやつですね。

限界まで追い詰められてパリパリになって怒鳴り散らす上司に「コイツはクソだ」と思いながら接する人間よりは、「この人もめっちゃ大変だろうな」と思いながら接する方が、上手くいく確率は高まると思うんですよね。「新卒は大変だろうな」と思いながら接する上司は、「新卒は責任が無くて楽だな、見てるだけでムカつく」と思って接する上司よりは良い上司になり、良いマネジメントをする確率が高いと思います。もちろん、他人の立場を理解して共感するだけでは不足で、時にはその共感を切り捨ててロジカルな判断を下す必要もあるわけですけど。それはそうとしても、他人の立場をエミュレートする能力って絶対要りますよね。

そういうわけで、「人間は皆オンリーワンでナンバーワンの辛さを抱えている」という前提を持っておくのは基本的に有用だと思うんですよね。この世の中、辛さを抱えてない人間なんて稀だと思いますし、他人の立場に寄り添ってやる姿勢は大変実用的に役に立つと思います。

 

他人に共感することとロジカルな判断は並立するんじゃないか

発達障害に起因するものなのか否かは判然としないのですが、僕は他人の立場をエミュレートするというのが得意でなく、また他人への共感性も薄いタチなので、あまり他人に共感し過ぎてまずいことになったことはありません。自分が理解できない、経験したことのない立場の人間に対しては非常に冷酷な考え方を持って生きてきたと思います。そういう意味で、かつて僕の上司であったり先輩であったりした皆さんは不幸だっただろうな、と思います。誠に申し訳ない。

結局、僕が共感出来る対象の人間って「自分の過去の経験から推し量れる範囲の立場にいる人間」だけだと思うんですよ。(まぁ、その共感自体がマト外れである可能性も大いにあるんですが)

それでもまぁ、なんというか。「相手の立場に共感しながら、同時にロジカルで利己的な判断を働かせる」ということが多少出来るようになったな、という気が最近しています。もともと利己的でロジカルな判断は得意だったんですが、それに加えて他者への共感というものが加わったというか。なんというか、「あなたの立場はわかる」という気持ちも本心ですけど、「それはそれこれはこれ」という判断も同時に存在しているわけですよ。あまり詳細に書くと僕を信用する人間がこの世に一人もいなくなる気がするのでフワッとぼかして書いてて申し訳ないんですが。

他者に対する共感と利己的でロジカルな判断というのは並立する思考だと思うんですね。これを上手いこと両立させてやっていくことが、人間の群れの中で上手く立ち回るコツなんじゃないかなぁと最近は思ってます。どっちかが突出すると大体辛いことになる気がするなぁと。そしてここまで書いて思ったんですけど、これって常識のような気がする。どうなんだ。そんなことだから人生失敗するんじゃないのか。

 

そういうわけで

「人の上に立つなら感情のコントロールくらい出来るようになっとけよ」という発想はあまり良くないのではないかなぁ、と思います。もちろん、理想論としては仰る通りなんですよ。出来るようになってるに越したことはない。なってて欲しい。でも、現実にそうはいかない。感情のコントロールが出来ないまま上司になってしまう人はいっぱいいる。むしろ、感情のコントロールなんてものを出来る人間の方が少ないです。そんなの学ぶ機会ほとんど無いですからね。

だから、切り捨てるのではなく「感情のコントロールが出来ない上司」の立場に寄り添ってやることが大事だと思います。あなたが仮にその上司に対して「絶対に殺す」という感情を抱いていたとしても。その目的を実行するためにも。

「この人はこの人なりにしんどい立場にいるのだろうし、マネジメントの技術を体系的に学ぶ経験なんてもちろんしたことが無いんだろうな」という前提がオススメです。共感を発生させやすくなります。それはそれとして、「こいつは機会を見つけて殺す」という思考も結構たやすく両立します。

「人の上に立つならば感情のコントロールくらい出来るべきだ」というべき論はこのような矛盾する観念をを並立させることを難しくさせる気がするんですよね。共感を切り捨ててしまうというか。そういうわけで、最近は「大抵の人間は同情に値する事情を抱えている」という考え方が僕の中で流行っています。なるべくそれを汲みとる努力をしよう、その結果として相手の望むことをなるべく実行してやろうと思ってます。

それはそれとして、もちろんそれをする目的は自分が得をするためですし、損をするならそんなことは絶対しないですけど。実際のところ、なるべく他人に共感して相手の立場をエミュレートしながら最適な行動を探るという努力は、結構得をする気がします。一番大事なのって得することじゃないですか。「かくあるべき」論を振り回してもあんまり得しないし、全ての上司が感情のコントロールを習得するなんてありえないですしね。

理想論を言うと、新卒も中間管理職も経営者も、皆が全員にうまいこと共感してお互いの立場を慮り合うのが一番だと思いますが、人間がコントロール出来るのは大抵自分だけなので、結局自分が他人の立場を汲む努力をするしかないですよね。辛い話ですけど。

まとまりのないあれで申し訳ないですが、そんなことをダラダラ考えました。

やっていきましょう。

 

 

残念な新卒のための生存手引書(実践編応用1 くそヤバイ時の乗り切り方)

ガン詰めが発生しました。

始まりましたね。本番です。あなたはやらかしてしまった。あるいは、多少のやらかしが積みあがってついに発火点に達してしまった。個室に呼び出されるパターンか、あるいは自席でモリモリ詰められるパターンかはわかりませんが、とにかく「詰め」という概念があなたにふりかかって来てしまった。

叱責のために上司、あるいは先輩が時間を取るというのは結構ヤバい事態です。この場合、想定されるパターンは二つしかありません。一つが「時間をかけて言って聞かせよう」という時間をとってくれているパターンか、「一回こいつを徹底的にシバかなければ収まりがつかん」というお気持ちが発生しているかです。そして、人間というのは残念なので自分が現在このどちらの気持ちなのかを判別することは通常出来ません

逆に言えばあなたがこれから取る態度次第で「こいつをとにかくシバキ殺す」になるか、あるいは「じっくり話して聞かせて反省させよう」になるかのルート分岐を選択できる可能性が残っている、ということになります。前者のルートに突入した場合、喋り疲れるまでお説教は終わりませんし、お説教に要した時間を確認した結果再び怒りが燃え上がるという二重の罠が発生します。怖いですね。

例外として捉えて欲しいのは「成果の出ない人間を詰める」という部族の風習がある場合です。この場合は単なるイニシエーションの一種ですので、詰められている先輩などを観察していればどのように振舞えば抜け出しやすいかは把握できると思います。そうしてください。「次の締め日までには数字上げます」以外特に言うこともないし、頑張ってどうこうなるものでもないです。あれは見せしめの意味もあるカルチャーなので、そういうものだと思ってください。借金玉さんは昔浄水器を売ってたことがありますが(わりと数字は良かった)あれは「人間をみんなの前でブチ詰める」ということに意義がありますし詰めもテンプレ化してるので対応自体はやりやすいと思います。じたばたあがいても数字が変わるわけでもないですし。

さて、話を戻しましょう。あなたはなんとしてもこの説教を終わらせた時に「あいつもわかってくれたな、時間を取った甲斐があった」という清清しい気持ちを相手に持たせてこの場を離れなければなりません。つまり、エンディングに向けて物語を構築していく必要があります。優秀な上司ならエンディングに向かって説教を上手に構築するものですが、たいていの人間にそんなことは出来ないので、怒られている側が上手に誘導してやる必要はあります。

さて、そういうわけでお説教が始まりました。最初に考えることは一つです。「どのタイミングでお礼を言うか」です。というのも、人間というのは人間をブチ詰める一方で「とにかく殴れればそれでいい」みたいなタイプは稀です。(たまにはいます)大体の人間は「説教した結果、説教した相手にも感謝されたい」という尽きざる欲望を持っています。逆に言えば、これが満たされた時お説教は終わります。脱出口はここにしかありません。厄介なのは、この欲望を自覚していないタイプの人間です。詰めれば詰めるほど人間は普通頑なになりますので、それが怒りに火を注いでお説教無限地獄になります。これだけは避けましょう。

「ご指導ありがとうございました」を言うタイミングをとにかく探ってください。いいですね。まずはここに全神経を集中してください。

とにかく聞け、無駄に喋るな、キレるな。

お説教が始まると通常、人間は相手の発言をシャットダウンするタイプの防御機制が発動すると思います。そのくせ、相手の叱責の言葉尻や認識間違いなどはびっくりするほどよく聞こえるので、それを拾って反撃したくなると思います。

やめましょう。一つも得はないです。

とにかく、ガン詰めが始まった場合に「勝ちに行く」のは最悪の判断です。あなたが鬼島津みたいなハイパープレイヤーなら別ですが、ガン詰めは通常撤退戦です。ダメージを最小に逃げ切る戦いです。多少の犠牲は切り捨ててください。「それは違う」と言いたくなる気持ちはわかります。しかし、これは撤退戦です。殿を守る兵員は切り捨ててください。助けに行くな。「でも」って言うな。手についたものをとりあえず投げつけるタイプのムーブを発動させるのは本当にやめろ。

とにかく相手の話を良く聞いてください。なんにせよ、「時間を取って指導してくれている」という建前は絶対に外さないでください。この建前を外すと理性が吹っ飛びます。半ば本気で思い込んでください。聞かれたことには答えてください、しかし聞かれていないことには1ミリも答えないでください。とにかく相手が「反省しているな」という認識を持つまではひたすら撤退を続けてください。時々「これは活路では?」みたいなものがピカッと見えると思いますが、全部錯覚です。また、本当に相手が重大な認識違いをしていたとしても、人間というのは一度振り上げた拳をスッと下ろすことは出来ません。その場で反撃しても10倍殴られるだけです。

お説教中に一番ヤバいのは、相手の発言を拾い損ねることです。人間が「反省したな」という判断をするのは往々にして、自分が話した(と認識している)ことを相手が的確に再生したときです。「おまえの意見を言え」みたいなシーンが発生すると思いますが、これは全て理解度確認テストの一種だと思ってください。しかし、通常キレている人間の発言は支離滅裂です。これらを必死で拾い集め、再構成して再生する。これがお説教を受けている側のミッションです。

お説教を受けている最中はとてもそうは思えないと思いますが、「人間の話を聞いて、問われた時に正確に相手が望む形でそれを要約して返す」というのはかなり難しい仕事です。これに集中していれば、ガン詰めを受けるのはかなり忙しいお仕事になるはずで、時間が経過するのをひたすら待つ作業にはならないでしょう。一生懸命やりましょう。この作業にひたすら集中していれば感情が異常に盛り上がってくるのも回避出来るはずです。

キレるのはやめましょう。「人生追い詰められた時は全て逆ギレで乗り切ってきた」という人類は結構存在しますが、あなたが職場の新入りで人間関係のイニシアチブを握っていない以上その戦法は通じません。キレて大爆発すればその場はお開きになるかもしれませんが、職場の不可触民まで落下することは避けられません。辞める時にとっておきましょう。

 

アフターケア

ガン詰めされた後にはケアが必要です。荒れた人間関係を修復してやらなければ、仕事を教わることもままなりません。それに、お説教の勢いで押し付けられてしまった冤罪も解消していく必要があります。

この場合、最も重要なのは叱った人間の心のケアです。というもの、ふつうの人間にとって「叱る」というのはかなり心のダメージを伴う仕事だからです。(例外もいます)例外については後で触れますが、通常人間はお説教をした後は心苦しく居心地が悪いものなのです。叱る立場になってみるとわかると思います。逆に言えば、ここはチャンスゾーンです。ここで「私はあなたからのご指導に感謝していますし悪感情は持っておりません」というアピールに成功すれば、人間の心はスルッと緩みます。逆に、最悪なのは「俺はテメーを恨んでるぞ」というアピールをすることです。ガン詰めが発生する前ならこれで「ちょっと歩み寄ってみるか」という判断をする上司もいるかもしれませんが、一回時間を取ってのガン詰めをやった後にこれをやれる人間はまずいません。(存在したら滅茶苦茶良い上司なので敬意を持ちましょう)

ガン詰めを食らった翌日は朝少し早めに出て、「昨日はお時間をいただいてありがとうございました。気持ちを入れ替えて頑張らせていただきます」などと叫ぶスタンドプレーはかなり効果的です。クソデキ新卒野郎がちょっと怒られた翌日にこれやってるの見たけど、「スゲェ」と思いましたね。基本的に「反省」や「感謝」を示す所作はやり過ぎくらいで丁度良いです。特に新人の頃は。

また、ガン詰めの最中に「これをやれ」と指示されたタスクは何を差し置いても絶対にこなすようにしましょう。「やれと言われたことをやらない」というのは最悪に近い行動です。気持ちが盛り上がっている時に指示されたものなので、往々にして非効率かつ無意味だったりもしますが、これは効率の問題ではなく「部族の掟を遵守する姿勢があるか?」という試し行動です。粛々と実行しましょう。

これに成功すると職場の空気がフワッと緩むのが確認されると思います。ガン詰めをしてきた人間も「あいつは恨んでないし反省してるっぽいな」と判断すると、今度は「嫌われたくない」という感情が沸き起こってきます。ここで少しずつ誤解や冤罪を解除していく努力をしましょう。うまくいけば相手に「理不尽な詰めやっちまったな…」という感情を持たせることすら可能になります。この感情を持たせれば勝ち筋が見えて来ます。とにかく、人間を怒らせてしまった後はこちらからケアしてやるという姿勢を持ってください。理不尽に感じられるかもしれませんが、ガン詰めをした人間は往々にして心にダメージを負っています。つまりは、付け入る隙があるということです。

 

上司がマジモンのサイコパス野郎でした

はい。借金玉さんのガン詰め対処方は基本的に人間の「嫌われたくない」という強力な欲求に付け入ることを旨としています。たいていの人間はこの感情を有していますので、かなり使えると思います。その一方で、例外もいます。

この場合ですが、逃走を視野に入れてください。「人間をいたぶるのめっちゃ楽しい」という人間は存在します。また、人間個人としてこの性向を持っている比率はそう高くないですが、職場全体の空気が「あいつはシバいて笑いものにしろ、殴れ殴れ」みたいなことになった場合、人間は一瞬でサイコパスに化けます。群れた人間は本当におっかないです。逃げてください。

これはイジメの構図と全く同じです。その場に残って得をすることはまずありません。実力があろうがなかろうが、この構図にハマったら死にます。逆に言えば、これに嵌らないように立ち回るのが最も重要だということです。しかし、これぶっちゃけアレな上司が一名いて職場を支配しておりその人間が「こいつ殴ろう」と決めたら2秒で発生するアレなんです。また、一人徹底的にいたぶられる人間がいると、人間の群れ全体がスムーズに機能するという現実は存在し、それを理解した上でマネジメントに取り入れている鬼畜も存在します。

こういった場合ですが、対処法は基本的に存在しません。恒常的に詰められるという状態に陥っている皆さんは自分がこの構図にハマっているかいないかをしっかりチェックして、完全に嵌っている場合はただちに逃げてください。義務教育と違って、職場は逃げようと思えば逃げられます。いつ仕事をバックレてもいい(もちろん病気などの理由はつけましょう)のが労働者の圧倒的な強みです。100%活用しましょう。傷病手当や失業保険などの利用できるものを調べ、最善の環境を作ったら即座に逃げましょう。また、それをやる余裕もないと判断したらもうやむを得ないのですぐに逃げてください。精神科に駆け込んで「つらいつらいつらいつらい」とあれすればそれほど苦労なく診断書は取れると思います。

職場の寮に入るなどして完全に思考が職場にジャックされてる皆さん、一回振り切って考えてみましょう。このパターンに嵌っていた場合の最善手は逃げです。逃げましょう。逃げろ。いいから逃げろ。

 

理不尽な怒られが発生した場合

新人の皆さんの場合、「仕事がわからなくて質問したらめっちゃ怒られた」などがよくあると思います。しかし、「質問せずに仕事を進めた場合はもっと怒られただろう」というのも間違いのない事実だったりします。これを食らった時、それをぐっと呑み込んで、怒った側をケアしてやる姿勢を持てるかが勝負を分けます。

というのも、人間は「そうかおまえは俺が嫌いか、じゃあ俺はもっと嫌ってやるよ」というアレがアレするのです。そういう生物なのです。理不尽に怒られた場合はとりあえず謝罪をし、後から挽回のチャンスを探ってください。(挽回のチャンスが永久に来ないだろうと確信が持てる場合は逃げを検討してください)その場でメタメタに上司を言いのめすなどは短期的には良いかもしれませんが、いかんせん仕事のスキルは相手が上、経験も相手が上、人間関係のイニシアチブも相手が持っている。この状況下で反撃しても基本的にメリットはありません。ぐっと堪えて、相手が受け入れ態勢を作っている時に備えてください。

しかし、相手が一度「俺、理不尽なことやったかな」という感情を発生させた場合、これらは叩き込む武器にもなりえます。ここで使うスキルは「全然あなたを責める気なんてありませんよ」という風を装いながら、相手の理不尽さを少しずつ言外に匂わせていくスキルです。じーっと相手のムーブを観察していると、「あ、ここでアピール出来る」という隙は発見できると思います。ここぞというタイミングで発動させてください。うまいことやりましょう。でも、やり過ぎは禁物です。なんなら仕事に慣れるまではこれはやらなくてもいいくらいです。

基本的に、人間は新人をどういう内容で叱ったかなんてのは長期的には記憶していません。要するに、多少の冤罪を着せられて怒られてもあんまり気にすることはないんです。(ただし、職場の金をパクったなど致命的な冤罪を着せられた時は大爆発してください。これは身を守るために必須です)気持ちが盛り上がるとガッと声を出してしまう瞬間湯沸かし器みたいな人はいっぱいいます。そして、往々にしてそういう人は意外と心が弱く、「あ、俺理不尽なこと言っちまった」という場合自分から謝罪を申し出るなどということは出来ません。こちらから、「ご指導ありがとうございました。多少理不尽があってもあなたのご指導には常に感謝しています」という気配を匂わせるとコロっと落ちます。人間は基本的には弱い生き物です。多少の粗相をしても自分に感謝と敬意を向けてくる人間を拒否するというのはかなり難しいことなのです。

ちなみに、その逆は超簡単です。自分が悪いということは薄っすらわかっていても、自分に対して悪意を向けてくる人間を嫌うのは本当に簡単。この場合、人間はとても器用なので「自分が悪い」という認識は見事に消滅します。これにハマるのを避けるのが最も大事です。

ある意味で、寛容な気持ちを持つことが重要です。上司も人間であり、弱いのです。なんとなくイラついている時に理不尽な苛立ちを新人にぶつけてしまうこともあるんです。こういう時に「それは理不尽だ」とアピールすると事態はより悪化します。立場はこちらが弱いのです。ぐっと呑み込んで、相手の弱さが表面に露出してくるまで耐えましょう。「嫌われたくない」という人間的な感情が表層に出てくる隙を待ちましょう。僕も三十路を過ぎてある程度冷静に周囲を見渡せるようになりましたが、この「嫌われたくない」という感情を表出せず人生を送れる人なんてほとんどいないと思うようになりました。

どんな人間にも隙はあります。落とせます。落としましょう。

 

キーポイントは人間の弱さ。

人間は基本的には弱いです。群れとして弱者をみんなでいたぶる構図が出来上がらない限り、たった一人で嫌われることも一切厭わず人間を殴り続けられる人間など滅多に存在しません。(たまにはいます。逃げましょう)

弱みにつけこむ。これが人間関係構築の基本です。「皆に恐れられている粗暴な上司」などは皆に嫌われ過ぎてそういうコミュニケーションしか採用できなくなった人のパターンも多いです。こういう人に好かれると大変メリットがデカいので、勇気を出して接近してみましょう。逆に、「みんなに好かれる上司」は弱さのコントロールがよく効いている場合が多いので落としにくいとすら言えます。

まずは、感謝を示しましょう。あなたが所属する部族に対して、あなたの上に立つ人間に対して「私はあなたに敬意を持っていますし、あなたの考え方とやり方を尊重します」という姿勢を全身で表現しましょう。これが受け容れられると二の矢は非常に容易に刺さります。

あの鬼上司も今あなたをガン詰めしている先輩も、基本的にはあなたに嫌われたくないのです。人間の「嫌われたくない、好かれたい」という感情はそう簡単に追い払えるものではありません。そして、一度得られた承認と敬意というのは麻薬です。大変強い習慣性があります。ガンガン打ち込んでやりましょう。「叱った結果尊敬される」というのは、叱る側からすると最高の承認です。ヘロインです。

わかりましたね。遠慮はいりません。ガンガン依存させましょう。人間は弱い。だからつけいる隙はある。これだけは忘れないでください。

やっていきましょう。

 

(本日の内容はディティールが細かいため、まとめは省略させていただきました。気合いなどの概念を導入して読んでください)

残念な新卒のための生存手引書(実践編基礎3 外部記憶媒体)

手帳の選び方

いうまでもなく重要な概念から入ります。我々は短期記憶がクソ弱く、ちょっとしたことを記憶にとどめておくことが出来ません。外部記憶媒体が生命線であるということは皆さんも心得ていると思います。この認識がない皆さんについては認識しなおしてください。基本的に「覚えておく」は不可能だと心得てください。

そこで登場するのが最も簡便な外部記憶媒体であるところの手帳になるわけですが、手帳選びのコツは「胸ポケットに楽々入る」「メモ欄が多い」の二点が重要になります。

ノートなどのサイズの大きい記憶媒体は便利です。しかし、我々が必要な時にノートを所持している可能性は極めて薄い。我々が安定して所持していられるアイテムは、ポケットに違和感なく収納されるサイズが上限になります。言うまでもないことですが、ペンなどの筆記用具も絶対に胸ポケットに忍ばせておきましょう。鞄にはもちろんペンケースを入れる。それはそれとして、胸ポケットには絶対にペンを入れておくようにしてください。我々は必要な時必要なものにアクセスがめんどくさいと全てがダメになります。

また、リフィルを換えて使っていくタイプのシステムシステム手帳は絶対にお勧めしません。我々にとって、リフィルを追加したり換えたりという作業は不可能に近いからです。綴じ手帳の胸ポケットに楽々入る縦長サイズが僕の長年試してきた結論です。これを年数回買い足して使います。僕の場合は、年度の初めに3冊買ってしまうことにしています。

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僕はこれを使用しています。価格も安く、紛失した時のダメージも小さい。また、全体の7割くらいがメモ欄なのでサイズの割に書き込める量は多い。なにはともあれ、これがポケットに入っている習慣を身に着けましょう。

また、言うまでもないことですがプライベート用と職場用で手帳を分けるのは絶対にお勧めできません。1冊に統一しましょう。スケジュールが破滅します。

まとめ

  • 手帳選びのコツは「ポケットに楽々入る」「メモ欄が多い」。
  • 常に胸ポケットに入れておく。
  • システム手帳不可。
  • ペンは常に胸ポケットに入れておく。それはそれとしてペンケースも鞄に入れておく。

 

メモ帳の選び方と使い方(机上用)

理想は「全ての情報を一冊の手帳に凝縮する」です。しかし、現実問題としてそうはいかないことは多い。職場で教わる仕事や与えられたタスクに関するメモを全て手帳に書き付けていては効率が悪い。

そこでメモ帳が必要になります。机上用のものは持ち歩く必要がないので、大きめのものがベストです。机のサイズや状況などと相談して選ぶべきですが、基本的にはメモ帳やノートは大きければ大きいほど便利かつ紛失リスクも小さくなるので、許容される最大の大きさのものを買っておくといいと思います。

デスクにいて最もメモが必要になるのは電話応対の際です。相手先の会社名と担当者名、用件、自社の誰に何を伝えるかなどの情報を常に書き込む必要があります。電話が鳴ったら即座に受話器を取る必要がありますが、そのときに記録用のメモ帳とペンがスタンバイされていないのは最悪です。

マルマン ノート ニーモシネ A5 方眼罫 N182A

マルマン ノート ニーモシネ A5 方眼罫 N182A

 

これなんかいいと思います。また、綴じ型よりはリングタイプのものを使うことを勧めます。情報を書き付けるページを開いて置いておけるため、目的のページを探す時間が必要ないのと、必要がなくなったページを破り取ることが出来るのがメリットです。

運用の仕方はこのようになります。

  1. まず、朝一番で机上にメモ帳をスタンバイし、ページの上の方に日付を記入する。
  2. その日の電話応対記録や振られたタスクなどを記入していく。
  3. 一日の終わりにそれを見返し、全てのタスクが終了しているならばそのページをめくって次のページに進む。

要するに、机上のメモ帳一冊でタスク管理も兼用するわけですね。偶発的に差し込まれるタスクをこれに書き付けておくようにして一日の終わりに見返してページを進めるという作業を習慣化すれば、仕事にやり忘れもかなり防げます。ちょっとした頼まれごとや伝言などを忘れるのはかなり印象が悪いので、活用しましょう。日付の記入はマストです。絶対にやりましょう。

ちなみに僕は営業職でデスクにいる時間はそう長くないため、このメモ帳にかけるコストを削って、出社したら朝一番でFAXの裏紙を二つ折りにしたものをホチキスで止めて日付を書いて代用しています。これはこれで便利。ちょうどA5サイズで使い勝手もいい。しばらくクリアファイルにでも突っ込んでおいてから廃棄すれば情報の吸出し忘れ対策も出来ますしね。

尚、ページに余白が多く残ってしまった場合も1日が終わったら次のページに進むことをお勧めします。我々は目に入る情報が多いと混乱してしまいますので。

まとめ

  • 机上のノートは大きめのリングタイプがおススメ。
  • すぐに書けるように常に机の上にスタンバイしておく。日付も書いておく。
  • 一日の終わりに見返して、やり残したタスクがないならページを進める。
  • 電話応対の際にメモが手元にないのは最悪なので本当に対策しとけ。

 

メモ帳(持ち歩き用)

このメモ帳はあると便利です。その一方で、ADHD傾向のある皆さんの全てにこのメモ帳を持つことを勧めるわけではありません。というのも、手帳を既に胸ポケットに持っているわけですし、「手帳のメモ欄がすぐに一杯になってしまう」というデメリットさえ呑み込めば、このメモ帳は必要がないわけですよ。そんなの手帳を新しいものに換えればいいだけです。(手帳を交換した際はしばらく旧い手帳も鞄に突っ込んでおくようにしましょう。情報の吸出し忘れは絶対に起きます)

情報のありかを分散させるのはデメリットも多いです。僕は大学時代を「全教科合わせてノートは一冊」という力技で乗り切りましたが、こういうやり方が合う人もいると思います。以前書いた持ち物エントリと同じ概念ですが、「一箇所にまとめて突っ込む」がまずは第一選択肢になるわけですよ。これが出来るようになったら、用途別に分けていくという方向に進んでください。間違っても、いきなり「用途ごとに細かくノートを分けて使い分ける」という方向には進まないでください。破滅しますよ。

まずは、胸ポケットに手帳1冊、机上にメモ帳1冊の運用体制を試してみてください。それでは不足だな、と感じた時に初めて追加のメモ帳を購入してみましょう。

このメモ帳の選び方は基本的に手帳に準じます。小さく、持ち歩きやすく、取り出しやすいもの。ただし、やはり選ぶならリングタイプのものがいいです。必要なページを開いたままポケットに突っ込んでおけるし、必要に応じてページを破り取ることが出来るからです。情報を書き留めて誰かに渡すというシーンもありますしね。

そして、追加で言うなら立ったまま書きやすいものが良いでしょう。堅い裏表紙が入ったものなどですね。この条件を満たすメモ帳はわりとすぐ見つかるので、特にこだわりがない人は100均などで買ってもいいと思います。皆さん既にお察しだと思いますが、ADHDの人生はカネを食います。削れるコストは削りましょう。

  • 情報記録媒体はなるべく少ない数に統合した方が基本的には良い。
  • 手帳で事足りるなら追加のメモ帳はいらない。
  • 買うならポケットに常に入れておけるものを。
  • とにかく道具はアクセス性が命。すぐに取り出してすぐに書けるようにしておくことが一番大事。

 

スマートフォン

以前も書きましたが、僕は「全ての外部記憶媒体をデジタルにしてペーパレスでやるんだ!」という試みを実行した結果、破滅しました。(そのうちエントリにします)基本的にタスク管理やスケジュール管理などは紙ベースでやるのが良いと思っています。

しかし、スマートフォンには無数の便利機能が搭載されており、これなしで仕事をこなすというのは最早考えられません。職場で許容されているのであれば、書類の記入例などはスマホのカメラでバッシバシ撮影するのが良いでしょう。とにかく、目の前に完成実例が存在する仕事の類はスマートフォンで撮影するクセをつけるのが重要です。

この撮影に関しては、ついつい「内容を書いた付箋を置いてわかりやすくして撮ろう」「わかりやすい名前を画像ファイルにつけておこう」みたいな考えが入ってくると思いますが、基本的にはやめた方がいいです。とにかく撮る、とにかく情報を突っ込んでおく。分類整理は気の向いたときにやればいい。くらいの気持ちでいいです。2ヶ月に一回くらいやっていく気持ちが沸いて来ることもあると思いますので、そのときにまとめて整理しましょう。

我々は脳が「この作業めんどくせえな…」と認識した作業を無意識に忌避してしまう悪癖があります。おまけに要領も悪い我々は「ファイルをわかりやすく保管する」という作業に気をとられて他の業務を吹っ飛ばしてしまいます。とにかく撮る。スマホにデータを突っ込んでおく。それが重要だ、ということを心得ましょう。

新人はマニュアルなどの情報はとりあえずスマホに抑えておくくらいの気持ちでいいと思います。というのも、使いたいときにマニュアルが定位置に存在しなかったら詰む、毎度デカいファイルをバタバタ開かないと仕事が出来ないというのもあんまり良い状態ではありません。文明の利器はガンガン使っていきましょう。

また、これはデジタルガジェットにたぶん僕より強い皆さんには不要な心配だと思いますが、借金玉さんは3年ほど同じスマホを使っていた結果「地図アプリがまともに動かない」「超動きがモッサリしてて使うこと自体がストレス」などの状態に陥っていることに気づいておらず、最近スマホを買い換えて感動しました。

ADHDの特徴である「道に迷う」などは最新のGPSつき地図アプリがあれば大体回避できることがわかりましたので、スマホは新しい良いものを買っておきましょう。いい買い物でした。

まとめ

  • 細かい話はいい。必要っぽい情報はとにかく撮影しろ。
  • 整理は後回しとにかく撮れ。
  • 撮れ。
  • 旧いの使ってるデジタル土人の皆さん。買い替えましょう。地図アプリがマトモに動けば道には迷いませんよ。

 

手帳の書き方、メモの取り方

先輩が指導するペースにメモを取るペースが間に合わない。はい。よくあります。人間というのは往々にして自分の能力を1.5倍くらいに見積もりますので、「他人がメモを取るスピード」については遅いと感じやすいものです。

まず、最初にですが「すいません、メモを取るのが遅くてご迷惑をおかけしますが、きちんと仕事を覚えたいと思っていますのでゆっくり目のペースでお願いできますか」とぶっちゃける勇気を持ちましょう。あなたがアワアワ言ってても、たいていの場合あなたに業務指導をする人は気づいてくれません。あるいは薄っすら勘付いていたとしても無視されます。後で「喋るペースが速すぎてメモが取れなかった」と言っても「じゃあその時言えよボケが」と言われるだけです。「なんでその時に言わねーんだよ!」は業務を指導する立場になると最高にムカつく話だということは、皆さんも一回指導をしてみればわかると思います。避けましょう。

電話応対についても同じです。「~社の~です」というアレはわりと聞き取れないものです。皆そうです。ここで「大変申し訳ないのですが、御社の社名と担当者様のお名前をもう一度頂戴してよろしいでしょうか」と言えるかがまず重要です。

メモの取り方の効率化などに目が行きがちですが、それは時間をかけて改善していくタイプの処方です。一朝一夕にはそうそう早くなりません。まずは、きちんとメモが取れるまで聞き返す、ということを覚えましょう。多少相手をイラつかせたとしても、教わった内容が全く頭に入ってないよりは百倍マシです。ウスノロと思われる勇気を持ってください。また、この辺は職場で「こいつに仕事を教えてやろう」と認識されているかどうかにもよってきます。

メモの取り方も、基本的には凡庸かつ堅実を旨としてください。また、勉強が得意だったタイプの発達があれな皆さんにありがちなことだと思いますが、妙な省略グセはあまりよくありません。というのも、学校で習う勉強というのは「教わったことの大体8割くらいインプットできてればかなり上出来」という性質のものです。僕もこれは得意です。細かいところはとりあえず流して大筋を掴んで、後から細かい記憶を関連付けで引っ張り出すタイプの暗記手法ですが、仕事ではほとんど通じません。(正確に言えば、ある程度裁量のデカい仕事をするようになると使えるようになる)

仕事で使う情報は、「大した量ではないが、100%インプットしなければ不合格」という性質のものが非常に多いです。我々の最も苦手とするジャンルです。面白みもないので頭にも入りにくい。発達障害傾向があっても勉強はわりと得意という皆さん、範囲の絞られた定期テストはあまり成績がよくないのに、範囲の広い学力テストになるとドカンと成績が上がる、などの症状はありませんでしたか?こういう皆さんは注意が必要です。どうでもいい話ですが、借金玉さんは高校生の頃定期テストの存在を完璧に忘れて、いつも通り学校をサボってしまったことがあります。事情を正直に説明した結果事態がどんどん悪化するの本当に理不尽だと思った。

メモの取り方の効率化はわりと人によってやり方が違い、僕のやり方を伝えても役に立たない場合が多いと思います。これは学校のノートのとり方に個性が出るのと一緒です。(僕は重要っぽい単語を拾い書きしていき、後で授業を思い出すスタイルでノートを取ってましたが、友人にノートを見せた結果狂人扱いされました)

しかし、やはり重要なのは日付、時間などの重要な情報を逃さないことです。また、業務手順などをメモに取る場合は「要点を抑える」が最大のコツになりますが、触ったこともない業務の場合はどこが重要なのかすら基本的にはわからないと思います。何が要点なのかわからなければ要点なんて抑えようがない。その場その場で適宜の判断をしながら情報を拾って総合していくしかありません。

 「重要な情報を逃さない」と「仕事の全体像を掴んで要点がどこにあるか把握する」を平行して進めてください。数ヶ月踏ん張れば仕事が見えてきて、メモを取る速度も桁違いに速くなっているはずです。そこまでは「メモを取るのが遅いのは仕方ない」と割り切ってください。繰り返しますが、「すいません、ちょっとゆっくりお願いします、頑張りますので」と「すいません、もう一回言ってください」を言う勇気を持ちましょう。これが一番大事です。

まとめ

  • 聞き返す勇気、ゆっくり喋ってもらう勇気を持て。
  • 仕事の流れを掴むまではメモが非効率なのはある程度仕方ない。要点はいずれ見えてくる。割り切れ。
  • ウスノロと思われても、教わった内容が全く身についてないよりはナンボかマシ。
  • 職場の人間関係が良好さが重要。とにかく「仕事を教えてやろう」という気持ちを持たれる新人であれ。

なんだこれ、こんなに俺は頭が悪かったのか?

職場に入るとこういう状態になることはよくあります。下手に学業成績が悪くなかった人間ほど「なんだこれ?俺勉強はそこそこ出来たよな?なんで?」というパニック状態に陥ってしまいがちです。落ち着け。大丈夫だ。

もちろん、「同期の中で自分のスペックが圧倒的に低い」という事態もありえます。(就職活動でホームランキメた場合に起こりがちです)しかし、そういう状態に陥ってしまったとしてもやるべきことに大きな差が出るわけではありません。シンプルです。「きちんと情報がメモに取れるまで教えてもらう」だけです。これは職場の人間関係構築と切っても切れない関係にある概念です。とにかく、仕事を教えてもらえる新人であるための努力を欠かさないようにしてください。前の方のエントリが役に立つと思います。

「速記」とかそういう概念は置いておいてください。もちろん身に着けて損はないと思いますが、一朝一夕には身につきません。また、発達障害傾向の皆さんには「そもそもノートを取る習慣がないし、ノートを見返したことなんてほとんどない」というケースも多いと思います。僕もこれに近いです。高校まではノートを見返す習慣なんてほとんどなかったです。テストの時にノートが何かの役に立った記憶がありません。(そもそも学校にあまり行ってなかったんだからノートに情報があるわけがない)

まずは、「ゆっくり教えてもらう」「わかるまで聞く」「それが出来る職場環境を構築する」を大事にしてください。電話応対については、電話の前に「社名・担当者名・時間」と書いた紙を貼っておくなどの対策も推奨できます。

メモの取り方が習慣として身につき、また仕事の流れが見えてくると一気に楽になります。努力をする価値は大いにあります。やっていきましょう。

 

 

 

 

 

勉強とモチベーションの話。フワフワした希望について。

閑話休題

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ああ、休日はいいなぁ…と思いながらインターネットを眺めていたらこのような記事が目に入って来ました。勉強は社会に出てから役に立つのか。正直久しく考えたことのなかった概念だったのでちょっと考えてみることにします。

僕は一回大学を辞めてます。昔は教育学をやってました。「冷静に考えて教師は無理」「この大学の閉鎖的な雰囲気が無理」「人間関係も想定通りトチった」「国語国文学方面の専攻を選んだけど、ポストモダン方面にカブれていた自分の嗜好とまるで合致しなかった(作者主義の色が強くて面白みを全く感じなかった)」「当時付き合ってた彼女に振られて公務員になるというモチベーションが完全に消滅した」などの複合的な理由で終わりました。

この当時は「役に立つ勉強」を考えていたと思います。具体的には、勉強すれば到達出来る可能性が高い職業として教師を考えていました。人に物を教えるのは好きですし、色々ある子供たちの役に立つというのもいいなぁ、というぼんやりした志望動機と、「この地獄寒村にとどまるなら公務員になる以外にマトモな家庭を築く道はない」という明確な方針がありました。

ところで皆さんは別の大学に進学した自分の彼女がラグビー部のマネージャーになったことはありますか?僕はあります。はい。ラガーマン皆殺しブログです。絶対に殺す。あれ、アメフトだったかな?どっちにせよ皆殺しにすればいいと思います。

そういうわけで、僕は「そういえば僕は文学がやりたいんだった」「作家にもなりたい」「批評家にもなりたい」「やっぱ青春といえば東京っしょ」などの綿菓子のようにフワッフワした人生のモチベーションを思い出し、文学部に進学しなおして東京に出てきました。1年かかりました。その間は様々な仕事をして必死に金を貯めたり、ルームシェアで暮らしたり、やらかしておっかないおじさんに追われたり、オーバードーズの繰り返しと睡眠薬と酒のダブル依存で閉鎖病棟に突っ込まれたりしてました。

 

勉強、クソ楽しい

そういうわけで、全身B系(当時、僕の故郷であるヘル寒村では流行っていた。曖昧な黒人が狂った値段で販売してた)に身を包んだ金髪を後ろで束ねたデブが一匹東京にやってきたわけです。ショーンジョンのセットアップとか着てました。しかし、大学に入って感動しました。

「僕が喋りたい話をする奴がいっぱいいる」

という感動です。地元には数えるほどしかいなかった同じ言語で語れる人間たちが群れをなしていました。僕の異様な風体もそこでは個性という枠組みの中に無事ネジ込まれ(というかもっと異様な奴がいっぱいいた)、入学式の帰りには既に考古学への夢に燃える男の子と酒を酌み交わしていました。入学式の席が隣だったというだけの縁なのですが、未だに親交があります。

一つ目の大学は完全に「社会」という印象しかありませんが、二つ目の大学に関しては未だに感謝があります。「どこかしらに自分の居心地のいい椅子はあるのかもしれない」という希望があの大学にはありました。勉強は本当に楽しかったです。なにせ、自分の好きなことしか目の前に無いんです。どの授業に出ても、例え教授に喧嘩を売って授業を追放されてもひたすらに楽しかった記憶しかありません。これはたぶん、マンモス大学と小規模大学の性質によるものが大きいと思います。そのうちエントリにしますので、受験生の皆さんなどは大学選びの参考にして欲しい。このブログを読んで共感が発生してしまったタイプの皆さんはとにかく都会のデカい大学に行きましょう。人間関係の兌換が無限に効くというすごいメリットがあります。

そういうわけで、僕にとって勉強は楽しいからするものであって、役に立つ勉強を志した結果は無残な敗北でしかありませんでした。明確な人生の指針、現実的な未来設計、役に立つ勉強。それらは全て苦い記憶とセットになってトラウマ収納箱に放り込んであります。フワッフワした動機、享楽を求めて走る姿勢、そして逃走。これらは良い記憶と一体になっていい思い出箱に入ってます。「現実的に役に立つ」という概念は僕の人生において大体辛い結果しか生みませんでした。これは就職などの社会に出てからも大体一緒でしたね。

 

現実的な勉強が役に立つ人と、役に立たない人がいると思う

これはたぶんなんですが、現実的な未来設計や堅実な志望動機などが人生のプラスになるタイプの人間と残念ながらそうはならない人間がいるんだと思います。流石にこれだけ失敗したらわかってきた。フワッフワした動機に身を任せることでしか人生の風を掴めない人もいっぱいいるんだと思います。まぁ、風に流されてきた結果このブログを書いているというアレですが。今年は住民税払えるかなぁ…。何とか年金も多少は払いたいなぁ…。そろそろ差し押さえ来るんちゃうの…。経営してる会社の風向きがよかったとき調子こいて役員報酬自分に出して結局全部会社に貸し付けてしまったのが本当にダメだった…。

そういうわけで、あれですね。自分が「現実的で堅実な未来設計」に向かって走る能力を有しているのかいないのかの見極めが大変大事だと思います。「将来の役に立つから」という理由で大学に通いきって就職して、「生活のため」という動機で働き続けることが出来るのか。僕は出来ませんでした。その結果がこのザマです。結局こんなんなるってわかってるなら堅実な方向に舵を切ったあの時間全部無駄だったよ、返して欲しい。まぁ、このブログのネタになってるから無駄ではないのか…そうか…。

 

自分に見合ったモチベーションの保ち方を見つける

僕は結局、「楽しい」という動機でしか走れないのだと思います。このブログも究極的には「楽しい」という動機で運営されています。そりゃあもちろんカドカワさんから本が出てそれが売れて筆で食えるようになれば最高ですが。まぁ、それより何より楽しいっすね。だってですよ、僕みたいなカスの文章を数千人、下手すりゃ万に届く人数の皆さんが読んで、良かれ悪しかれ反応を返してくれるわけですよ。楽しくないわけがない。

それで、結局クソ長い自分語り(超楽しかった、自分語り大好き)をしてきてなんですが、紹介した増田を書かれた方も「楽しい」を見つけることが大事なのかもしれないなーと思ったわけです。だって、未来のために、役に立てるためにという動機でダメなら、「楽しさ」で走るしかないじゃないですか。「楽しさ」が尽きたらどうするのかは完全に尽きてしまったときに考えましょう。エンジンが一個死んだらもう一個のエンジン回して飛ぶでしょ。両方死んだ時のことはそのときに考えればいい。

もちろん、楽しさというフワフワした風を掴んで生きるのはリスキーです。僕のザマを見ればわかると思いますが、大抵こうなります。周囲を見渡しても大体そうなってます。「未来のため」「役に立つ」という動機で飛べる皆さんは本当に素晴らしいと思いますし、このブログはその飛び方も応援しています。僕に出来なかったことを皆さんには達成して欲しい。その一方で、エンジンがかたっぽ死んだらもう一方をまわすという対策もあることは覚えておいて欲しい。

フワフワした夢や漠然とした希望もそれはそれで大事なものだと思っていて欲しい。そんなことを漠然と考えました。

 

それはそれとして高校生は勉強した方がいいぞ

とはいえ、大学進学に学力は必要なので高校生も勉強はした方がいいです。将来直接的に役に立つかはともかくとして、「楽しい」に辿り着くためには学力が必要になることもある。もちろん、「将来のため」とか「役に立つ」という動機で勉強できる皆さんはそれはそれで素晴らしい。でも、それが厳しい皆さんはフワフワした夢へのエンジンを回してみてください。

具体性なんかいりません。どうせ具体的な夢なんて僕らみたいな人間には思い描けません。いつだってそんなものはありませんでした。未来のビジョンが想定どおりに現実化したことなんて一度もありません。「ここから逃げだしたい」という気持ちでもいいです。どこかに楽園があるかもしれないというフワフワした希望を大事にしてください。ここではないどこかへ行きたいという気持ちだって立派とは言えないし高性能とも言えないかもしれないけど、それでも人生を推進させるエンジンにはなりえます。

そして、なんかうまいこといったら、みんなで幸せになりましょう。

 

残念な新卒のための生存手引書(実践編基礎2 「朝に打ち勝つ」)

朝に打ち勝つ(眠る)

皆さんは朝が嫌いだと思います。はい、僕も大嫌いです。明日も仕事だということはわかりきっていたのに、明け方の5時頃焦燥感にまみれながらインターネットを眺めているあの絶望感は何度味わっても辛いものです。辛えな。本当に辛えよな。

「じゃあ夜型の仕事に就けばいいんじゃね?」と思った皆さんもいるでしょうが、借金玉さんは試しました。結果は大体同じか、ちょっと悪くなります。当たり前ですね、いくら我々が夜が大好きとはいえ、人間は基本的に夜行性の生物ではありません。

朝に強くなる方法は基本的にはシンプルで、インターネットに知見も大体揃っています。要するに、規則正しい生活をしてさっさと寝る。これに尽きます。細かいTIPSは無限にありますし(夜遅くに食い物を胃に入れない、寝る前にホットミルクを飲む、半身浴をする…)そのいずれも結構効果はありますし、やってみる価値はあります。ですが、正直言って「生活を完全に規則正しくする」に勝るものはないと思いますし、その程度でなんとかなるなら苦労はねえんだよ、という前提でこの文章は書かれています。その程度で何とかなる人については「うらやましいなぁ」という気持ちです。

結論はシンプルです。最寄の心療内科などに出向いて、睡眠薬貰ってきてください。

個人的には作用時間の短い(2時間程度)マイスリーが一番便利だな、と思いますが、深夜覚醒などの強い人はもう少し作用の長いものが合うと思います。(僕は圧倒的に入眠困難が強いです)31年かけてありとあらゆる睡眠ハックを試して来ましたが、薬に勝るものは存在しませんでした。色々試す時間が惜しいです。細かいことを試すのももちろんいいことですが、さっさと睡眠薬もらってきてください。

不眠は長く続けば続くほど加速度的に全てが悪くなっていきます。仕事のミスも増えて精神的にも安定しなくなり、ありとあらゆる歯車が噛み合わなくなっていきます。さっさと眠剤です。(他に精神が不安定になるようなら安定剤も便利です)心療内科は怖くありません。さっさと予約してください。「なんか眠れない」程度の症状なら、名医を探す必要はありません。片っ端から電話してとりあえず一番近い日に予約が取れる心療内科に飛び込んでください。急げ。本当に急げ。どんどん悪くなるぞ。どんなクソ医者に当たっても薬さえ貰えれば治る可能性のある初期が治療の大チャンスだ。さっさと医者に飛び込め。悪化したら間違いなく鬱もセットで襲ってくるぞ。

尚、僕がやってるのをツイッターで目撃した皆さんも多数いると思いますが、アルコールとの併用はとてもだめです。粉にして鼻から吸うのは論外です。やめろ。僕も30代になったしやめる。飲み会のあととか晩酌した後に飲むのはしょうがないけど、酩酊を求めて酒で飲むのはやめろ。僕もやめる。頑張る。借金玉さんそれで一回入院してるからな。すごいぞ、閉鎖病棟。一緒に頑張ろう。これに関しては強いこと言えないけど、一緒に頑張ろう。

まとめ

  • 不眠の対処は薬に勝るものなし。
  • 初期ならわりとすぐ治ったりもする。こじらせるとやばい。
  • 不眠は虫歯と同レベルに放置したらどんどん悪くなると認識しろ。
  • 死に至る病の初期症状の可能性が大いにあることを認識しろ。

朝に打ち勝つ(起きる)

朝起きるために必要なのは気合でも意志力でもありません。たった一つの小さな動作です。まずグダグダ言わずにカフェインの錠剤を買ってきてください。コーヒーを淹れるなどの優雅な行為は我々には無理です。エスタロンモカでもいいですが、海外からの輸入品にはクソ安いのがあります。検索しましょう。薬剤に抵抗が強い人はペットボトルのお茶を箱買いするなどもいいと思います。「毎晩水筒にコーヒー詰めよう」みたいなクソ高いハードルは設定しないでください。100%無理です。

重要なのは、「目覚ましが鳴ったらとにかくなんか一動作する」ということです。目覚ましが鳴ったらとりあえずカフェインの錠剤を飲むというのがほとんど無意識に実行出来るようになるまで続けましょう。しばらく続けるとカフェインなしで起きられる朝が増えてきます。僕も今は寝起きでカフェインを飲む朝は2割程度です。

ADHDの診断が出てコンサータを処方されている皆さんは、枕元に水と一緒に置いておきましょう。副次的な作用ですが、あれも覚醒作用はかなりあります。飲み忘れも防げます。

これはTIPS寄りの話になりますが、スマホのアラームはだめです。入力を忘れますし、音も小さくて目が覚めません。ご近所さんが怒鳴り込んで来る恐怖を感じるくらい音のくそでかい目覚まし時計は必須です。こういうことを言うとあれですが、お隣さんをマジギレさせる方が始業時間を寝過ごすよりマシです。ただし、アナログの目覚まし時計は12時間すると再び目覚ましが鳴り始めるタイプも存在し、これはだめです。我々は100%息の根を止め忘れてご近所さんをマジギレさせます。デジタルの24時間単位で時間設定可能なものにしましょう。

Google

こういう検索結果を活用して、とりあえず買いましょう。

まとめ

  • 目覚めに必要なのは小さな一つの動作。
  • 枕元にカフェインの錠剤と水、もしくはカフェインの入った飲み物をセット。
  • コンサータ飲んでるマンは当然枕元にセット。
  • 目覚ましは爆音のものを今すぐ買え。ただし、12時間単位の時間設定しかないものはダメだ。

朝に打ち勝つ(身だしなみ)

風呂は朝入るか…は絶対禁忌です。

大事なことだから2回言います。おまえは朝になってから風呂に入れるタイプの人間ではない。髭剃りと風呂だけは絶対に夜のうちに済ませておいてください。この二つだけは本当に大変だと思いますが何とか夜のうちにやってください

 朝の身だしなみが快調にこなせるかどうかは、実際のところ朝になってから頑張ってどうにかなることじゃありません。普段の生活と寝る前の仕込みで95%決まります。しかし我々のことです、5分以上かかる下準備を毎日続けるなど不可能に決まってる。しょうがない。課金しましょう。

まずは基本からいきましょう。ワイシャツ20枚買ってきてください。30枚でも構いません。店の前で投売りされてるクソ安いやつな。別に高いのでもいいけど、どうせ高いシャツ買ってもシミつけるしクリーニングにこまめに出すなんて不可能だからな。靴下も30本買ってきてください。ベルトも何本か買いましょう。我々は謎の理由でベルトが消滅します、ベルトが見つからなかったから約束に遅刻したことがありますよね?ネクタイも多めに買っておきましょう。靴は三足は最低要ります。紐がついたヤツは基本的にダメです。また、「2秒で履ける」をモットーに選びましょう。我々は「なんか気分がどうしても乗らなかったので一週間靴紐が解けっぱなしだった」みたいな人種です。靴べらが必要な靴はだめです。朝の我々の気力状況に対して「靴べらで靴を履く」というタスクは重過ぎます。顔洗って歯を磨いて服を着たら飛び出しましょう。液体のマウスウォッシュは言うまでもなく必要です。

とにかく、朝の身支度で一番最悪なのは出社に必要なアイテムが見つからない、あるいは足りないことです。買え。とにかく買え。備蓄を万全にしろ。多少はロス出しても構わん。お洒落とかそういう概念はとりあえず捨てろ。人間の格好をすることに専念しろ。言うまでもないことですが、当然これらのタスクが実行出来なかった場合に備える必要もあります。歯磨きセット、髭剃り、整髪料、口臭対策のガムやタブレットなどは絶対に鞄に入れておいてください。「救われた…」と思う日が必ず来ます。

まとめ

  • 髭剃りと風呂だけはなんとか夜のうちに済ませろ。
  • 出社必須アイテムは山ほど買え。ワイシャツ、靴、ベルト、靴下など。
  • 朝の最低限の身だしなみが出来なかった日の対策として、鞄には身だしなみセットを突っ込んでおけ。
  • 靴は三足は最低でも買え。重視するのは2秒で履けることだ。
  • 人間の格好をしてれば合格点だ。多くを求めるな

朝に打ち勝つ(持ち物)

鬼門です。これがかなり難度が高く、失敗した時のリカバリーも難しい。とにかく、「朝に持ち物を点検して全部揃えよう」という概念は綺麗さっぱり捨ててください。前の日の夜にやれなかったらもう無理です。そして、前日の夜にやるというのもかなり難しいです。

syakkin-dama.hatenablog.com

そこでこれです。はい、最初っから全部突っ込んでおけばいいんです。家で仕事を処理するなどがあった場合は、「終わったらとにかく鞄に突っ込む」などを徹底してください。「とにかく業務アイテムは全て机の上に置く」「寝る前に机の上になんかあったらきもちわるい」という習慣づけがお勧めできます。そして、目に入った必要性が発生しえるアイテムは全てカバンに突っ込んでください。一週間後に必要になるアイテムも今すぐ鞄に突っ込んでください。そのためのクソデカビジネスバッグです。

しかし、それでもまだ尚注意すべきものがあります。手帳、スマホ、名刺入れ、定期入れ、財布、ネクタイピン、シャチハタなど「ポケットに入っているアイテム」です。これらの対策もあります。まずは今すぐメモ紙などに、「朝必要なアイテム一覧」を書き出してください。それを机の上にセロハンテープでベッタリ貼ってください。

その上で上記の「とにかく業務アイテムは全て机の上に置く」と平行してライフハックを走らせてください。シャチハタを忘れたら壮大な怒られが発生するタイプの皆さんについては、会社から支給されたシャチハタと同じメーカーのシャチハタを数本買って会社に備えておくなどの技もあります。(ただし、本当に同じ陰影かどうかは入念にチェックしましょう)

尚、会社にロッカーがある皆さんについては、「うっかりスニーカーで出勤した」対策として、ドンキホーテとかで売ってるクソ安いビジネスシューズを一足ロッカーに突っ込んでおくなども推奨できます。僕はやらかしましたがこれに救われたことがあります。うっすら「やっちまう気がする…」と思った皆さん、確実にやります。対策しとけ。僕以外にもスニーカーで出勤したアホの存在は確認したので結構やらかした奴いると思うぞ。

まとめ

  • 朝に荷物を整える作業は不可能。夜にやるしかないと心得ろ。
  • 必要なもの、この先必要になるものは基本的には全部鞄に入れておけ
  • スーツのポケットに入れる系アイテムは、机の上に一覧表を貼りだし、常に机の上に全部置く習慣をつけろ。
  • 忘れたらクソヤバイアイテムに関しては可能であれば予備を用意することも考えろ。

朝に打ち勝つ(寝過ごしちまった)

はい。やっちまいましたね。慌てるな。これが5日ぶり3回目ならかなりヤバイ事態だが、朝寝過ごすこと自体はそれなりに結構みんなやらかしてる。落ち着け。喫煙者ならまずは煙草を一本吸って精神を整えろ。デパスがあるなら飲め。

職場から既に鬼の着信履歴が入っている時間なのか、それともまだ数分過ぎた段階なのかはわかりませんが、やることは一緒です。まずは電話しましょう。クソ怖いと思いますが、精神が落ち着いたらすぐにやりましょう。相手が喋る前にクソデカい声で「申し訳ございません!」の絶叫を叩き込みましょう。そして「ただちに向かいます」と叫べ。言い訳は一切要らない。謝意とすぐに向かうということだけを伝えろ。

ここで「体調が悪く…」とか「昨夜はちょっと色々あって…」とか言い訳を並べると、99%相手の怒りにジャンジャンガソリンを注ぐことになります。大丈夫です。1回や2回の遅刻でクビになる職場はありません。めっちゃ怒られは発生しますが、かなりの割合の人には実は覚えがある事態です。この場合必要なポイントは上に上げた二つのみ、「謝意」と「すぐに向かう」だけです。余計な情報を入れれば入れるほど言葉尻を拾って矢をブチ込んできますので、極力余計なことを言うのはやめましょう。ここで相手に与えた言葉尻が職場到達後の叱責のとば口になってしまいます。そして、電話口で叱っても出社時間が遅れるだけだということは相手も心得てます。

出社中は全力で説得力のある言い訳を考えてください。「おまえさっき言い訳するなって言ったろ?」と思われたかもしれませんが、適切にステップを踏んで行けば言い訳を使うタイミングはあります。この際は、「言い訳」とセットで「今後とる解決方法」まで考えておいてください。事態のフィナーレで必要になります。

はい。職場に辿り着きました。走りましょう。ゼイゼイ言うくらい走りましょう。他の部署からマヌケに見られるな…などの心配は要りません。どうせマヌケな事態なんです。さぁ、いよいよフィニッシュです。誰もが怒気と呆れをない交ぜにしたあの表情で待機している職場に辿り着きました。

上司のデスクまで走りよって、申し訳ございませんでしたァ!の絶叫を叩き込みましょう。余計な言葉は一切要りません。そして、床を頭でブチ抜く勢いで頭を下げましょう。「まぁ頭上げろよ」の声がかかるまで頭を上げてはいけません。下手に上げると相手の攻撃本能に火をつけてしまいます。5秒、10秒、ついに念願の「まぁ、頭上げろよ」の声がかかりました。ゆっくりと頭を上げましょう。目の前には超クソ怖い顔があると思います。そこでもう一回トドメの「申し訳ございません」を入れましょう。ここで頭を下げると相手にもう一回「頭上げろ」を言わせることになるので、ぐっとうつむいて歯をかみ締めるなどがオススメです。

ここからルート分岐が入ります。お説教に入るか、あるいは運がよければここで見逃してもらえる可能性もあります。ここで解放された場合は部署の全員に謝罪をして回り、自分のデスクに戻ればミッションコンプリートです。「最近なんかあったのか?」などが入った場合は先ほど考えた言い訳と解決策を披露してください。

お説教に入った場合も基本的には一緒です。相手から「さぁ言い訳を言え」という意思表示がなされるまではひたすら謝罪に徹してください。相手に一切喋らせず叱責を続けられる説教の達人はそれほどいません。(たまにはいます)どこかで必ず、「さぁ言い訳を披露しろ」というタイミングが来ます。ここで先ほどの言い訳を使ってください。

これで、1~2回の遅刻であればほぼ乗り切れると思います。そして、なんとしても最大年2回で乗り切ってください。3回目当たりから本格的にヤバくなってきます。僕は2回で済ませましたが、3回目に突入した先輩はクソヤバイ事態になってました。あれの打開策は通常の手段では存在しないと思います。

頑張りましょう。

まとめ

  • 演技性とディティールが必要なので要約は不可能です。読んでください。
  • 相手の攻撃本能を極力抑え込みましょう

朝は辛い

朝はとても辛いです。しかし、これを乗り越えなければ職場に辿り着きませんのでなんとしても乗り越える必要があります。頑張りどころです。やっていきましょう。しかし、「今日はどうしてもだめだ」という日に関しては、勇気を出して「休む」という選択肢を取ることも忘れないでください。体調不良で病休を取るというのは誰でもあることです。行きすぎなければ有益なリフレッシュになります。

どれくらい体調が悪いと職場で全く使い物にならない状態になるのかなどを頑張って把握しておきましょう。そして、「どうしてもだめだ」が続くようなら職場を離れるという選択肢も常にあることは心得ておいてください。

失業保険と傷病手当などについては入社前に頭に入れておきましょう。逃げるという選択肢は常にあります。何度も何度も繰り返しますが、絶対にそれだけは忘れないでください。